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4月11日(日)
【J3第5節】(とうスタ)
福島 1-2(前半1-0)熊本

<得点者>
[福]イスマイラ(28分)
[熊]上村周平(71分)、岩下航(90分+1)

観衆:703人
主審:花川雄一


試合終了間際のルーキー岩下のJ初ゴールで勝ち越し。熊本が逆転勝利を収めました。久しぶりにスッキリした。

敵地・とうほう・みんなのスタジアムには、これまで2試合ともあまりのピッチ状態の悪さに泣かされてきましたが、晴天の今日は芝の状態も良好。緑が濃い。

熊本のCBには今日も菅田が入る。前節の記事で、相手をスカウティングしての起用か、などと書いてしまいましたが、翌日クラブから小笠原の怪我が発表されましたね。逆に高橋が怪我から復帰して今季初スタメン。前線の左に入りました。伊東もベンチに復帰。

20120411福島

「今週は4枚の左サイドバックという形をやっていて、それでうまくボールが回ったことが収穫だった」(熊本蹴球通信)と岩下が言うように、どちらかというと右サイドの黒木を高く上げて、岩下サイドからは、シンプルに高橋にDFの背後を狙わせるロングパスを送る。「DFラインから運ぶところ、そこに力を使いすぎたというか、もっとシンプルにできないか」「もう少し長いボールを使ってもいい」()という、前節の大木監督の反省点が反映されていたようです。

ただ、先制点は福島。前半28分、菅田のバックパスを処理しようとしていたGK佐藤にイスマイラがプレスをかけ、その長い脚でボールをかすめ取る。すかさずゴールに流し込まれます。やってしまった。

すぐ後、福島ゴールのPアーク手前付近でFKのチャンス。杉山の左足が弧を描くキックを放ちますが、ポストに嫌われてしまう。

直後、今度はトラブル。右サイド奥から鋭角な方向に折り返した岡本が、もんどり打って倒れ、起き上がれない。どうやらハムストリングを”やって”しまったようだ。急遽、伊東と交代。今日の試合では、うまく相手ボランチの背後に入り込んでボールを受けていただけに残念。

しかし後半に入っても、なかなかゴールが奪えない。杉山が再三クロスを送りますが、高橋や浅川に合わない。62分、熊本は浅川に代えて樋口を投入。左FWに置き、高橋をトップにします。

ようやく同点にしたのは71分、相手のミスからでした。福島自陣からのリスタートが、味方の背中に当たって跳ね返る。拾ったのは上村。杉山が右に流れてDFをつり出すとスペースが開く。上村が迷いなくミドルシュートを放つと、福島ゴールを今季から守る山本海人が横っ飛びで伸ばした手の前でうまくバウンドして、ゴール左隅に突き刺さりました。

残り時間も少なくなって、福島は3枚替えで攻勢をかけてくる。80分頃、左CKをファーで合わせられますが、ここは佐藤が汚名挽回とばかり横っ飛びでクリア。

このままドローかと思われたのですが、ちょうどアディショナルタイムに入る時間帯。敵陣に入ってすぐの位置で得たFK。キーパーを残して全員が上がる。河原の右足から放たれたボールをエリア内高橋が落とすと、杉山がシュート。リフレクションして菅田の顔かどこかに当たったようでしたが、岩下の足元にこぼれると、落ち着いて押し込みました。

ガックリとこうべを垂れる福島イレブンの横で、歓喜の熊本選手たち。最後まで諦めない気持ちが実った逆転劇。

試合前7位だった順位を4位に上げた熊本。首位岩手との勝ち点差は3。ただ、好調岐阜がコロナ感染者発生で、この2節試合が出来ていないので非常に暫定的な順位ではあります。

4月4日(日)
【J3第4節】(えがおS)
熊本 1-2(前半0-0)宮崎

<得点者>
[熊]河原創(90分+3)
[宮]梅田魁人(60分)、藤岡浩介(69分)

観衆:2,109人
主審:須谷雄三


最後に一矢報いたものの、初顔合わせの宮崎に完敗といえる内容でした。

熊本はCBの真ん中で菅田を今季初起用。右SHは上村に戻し、左FWに東出を先発させました。今季はちょこちょこスタメンをいじってくる大木監督。菅田の起用は、長身FWの橋本、あるいは大学同期の梅田対策のような気がしますが、各ポジションともまだ手探りな感じもします。

20210404宮崎

ところが最初からうまくいかない。SHに入ったパスを出足よく奪われると、河原の脇のスペースに落ちてきたFWに収められる。かなり長い間、宮崎のターンが続き、守勢一方になります。

ようやく、酒井や菅田がFWにチャレンジしていくようになると、熊本にもテンポが出てきた。37分頃、右サイド上村がエリア内浅川にパス。すかさず打った浅川のチップシュートは、惜しくもファーポストに当たって跳ね返る。

ただ、宮崎もすぐ後、右からのクロスを橋本が折り返して梅田のシュート。これはGK佐藤がクリア。続いたCKをファーで折り返され、中でシュートされますが、なんとかブロックして難を逃れる。

ただし、このシーンは後半2点目の”伏線”でしたね。

ハーフタイムに指揮官、コーチ陣から十分なアドバイスがあったのでしょう。後半は五分に戻した立ち上がり。52分頃、右からのアーリークロスをファーの浅川がヘディングで入れますが、残念ながらオフサイドの判定。

熊本もボールが持てる時間帯でした。しかしどこかに緩慢さがあったのでしょう。60分、ボールを奪った宮崎。梅田が中盤で持つと、そこから迷いなくミドルで打つ。それが熊本ゴールの左隅に突き刺さります。いわゆる”ゴラッソ”と言われる見事なシュートでした。

熊本は岡本に代えて樋口を入れる。樋口を左に、東出をトップ下に配置。しかし流れをなかなか戻せない。

69分、宮崎のCK。ファーで折り返されると、藤岡に頭で押し込まれ追加点を与えてしまいます。分かっているのにやられてしまう。

このあとも水野、高卒ルーキーの宮原、最後は北村とカードを切りましたが、迎えたアディショナルタイム。黒木のクロスのクリアを拾った河原が放ったミドルシュートで1点を返しますが、もう同点にする時間は残されていませんでした。

シュート数は、前半5対5。トータルでも8対9という数字は、悪くないように見える。しかし、試合を通して感じたのは、宮崎のプレスの強度。熊本の選手に考える時間を与えず、パスコースを限定させる。

奪ったあとのオートマティズムも訓練されている。奇しくも前節の富山戦と同じような展開に陥ってしまいましたが、J参入初年度のチームとはいえ、決して侮れないことがよく分かりました。

一方のわがチームは、この試合でもコンビネーションがまだまだ。唯一光明と言えたのは、早々とデビューできた高卒ルーキー宮原の、ガッツ溢れるがむしゃらなプレースタイルでしょうか。

勝ち点は5に留まり、順位が7位と、宮崎に上をいかれてしまいました。まだ、首位との差が大きく開かないうちに、立て直しが急務のような気がします。

3月28日(日)
【J3第3節】(ニッパツ)
YS横浜 0-0(前半0-0)熊本

<退場>
[Y]宗近慧(90分+4)

観衆:1,117人
主審:清水修平


20210328YS横浜

引き分けに終わった結果に関して大木監督は、「試合内容からしたらフェアな結果だ」(熊本蹴球通信)と述べましたが、YS横浜の最後のプレーは、決して”フェア”ではありませんでしたね。

後半アディショナルタイム。横浜のスローインを奪ってからのカウンター。浅川からのパスに杉山がエリア侵入でGKと1対1になろうとする絶好機。宗近が後ろから杉山の足を引っかけて一発退場。

試合後にベンチ同士が言い争いになったようですが、決定機阻止よりなにより、杉山を怪我でもさせられたらとんでもない。選手生命まで左右しかねない非常に危険なプレーでした。

「前半は、準備してきたことを相手が上回ってきて、自分たちのリズムがなかなか作れなかった」()と河原が振り返るように、横浜の出足と球際が激しく、熊本のボール回しがうまくいかない。それどころか俊足の河辺やンドカチャールスにボールを付けられると、再三ゴールを脅かされます。

「熊本の今のシステムは、以前自分たちもやっていたので、いい面も悪い面も知っている」というようなことを敵将・シュタルフが言っていたようなので、戦術が徹底していたのかも知れません。

折からの強風で、やりづらさもあったのでしょうが、ピッチ上の選手たちが”修正”を重ねると、後半は徐々に好機が増えてくる。

この日、特に杉山のシュート意識が高く、けれどポストやバーに嫌われてゴールになりません。思わずデビューの年に苦しんだ中原を思い出します。

再三あったCKのチャンスも点に結びつかない。逆に85分には横浜のCKからGK佐藤が飛び出してのクリアが小さく、エリア内でボレーで撃たれますが、ライン上で浅川が頭で掻き出し割らせませんでした。

そして残り時間もわずかになった冒頭の好機。Pアーク付近からの河原のFKが、壁に当たって跳ね返されると、主審が終了を告げる笛を吹きました。

開幕から2連敗中の横浜に勝ち点1を与えた熊本。次節は、連勝中だった富山に初めて土を付けた宮崎をホームに迎える。このカテゴリー、なかなか楽な相手はいないことを再認識させられます。

ただ、選手たちのインタビューを読むと、試合のなかで選手たちが”考え”、”修正”してプレーしているようで。今季は、これが一番いい傾向だと思います。

3月20日(土)
【J3第2節】(えがおS)
熊本 2-2(前半1-0)鹿児島

<得点者>
[熊]浅川隼人(37分)、上村周平(54分)
[鹿]ウェズレイ(69分)、米澤令衣(87分)

観衆:3,128人
主審:石丸秀平


「勝点3から勝点1になって2を失ったと言えるかもしれませんけども、状況からすると、1取れたと思ってもいいかもしれない」(熊本蹴球通信)。大木監督のその言葉どおり、反省の残る試合でした。

待ち焦がれたホーム開幕戦でしたが、雨脚の影響かファンの出足が少なく感じる。一方、隣県鹿児島サポーターは、解放されたアウェー席を青で染めました。

熊本は先発を少し変えました。トップ下には岡本。ルーキー岩下が左SHでデビュー。鹿児島には以前熊本に在籍した五領、田辺、そして今季から衛藤が居る。

20210320鹿児島

前節の試合の入り方の悪さを反省してか、熊本が序盤から強くプレスをかける。DFラインから繋いでビルドアップする鹿児島のスタイルはスカウティングどおりで、そこを出足早く襲うとパスミスを誘い、あるいはボールホルダーに体を入れて、高い位置で奪いきって鹿児島ゴールを脅かす。ボールも人もよく動いていました。

今節も河原のチェイス、インターセプト。杉山の攻撃センスが光る。初お目見えの岩下も反転しては対面の敵を抜き去る。

先制点はPKから。浅川が左45度からクロスを入れるとエリア内にカバーに入った山谷がハンドを取られる。浅川がPKをキッチリと決め、まずはホッとします。

前半のスタッツ、シュート数8対1が示すように、熊本の一方的な展開といえました。後半から鹿児島は、ボランチを野嶽から酒本に代えてきましたが、熊本の勢いを衰えさせるほどではありません。

54分には、左サイドのパス交換から岡本がクロスを入れると、ファーに入り込んでいた上村が頭で決めて追加点。「プレシーズンから逆サイドの選手が入ってくるように言われていたので、ああいう形で得点に繋げられたのは良かった」()と上村も喜びます。

しかし、61分に鹿児島が2枚替え。萱沼、牛之濱を投入したあたりから様相が変わってくる。

フレッシュで技術もある二人が入ってパスが繋がり始めると、降り続いた雨で“重馬場”のピッチが知らず知らずに熊本の選手たちの体力を奪っていたのでしょうか、詰め寄る一歩が遅れ始め、押し込まれると、クリア一辺倒の展開に。

黒木のクリアが小笠原に当たって、これを拾ってエリアに侵入しようとした萱沼を小笠原が倒して阻止。わずかにエリアの外だったFKをGK佐藤が触ってクリア。そんな嫌な流れからのCK。中央でウェズレイを何故かフリーにしてしまい、高い打点のヘディングを決められます。

マンツーマンとゾーンの併用だったのでしょうか?それにしても、その前から鹿児島のセットプレーのターゲットだったウェズレイに誰も付いていなかった。

更に鹿児島が右SBの衛藤に代えてフォゲッチを入れると、熊本も杉山に代えて樋口、岡本に代えて東出を入れますが、鹿児島の勢いを止められない。最終ラインと前線が間延びして、鹿児島にいいようにスペースを使われている。

その後も小島、田尻とユース上がりのフレッシュな選手を投入しますが、押し返すには至らず、バタバタ感は、ベテラン佐藤にも伝播してしまっている感じを受けます。

残り時間もわずかになり、なんとか逃げ切りたかったのですが、87分、バイタルで右から左に回した鹿児島。ボックス内左にいた米澤にコースが見えたのでしょう、右足一閃。ゴール右隅に同点弾を突き刺します。

前節、2点先取から鳥取に逆転を喫した鹿児島。今度は自分たちがその再現をとばかりに更に攻勢を強める。

まったく一歩が遅れている熊本。その勢いに押されたままのアディショナルタイム。左からの侵入に佐藤が飛び出すと、右に回されガラ空きのゴールへ。万事休すと思いましたが、田尻がゴールマウスでなんとか掻き出し事なきを得ました。

終わってみればシュート数は13対11。悔しがる選手は鹿児島の方が多かった。その事実と、冒頭の大木監督の言葉が重なります。

樋口、小島、田尻とユース育ちの選手たちが一斉にピッチ上で見られた試合でしたが、展開的にはちょっと荷が重すぎたかも知れませんね。GK佐藤でさえ納められなかったバタバタ感。ここは経験のある水野あたりで一旦鎮めた方がよかったのでは。

とにかく負けなくてよかった。チーム数、試合数が減った今シーズン、1試合1試合の結果の重みは大きいから。

幸いなことに、第2節を終わって連勝は富山のみ。勝ち点4で熊本を含めた6チームが続く。まだまだスタートしたばかりとはいえ、今年のドキドキ感はまた違っています。

3月14日(日)
【J3第1節】(夢スタ)
FC今治 0-1(前半0-1)熊本

<得点者>
[熊]浅川隼人(21分)

観衆:2,236人
主審:酒井達矢


いやぁー、ドキドキしました。試合終了のホイッスルを聞くまで。

アウェー夢スタで行われた今治との開幕戦。熊本は虎の子の浅川の1点を守り切り、勝利を収めました。

戦前は、熊本の攻撃が今治の堅守を打ち破れるか、というところが注目されていたのですが、あにはからんや、試合開始早々ボールを支配したのは今治でした。

開幕戦独特の緊張感はあったと浅川は証言する。「開幕戦ということもあって、立ち上がりは背後へのボールを多くしようと統一していました。それに少し過敏に反応して、背後へのボールが多くなってしまい、そこで失って自分たちのリズムが取れなかった」。(熊本蹴球通信

さらに自分たちのパスミスから相手にボールを渡すシーンも。「今までのプレシーズンの試合も含めて、いちばんボールを持てなかった」()と河原も言う。

しかし劣勢に見えた試合展開のなかで、先制したのは熊本でした。21分、左サイドのパス交換から東出がドリブルでエリア侵入。DF2人にブロックされましたが、こぼれ球を浅川が拾って角度のないところをうまく打ち抜いた。見事でした。

20210314今治

フォーメーションは、今季新たに取り組んでいる3-4-3。中盤はダイヤモンドでアンカーの位置に河原。右が上村、左が新加入の水野、トップ下に昨季からお馴染みの東出が入る。もうひとりの大卒ルーキー杉山は3トップの右。練習試合で見たとおりの先発陣でした。

今季主将を務める河原のポジションとそのプレーが、チームの”心臓”とも言えるでしょう。当然、ワンボランチの脇を相手は使ってくるのですが、そこは3バックの一角が厳しくチェックに入る。

両SHは、上下はもちろんインサイドに絞るなど、機敏なポジショニングと運動量が求められます。

ロングスローでゴール前に放り込まれたり、バイタルを何度も脅かされますが、身を挺したブロックや、GK佐藤の安定したセービングでゴールを割らせない。守備意識も徹底していましたし、球際も昨季より強くなった。これを持続して欲しい。

ウノゼロという試合は、見ている方には心臓には悪いのですが、結果は嫌いではない。課題も残った試合でしたが、キチンと整理して練習に落とし込んでもらいたい。

売り切れたと聞いたアウェー席。赤く染めたサポーターたちの喜びの顔。挨拶する選手たちの笑顔。

次節、ホーム開幕戦でも、このシーンを再現させましょう。