FC2ブログ
10月25日(日)
【J3第23節】(ギオンス)
相模原 1-0(前半1-0)熊本

<得点者>
[相]富澤清太郎(37分)

観衆:2,664人
主審:長峯滉希


あくまでもリーグ戦34試合中の1試合とはいえ、そのなかでも重要度の高い対戦はあるもので。勝ち点3差で順位を隔てていた相模原とのこの一戦が、まさしくそうでした。

相模原は、前回対戦以降3バックを採用し始め、7試合負けなし。しかしこの試合では4バックで臨んできました。その理由を問われて三浦監督いわく、「熊本は4−3−3で中盤にアンカーがいて、5バックにすると嵌めきれない」「ボールを持たれても、引き込めば後ろにスペースがあって、前に入った時に追い越したりサポートすればチャンスになる」(熊本蹴球通信)。

20201025相模原

その狙いどおり、バイタルのスペースを埋めると、奪っては初顔合わせのFWユーリが、重量戦車級のラガーマンのような体躯で跳ね飛ばし、それこそ陣地を獲得していく。

タッチラインの右から左から連続でのロングスローにさらされ、嫌な時間帯だなと思っていたら、194cmの長身DF梅井に頭で反らされ、それを富澤に押し込まれてしまいました。

前節の無得点に対して「技術やアイデアが必要」と言っていた大木監督。確かに「フリックや3人目の動きというのがあった」(同・谷口)「フリックとか3人目の動きというのは、みんなが考えながらやっていた」(同・岡本)と選手たちも口を揃えますが、いかんせんアタッキングサードに入ってから停滞し、相手にゴール前を固められるとミドルシュートの精度頼みになってしまいました。

結局、今節も相手より多くシュートを放ったものの無得点で敗戦。この日からアウェーサポーターにも開放されたギオンスタジアムのゴール裏に集結した赤いサポーターを、悔しがらせました。

長野が直前の試合で敗れていたので、引き分けでも2位に上がれたのですが、なんと長野、熊本、相模原3チームが勝ち点42で並び、得失点差で順位を分ける混戦状態に。その下には勝ち点40の岐阜も迫ってきています。

対戦が2巡目を迎え、手の内が知られて対策される。過密日程のせいもあるのだろうが、主力が怪我で戦列を離れている。どうしても昨季のことが思い出され、心がゾワゾワしてきてしまうのですが。

芯はブラさず、ここが踏ん張りどころと捉え、乗り越えたい。

4試合続いた長い遠征から帰ってきます。次節、ホームゲームで手が痛くなるほどの拍手と手拍子で応援しましょう。

10月17日(土)
【J3第22節】(ニッパツ)
YS横浜 0-0(前半0-0)熊本

観衆:408人
主審:上原直人


YS横浜とのアウェー戦。熊本はG大阪U23戦以上の23本のシュートを放ちましたが、ゴールを割れず、ただしG大阪戦のようにカウンターで被弾することもなく、互いにスコアレスでの引き分けになりました。

熊本のスタメンは前節と同じ。一方のYS横浜は4-4-2から、守備時は5-3-2になる可変システム。

20201017YS横浜

序盤こそ前線からプレスを掛けて互角の戦いを見せていたYS横浜でしたが、飲水タイムを境にしたあたりから、熊本が敵陣に押し込む。ただ、前線に入るくさびのパスのインターセプトを狙っているが、熊本も激しい球際ですぐに奪い返す。

35分頃のCK。敵GKのクリアボールが中原に収まり、得意の角度でシュートを放つも枠の左。前半終了間際には、河原からのループ気味のクロスにオフサイドをかいくぐった高橋が頭で合わせますが、これも枠の外。

後半開始から高橋に代えて古巣対戦となる浅川。62分には岡本を下げて樋口を右FWに。そのすぐあと、衛藤が右サイドをえぐってクロスを入れるとニアに飛び込んだ浅川でしたが合わない。すると今度はスローインからYS横浜のカウンターにさらされましたが、シュートの精度に救われる。

それにしても、今日の見どころは樋口のプレーでしたね。得意のドリブルに相手の足が出てもひらりと交わして引っ掛けられない。随所でパスを受けては出し、ボックスに迫ります。
“牛若丸”という例えが思い浮かんで、昔も誰かをそう表現したなと調べたら、甲府からレンタルで来ていた頃の堀米でした(懐かしい)。令和の時代は、この樋口です。

77分にはその樋口が右奥でもらって素早いターンでDFを交わすとクロス。ブロックされたこぼれ球を衛藤がボックス内から打ちますが、GKにクリアされる。惜しい。

アディショナルタイムには、衛藤に代わって入った黒木が上がって絞っていたところに中原が落としますが、この決定機のシュートはクロスバーに嫌われる。最後のCKからの河原のクロスがファーに抜けてしまうと、主審の笛とともに両手が上がりました。

合計23本ものシュートを打つものの、とにかく今日は枠の外あるいはGK正面が多かった。それだけYS横浜に守られ、打たされたのかも知れない。またCKのチャンスも12回を数えたのに、得点に結びつけられませんでした。このあたりもまだまだ課題。

今節は、秋田、相模原、鹿児島も引き分け、岐阜が破れるなど、上位陣も足踏みしたのですが、唯一3位長野が八戸に勝利したため、また勝ち点で並び、得失点差で熊本と入れ替わりました。

次節は3差で4位につける相模原とのアウェー戦。いわゆる6ポイントゲーム。負けられません。

10月11日(日)
【J3第21節】(とうスタ)
福島 2-3(前半0-2)熊本

<得点者>
[福]田村亮介(78分)、福島隼斗(87分)
[熊]河原創(2分)、谷口海斗2(20分、63分)

観衆:747人
主審:植松健太朗

終了の笛を聞いて、ようやく安堵しました。3点先行したにもかかわらず、追いすがる福島に1点差まで迫られ辛勝という形。しかし、長野が藤枝と引き分けたため、熊本は再び2位に浮上。この1点差、勝ち点2の差が分かれ目でした。

昨年の前半戦ほどではありませんでしたが、小雨降る「とうほう・みんなのスタジアム」のピッチ状態は悪い。パス回しで細心の注意が必要とされます。

福島はイスマイラの連続ゴールなどで2連勝と勢いがある。熊本は、4-3-3の布陣に戻し、前節活躍した衛藤を右SBで、岡本をIHで先発させました。

20201011福島

開始2分、熊本が左サイドのパス回しから谷口がボックス内に侵入。上村に渡すとマイナスに戻したところを狙いすまして河原が抑えた弾道でミドルを放つ。“キャノン砲”のようにゴールに突き刺さります。あっという間に先制。

その後も、ぬかるんだピッチを注意深く使う熊本。ときには強く、ときにはバウンド気味にパスをつなぐと20分、バイタルでのパス交換、右サイドから、中に絞ってきた石川に渡すと、すかさず石川がDF裏へのスルーパス。反応した上村がエンドぎりぎりで追いついて、キーパーの手も届かない絶妙のクロスを上げた。ファーに詰めた谷口が左足ジャンピングボレーで押し込んで追加点とします。

一方の福島には、CKからフリーで打たれ、イスマイラにもシュートを打たれるものの、精度の悪さに救われる。

すると63分、岡本からの長い縦パスをボックス内で受けた高橋が、DF2人を引き付けたまま谷口に落とした。谷口が迷わず右足を振りぬくとDFの間を抜けてGKの手もかすめゴールに転がります。3点目。

大量得点に喜んでいたのですが、このあたりから少し相手にボールを渡し過ぎな嫌いがありましたね。守ってカウンターという戦術だったのか、自陣に押し込まれる時間が長い。

63分頃、イスマイラの裏への飛び出し、シュートは内山がブロック。跳ね返りをヘディングされますが、石川のカバーでなんとか防ぐ。

しかし78分、ハーフウェイライン近くからロングパスを送られると、田村に左サイドの裏を取られシュート浴びる。まずは1点。

続いても右サイドで回され、クロスを入れられると頭で落としたところに福島が反応し、押し込まれて2点目。

ついに1点差に詰め寄られますが、なんとか凌いで逃げ切りに成功しました。

試合途中までは「うっぷんを晴らす」「攻撃大爆発」などの見出しが頭によぎっていたのですが、結果的には手放しで喜べるゲームとはなりませんでした。しかし、3連敗のなか「今までやってきたことをちゃんとやろうということ」(熊本蹴球通信・大木監督コメント)で臨んだこの試合。ピッチの悪環境にも左右させることなく、いつもどおりのパス回しで攻める選手たちに、「うまい!」と思わず声が出ました。

「下手したら追いつかれても仕方ないというような空気もあったと思うんですけど、3連敗を勝利で止めたことは、自分としてはポジティブに捉えたい」()と小笠原が言う。全くそのとおり。悪い流れを断ち切ったことを前向きにとらえ、出てきた課題に対して修正を積みかさねていけばいい。

秋田は今節、逆転勝ちで未だ負け知らず。首位を独走中。一方で昇格圏の2位争いは、し烈なものとなってきましたが、一戦一戦勝利していくのみです。応援しましょう。

10月7日(水)
【J3第20節】(長野U)
長野 1-0(前半0-0)熊本

<得点者>
[長]坪川潤之(54分)

観衆:1,625人
主審:御厨貴文


われわれ自身、前節岐阜戦を含め「大きな山場」と書いていましたから、3連敗の結果はがっかりです。しかも岐阜とこの長野には前半戦に続いての連敗ですから。ただ、気持ちを奮い起こしてキーボードに向かっています。

ただ、DAZNを見返してみましたが、熊日が見出しで「完敗」と言うほどの内容の悪さではなかった。まぁ、彼らも同じように山場と感じていた試合を落としての3位後退に、筆に勢いがでたのかも知れません。結果が全てと言われればその通りなんですが・・・。

熊本は、今季初めて4-4-2のシフトを敷いてきました。高橋と浅川の2トップに、サイドには谷口、中原という豪華な攻撃陣。前節、序盤から岐阜に上回られた反省からか、開始からペースを掴みます。

20201007長野

長野に戸惑いがあったのかも知れません。ミスが目立つ。そこをうまく突いて熊本が押し込んでいましたが、20分過ぎ頃からは長野も落ち着き、特徴である強度の高いプレスで押し返してきました。

確かに慣れないフォーメーションで、スペースが埋められないようにも見えましたが、セカンドボール争いで負るシーンが多かった。しかし、38分に佐野が左にはたき、そこから入れたクロスに東がループ気味のヘディングでネットを揺らしますがこれはオフサイドの判定に助けられる。それ以外は、きっちりと守り切って前半を終えます。

ただ、押し上げが遅かったり、スペースが埋められないのは、一歩が遅い、足が出ないということだったのでしょうね。特に崩された危ない状況でもなかったのですが、後半9分、長野にゆっくりとバイタルを使われると、坪川がPアーク付近から右足を振りぬく。黒木から河原にマーカーはチェンジしていましたが、寄せが甘かった。豪快にゴール左隅に突き刺さります。

熊本も直後、黒木のクロスにニアで浅川が頭で反らすが、厚く当たって枠の右。これは浅川、決めて欲しかった。

浅川に代えて岡本を入れると、高橋をワントップとした4-3-3に。岡本も推進力もあって、立て続けにCKを取りますが、点には結びつかない。

坂本、衛藤と投入して打開しようとしましたが、幾度かのチャンスも長野にきっちりと守られて、完封負けとなりました。

いわゆる6ポイントゲームに敗れて、長野と勝ち点で並ばれ、得失点差で3位に交代。4位の岐阜も1差に迫ってきました。なかなか苦しい。

しかし、課題ははっきりしている。迷う必要も、やり方を変える必要もない。

今日も中原のチャンスメークは光ったし、途中入った衛藤の攻撃参加も良かった。出場はなかったものの、ベンチには伊東の姿もあり、長期離脱ではなかったことも分かった。

まずは次節、福島に勝利して、連敗の流れを断ち切りましょう。


10月4日(日)
【J3第19節】(えがおS)
熊本 2-3(前半1-2)岐阜

<得点者>
[熊]上村周平2(21分、77分)
[岐]川西翔太(8分)、町田ブライト(30分)、粟飯原尚平(85分)

観衆:2,490人
主審:石丸秀平


後半戦に入り、いきなりの山場となりました。勝ち点31で6位に付ける降格組の岐阜との戦い。1年でのJ2復帰を目指す岐阜は、ゼムノビッチ監督を事実上解任し、仲田ヘッドコーチが監督に就任。就任後2連勝し、この熊本戦に挑む。甲府の選手時代も引退後のコーチ時代も当時甲府を指揮していた大木監督の薫陶を受け、大木サッカーをよく知る人でした。

そして、昨季途中まで指揮していた岐阜。多くの選手たちも大木サッカーを知っているし、それを体現してきた。

この日から、アウェーのビジター席も限定的に開放されて、緑のユニのサポーターの姿も弾幕も見える。それはJリーグ参入同期であり、短くもない歴史を互いに育ててきた岐阜のサポーター達でした。

心配していたように伊東がスタメンどころかベンチにもいない。代わってルーキー竹本がインサイドハーフで初先発起用されました。

20201004岐阜

指揮官が変わって予想はされていましたが、前回戦った時とは違って、高い位置からプレスをかけてくる岐阜。押され気味の熊本でしたが、それは自らのミスの連鎖もありました。

8分、岐阜の左サイド深い位置でのスローインから、富樫が素早くグラウンダーでクロスを入れると、FW川西がうまくマークをはがしてフリーになりゴールに蹴りこむ。先制点を奪われます。

「立ち上がり、悪いながらももう少し粘って無失点でいければと思ったんですが、そこで失点してしまったのが全てだった」(熊本蹴球通信)と、大木監督が振り返るように、結果的にもこの失点から追いつき、また勝ち越され、また追いつきという後手後手の流れが、この試合を苦しいものにしたのは間違いありません。

まず同点にしたのは、ようやく落ち着いてパス回しができ始めた21分。中原が右サイドエンドぎりぎりまでえぐってマイナスクロス。ファーの谷口がダイレクトボレーでシュートすると、GKがこぼす。すかさず詰めていた上村が押し込んで自身今季初ゴールとする。

ところが、前半の飲水タイムを挟んで、敵陣に好調に攻め込んでいた時間帯。ハーフウェイラインまで上がっていたDFラインにバックパス。これを小笠原がドリブルで持ち上がろうとしてカットされカウンターに。数的不利のなか、川西から右の町田にパスされると撃ち抜かれた。勝ち越されます。

とにかく今日の熊本はサイド奥に走らせるロングパスが合わない。走らせられない。中央のショートパスも受けどころでカットされる。ここは“知られている”弱さか。ようやくサイド奥へのロングパスが通り始めると、岐阜はカットしてカウンター狙いに転じる。

後半開始から、熊本は竹本に代えて岡本を投入。黒木を高い位置で使って右サイドで作り始めます。石川は中へ絞って、ボランチの脇を使う。しのぐ岐阜。

さらに高橋に代えて浅川を投入。早々に右からのクロスに飛び込むがわずかに合わない。

一進一退の攻防が長く続く中、同点弾を上げたのはまたも上村。77分、ボックス内で林立するDFのなか、狭い隙間を攻め立てる熊本。岡本のシュートがポストに弾かれ、跳ね返りをファーで上村がシュート。これも弾かれるも、再び打つ。ゴールネットを揺らします。が、副審のフラッグが挙がっている。オフサイドの判定なのか。

主審が副審に駆け寄って“協議”を始める。そのときスタジアム中から、期せずして手拍子が始まりました。それは「ゴールインだろ。ゴールインに間違いない」と切望する熊本サポーターの一心の手拍子。そして、主審の手が確かに「ゴールイン」を示されると、それは万雷の拍手に代わりました。その一体感のなかで再び同点。

ところがその押せ押せのムードに冷水を浴びせられます。85分、岐阜が左サイドスローインからポストプレーで右に回すと、途中投入の粟飯原がカットインから振りぬいた。低い弾道のシュートが内山の手を射抜き、ゴール右隅に突き刺さり勝ち越し点を奪われました。

アディショナルタイム5分。熊本も浅川がえぐって上げたクロスに岡本のシュート。中原のスルーパスに谷口がキーパーとの一対一からのシュートなど決定機を迎えますが、三度の同点弾は決めきれませんでした。やはり監督が言うとおり、先制点を奪われたことが重くのしかかり、あえなく敗戦となりました。

それにしても、コロナ禍のリーグ戦。制約はあるにせよ、今節からビジター席が解放されたことで、より平時に戻った感じがしました。やはりアウェーサポーターがいるスタジアムはいい。

そして、声は出せないなかでの手拍子の力。今節“ゴールイン”を求めた熊本の手拍子。勝ち越しを求める攻撃時の手拍子。少ない人数ながら、岐阜の攻撃を鼓舞したテンポのいい手拍子。新たな応援のスタイルが表出しているのを感じました。

熊本は残念ながら初の連敗となってしまいました。3位の長野も敗戦のため、2位はキープしていますが、誰しもが昨季の後半戦の失速を思い出さずにはいられない。そして、中二日でアウェーに向かう相手は、その3位の長野。直接対決。

大きな山場の試合といえるでしょう。この敗戦を糧に立ち直れるのか。怪我人の穴は埋められるのか。敵のスカウティングを上回られるのか。真価が問われる、痺れる一戦となりそうです。