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3月25日(日) 2012 J2リーグ戦 第5節
熊本 3 - 3 湘南 (16:04/熊本/4,687人)
得点者:12' 廣井友信(熊本)、23' 馬場賢治(湘南)、34' 大迫希(熊本)、55' 古橋達弥(湘南)、79' 大槻周平(湘南)、87' 武富孝介(熊本)


一言でいえば面白かった。観戦するスポーツとしてのサッカーの魅力を堪能したゲームだったと言えました。しかし戦前は、4連勝で首位を走る湘南をこの時点で迎えるのは、正直なところキツイなあと思っていました。撃ち合いを演じて、3連敗を免れるとともに、湘南の連勝にストップをかけた。引き分けとはいえ、あの展開で追いついた引き分けは、逆の場合とは全く違った印象が残りました。

福王と藤本主税がベンチにも不在となった布陣。二人とも連戦からくる疲労性の故障ではないかと思われますが。前節、町田戦のエントリーで、われわれは最初と最後に藤本のコメントを引用しました。今シーズンのチームのなかで、この選手の役割、重みは言うまでもありません。それだけに、明らかに疲れているのか、そのパフォーマンスは期待に応えるものではありませんでした。監督としても前節の途中交代といい、この試合といい、苦渋の判断を迫られたのではないかと想像しました。

熊 本
 27ファビオ 
14武富19五領
9片山13大迫
10養父8原田
4廣井3高橋
 22吉井 
 18南 
後半20分 原田 拓 → 根占 真伍
後半25分 五領 淳樹 → 白谷 建人
後半42分 大迫 希 → 崔 根植


湘 南
 18古橋 
15岩上17馬場
23高山5古林
6永木7ハン グギョン
22大野2鎌田
 3遠藤 
 27阿部 
前半42分 岩上 祐三 → 坂本 紘司
後半26分 古橋 達弥 → 大槻 周平
後半43分 鎌田 翔雅 → 島村 毅


吉井が一列下がったものの、この急造DFラインの危なっかしさは、致し方ないともいえます。ただ一方で、藤本のポジションに代わりに入った五領は十分に気を吐いた。この初スタメンのルーキーのアイデア豊かでテクニカルなプレーが、熊本の前線の起爆剤になり、アタッキングサードのパス回しを見違えるほど活性化させたことに、観た人の誰もが異論はないでしょう。

12分、養父のFKはGKがパンチング。クリアを拾った片山が入れる。ファビオがこれを落として、五領が胸トラップからアウトで裏に入れる。右からファビオがシュート。そのこぼれ球を前線に残っていた廣井がしっかり押し込む。熊本としてはこの5試合で初めての先制点でした。

そのあと、DFラインのクリアを馬場にブロックされて、そのままダイレクトに決められ同点にされますが、五領がサイドで高山と競い勝って入れる。養父と大迫のワンツー。右サイドを破って入れたボールのクリアを、今度は大迫が決めて、前半を勝ち越して折り返します。湘南にとっては「何だ?」という思いだったでしょう。特に「あの19番は何者なのだ?」と。全く未知の選手。

思えば、藤本主税には厳しいマークが着き過ぎていました。二人、三人。藤本はいわば熊本の”アイコン”であり、熊本の攻撃は必ずそこを通過することがわかりきっていた。「熊本は攻撃の起点である藤本を潰せばいい」。多少の違いはあっても、そういうスカウティングはあったのではないでしょうか。もちろん、味方もそうわかっていても藤本にボールを集めた。攻撃のリーダーたる藤本に預ける。連敗にはそのあたりの“依存”が見て取れました。ところが、その”アイコン”が突然に無くなったことで、湘南は守りのフォーカスを失った。熊本は逆に3人目、4人目が動くことを余儀なくされた。藤本がいないことで”結果的に”…。そう言えなくもないのではないでしょうか。

初スタメンとは言っても「これまで緊張したことはない」と豪語する五領。彼にとっても、連続得点で湘南の連勝を支える無名の大卒ルーキー岩上の活躍や、同サイドで対峙する昨年のチーム得点王・高山の存在、あるいは若手で占める湘南の平均年齢の低さそのものが、モチベーションを上げるには十分だったに違いない。藤本の故障はアクシデントだったとしても、そういうモチベーションの”シナリオ”を描いて高木監督が背中を叩いて、このルーキーを送り出したのでないかと想像するのは、ちょっと深読み過ぎるでしょうか。

「相手に対して圧力をかけようということで後半に少しシステムを変えて」と湘南の曹監督が後述するように、それまで養父や原田に収まっていたボールを奪うために、後半湘南は2トップにシステム変更したようです。結果、セカンドボールがほとんど湘南の手中になる。熊本のDFラインが押し下げられる。屈しきれず、DF裏にこぼれたボールを古橋に決められ同点。79分にはカウンターから崩されて、途中交代の大槻に決められ逆転。

スタンドで見ていたわれわれは、これが「今季の湘南の強さ」そのものだと感嘆に近い思いで感じ入っていました。「湘南の勝ちパターンにはまったかも知れない」と。指揮官の修正の成果も見逃せないが、なにより今季の湘南は諦めずに走りきる。恐れるほどに走ってくる。それも後半、相手の足が止まるに従って…。走ることが何の苦痛でもない。そんなチームの統一感。

しかし、先制はしたものの同点にされ逆転され3連敗を喫する。そんな無様な結末を覆してくれたのは、選手たちの「ホームの意地」に他ならなかったでしょう。最後の時間帯。力を振り絞るように波状攻撃。CKを得ると87分、養父のキックがクリアされるところを、武富が躊躇せずダイレクトで振り抜く。それは林立するディフェンダーの、まるで針の穴に糸を通すようなわずかな隙間を抜けて、ゴールマウスに吸い込まれていきました。

両監督の試合後のコメントは、まるで二人が対談をしたかのようにきっちりと噛み合っていて、興味深いものでした。

湘南・曹監督は、「全体としては引き分けが妥当というとおかしいですが、最後に追いつかれたのも含めて、ポジティブに行った結果の勝点1だったかなと捉えています」とコメントした。高木監督も「勝点としては、お互いに3を取り合うというゲームで、非常にアグレッシブに両チームともプレーしていたと思いますし、勝点3を取るという中でのゴールへ向かう姿勢とか、ピッチ上でのプレーには非常に満足しています」と振り返る。

高木監督はさらに言う。「今日はホームだということ、ホームの地の利、ホームでやることによってサポーターの皆さんの後押しの力を借りてやろうという話もして、この試合に臨みました。とにかく、90分間持たせようという気持ちは必要ないと。スタートから100%でやっていこうと。そういう風にやっていけば、例えば疲れても、さっきも言ったようにホームですし、サポーターやいろんな人たちの声援が力となって、90分やれるもんだよという話はしました」と。

それが。その結果が、曹監督に「前半、熊本さんの、サッカーの本質を分からせてもらうような球際の強さだったりとか、セカンドボールの早い拾いだとか、そういうところに戸惑ってちょっと後手を踏んでしまった」と言わしめた。

”システム変更”、”風の影響”…。ほかの多くの変数をマネジメントしなければいけないなかで、最も本質的なことを表現しているこの両指揮官のコメントが、この引き分けの試合を”奇しくも”言い表しているような気がして仕様がありません。

グッドゲーム。もう一度、繰り返しそう言いたいと思います。

9月4日(日) 2011 J2リーグ戦 第4節
熊本 1 - 1 湘南 (19:04/熊本/4,238人)
得点者:27' 永木亮太(湘南)、90'+4 原田拓(熊本)


4分間のアディショナルタイムも残り1分というところ。試合終了直前に追いつかれた湘南。終了のホイッスルを聞いて座り込む相手GK・西部を清水の元同僚・長沢が助け起こします。湘南の選手たちが受けたダメージの大きさが想像できます。前回対戦から勝利がなく、さらにここで熊本を下せば、順位が入れ替わるという戦いだっただけに。

両者とも“FK”から得点を取り合い痛み分けという結果は、小川主審が笛を吹く試合の象徴的な内容だったろうと思います。今日も、まるでビデオを何度も一時停止するような笛の数で試合を止め、その判定に関して(どちらかといえば熊本の)選手たちをナーバスにさせました。しかし、「ヘッドダウンせずに点を取りに行く、前向きな姿勢を90分、点を取られた後も続けた結果がこういう流れになった」と高木監督が評価するように、選手たちの諦めない気持ちが最後の最後にようやく同点弾に結びつきました。

連敗中の熊本。高木監督が、前節の敗戦後、「精神的な立て直しが必要」と語ったほど最悪のチーム状態。月が変わって9月。台風の影響もあるものの、めっきり秋風を感じるスタジアムに、われわれの気持ちも“切り替わり”たいという一心。子ども連れが減って、ちょっと閑散感のあるスタンドでしたが、いつもどおり定位置に陣取る。お互い名前こそ知らないけれど、いつもの見覚えのある顔、顔が周りを埋めはじめます。

熊 本
9長沢 27ファビオ
13大迫14武富
5エジミウソン22吉井
8原田15市村
6福王4廣井
 18南 
後半10分 ファビオ → ソン イニョン
後半20分 エジミウソン → 根占 真伍
後半31分  武富 孝介 → 田中 達也


湘 南
 31ファン スンミン 
14菊池10アジエル
8坂本6永木
 15ハン グギョン 
4山口5臼井
26遠藤3大井
 21西部 
後半6分 ファン スンミン → 佐々木 竜太
後半39分 アジエル → 高山 薫


熊本は福王、廣井のCB。エジミウソンと吉井のダブルボランチに変更してきた。アジエルを含めた湘南の3トップへの対策。そして大量失点の続く守備組織の立て直しが今節のテーマ。立ち上がりは悪くない。東京V戦でイージーなミスを連発し、自滅した反省か。気持が前に向いているのが感じられます。福王のハッキリとしたプレー。そして最後尾から繰り出す攻撃的ロングパスは健在。中盤陣もボールへの執着心を見せます

「相手のセットプレーには注意したい」(スカパー!)と言っていたのも高木監督。18分頃、アジエルのFKにニアの坂本がフリーでヘッド。これは南がキャッチ。逆に22分頃には大迫がトリックプレーでFK。長沢の頭には合わず。しかし、これがこの日の得点シーンの予兆だったのかもしれません。

アグレッシブなのはいいにしても、ちょっと危険なエリアでのファウルが熊本側に多い。不用意と言われても仕方ないような。決定的に破られているわけでもないのに、大量失点の残像がそうさせてしまうのか。この主審の今日のジャッジ基準を早く頭に入れてほしい。誰もがいつかやられるぞと心配したように、結局、このファウルからのFKで失点してしまいます。

主審の壁までの距離の歩測に納得がいかないエジミウソンが、ボールまで計り直すように歩み寄ってイエローを示される。ざわつく場内。アジエルが囮になって、永木が蹴ったFK。直線的にゴールに突き刺さる見事なキック。ニアサイドを壁に任せて、右寄りに位置していた南。見送るしかありませんでした。

内容は熊本。そのなかでのセットプレーからの一撃。そうも言えました。時間はまだまだたっぷりあると。けれど、愚直なくらいロングボールを送り続ける攻撃面では、どうしても“高さ”頼みに偏っているように見えてしまう。相手も完全に対応していて、なかなかセカンドが拾えない状況が続くと、それが“うまくいってない”ことの原因のように映ってしまう。前半はともかく、後半もずっとそんな状況が続くと、ファンの気持ちにモヤモヤしたものが充満していきます。

しかし、敵将・反町監督からは「前に大きな選手を並べて、向こうの2トップは走力もありますし、ヘディングの力もあるので、理にかなった攻撃かなというふうに思いました」(J’s goal)とも見えている。高木監督からは、「少し長いボールが多かったりする中で、もう少し動かしてサイド、もしくは長いボールを入れる時でも、形を作った中で入れるということがもっと出来れば、セカンドボールを取れたり高さを上手く使える」と注文がつきました。

「問題点は我々が2点目を取れなかったと、それに尽きる」と反町監督が言うように、湘南は中盤でつないで、大きくボールを動かして、ミスも少ないものの、これも慣れてしまうと、対応ができるもの。タテに切り裂いてくる迫力には乏しいような(アジエルは例外でしたがが…)、そんな印象も受けました。

そんななかで「後半は相手もリトリートしてきて、崩すというよりも蹴ってセカンドボールを拾うということを考えていた」と言うのは廣井。反町監督の意図とは逆に、湘南は1点の重みに耐えかねて、明らかに引き気味になっていきます。前線からのプレッシャーもダウン。確かに、前半、あれだけ飛ばしてくれば、どこかでスローダウンするというのは必然ではあったのでしょうが…。

相手が引けば、高さも、パワーもあるツートップ。イニョンを投入した後半はまさしく、ずっとパワープレーをしているような感覚に陥りそうでした。ただ、目に見えて大迫の運動量が落ちてくる。田中達也が準備するも、直前で武富が足を攣ってしまい大迫は残す。その大迫もまた最後には足を攣る。カードを一枚貰っていたエジミウソンも根占と途中交代。しかしエジミウソンも前半から、フィールド全てに顔を出すほど走り回っていた。今日は全ての選手に最初から“飛ばして”いくことが求められていたに違いありません。

幾度かあった決定機。そのたびに、すわ「同点か」と前の席の男性グループが立ち上がりかける。こちらも見逃さないためには、立ち上がったり座ったりの繰り返し。アディショナルタイムに入って、久しぶりに腕時計をストップウォッチ・モードにセットしてみた。4分。長いようで、短いような時間。GK西部からのキックを自陣で跳ね返すと、前線にすばやく送る。イニョンがそらして田中。そこに猛然と走りこんできたのは吉井。そのスピードに、たじろぐようにファールを犯した。“気迫”に押されたと言っても過言ではないかも知れません。そして、間接FKから原田の今季初得点。絶対に決めなければいけない痺れる場面で、決めてくれました。

反町監督が「最終的には力づくで1点もぎ取られたというゲームだった」と総括したように、2点目を取りに来る湘南の意図を上回る圧力、迫力が熊本にあったということでしょう。「向こうの交代選手のパワーというのが、かなりアップだった」とも言わしめた。

ただし、引き分けは引き分け。湘南の手のひらから勝ち点2を払いのけ、勝ち点1をもぎとったことを、手放しで「良し」とすべきか…。翌日の熊日の見出しは「3連敗を免れる」としていますが、われわれは最近、サッカーのリーグ戦での「引き分け」に対して、ややネガティブに考えています。勝ってはじめて連敗は止まると。引き分けを“負けていない”というポジティブ評価にして、課題を曖昧にしてきたツケがこの苦境を呼んだのではなかろうかと。三角形は黒で塗るべきではないだろうかと…。

それでも、スコアレスや追いついた引き分け、追いつかれた引き分け。同じ引き分けで結果は勝ち点1でも内容は大きく違うという意見に異論はありません。ただ、一番共感を覚えたのは、「次に勝つことで今日の引き分けが生きてくると思う」と前を向いた武富の言葉でした。

ほぼ後半のすべての時間帯を攻め続け、精魂尽き果て、がっくりと膝を着いた選手たち。最後に追いついたこの結果には胸を張れ。今日の結果は、次の試合に絶対つながる…。そんな気持ちで、スタンドに挨拶にきた彼らに拍手を送るわれわれの耳元に、「さぁ、9月は負け無しだ!」。前の席のグループからそんな元気な声も聞こえてきました。


7月31日(日) 2011 J2リーグ戦 第23節
湘南 1 - 0 熊本 (19:03/平塚/7,751人)
得点者:51' 高山薫(湘南)


「内容に関しては正直、負けるには惜しいなあというゲームをやってくれた」。
指揮官の試合後のコメントは、今季初の連敗に肩を落とすわれわれの気持ちとは少し違って、全体的に冷静なものでした。「今日のゲームに関しては、そんなに劣っているとかどうしようもできないというゲームではなかった。たぶん細かいところ」との総括。おそらく前節の大敗から一週間、どう切り替えて、どう課題をとらえてくるかが最も重要だったこの試合、「切り替えて選手たちはプレーしてくれた」という評価もあったためでしょうか。いやいやインタビューに対して話すことが全て真意だとは限らない。高木監督の胸中には、もっと別の思いがあったのでは? それを悟られないために意図的な話をしたのでは? と考えるのはわれわれの深読みでしょうか。

それにしても湘南は引いてきましたね。一昨年とは全く違うチームになっていた。あの湘南が引いてカウンターとは…。それもこれも、前々節千葉に金星を上げたものの、それを挟んで大分や東京V、徳島、鳥取に3点、4点を奪われる大敗が続いていたからか。この“大波”から這い上がろうとするように、あの湘南が古豪の“プライド”をかなぐり捨てて、引いて守りから入った。とにかく勝ち点を取るために。しかしその裏側には、知将・反町監督が見た熊本の“弱点”も計算にあったのかも知れません。

湘 南
23高山 17佐々木
8坂本14菊池
15ハン グギョン6永木
4山口5臼井
26遠藤3大井
 21西部 

熊 本
9長沢10松橋
 14武富 
25西森22吉井
 5エジミウソン 
8原田15市村
6福王16矢野
 18南 

全然想定していなかった」高木監督は(もちろん選手たちも)、しかし湘南の“その手”に乗ることを選びました。ボールを保持する側に立つこと。そのうえで点を奪うこと。何故ならそれは現在熊本が突きつけられている“課題”そのものだったからではないでしょうか。そして結論から言えば、課題の克服にはならなかった。まんまと反町・湘南の罠(ゲームプラン)にはまるようにショートカウンターで先制されると、がっちり守られたまま追いつくことも叶わなかった。まるで以前の熊本が湘南に対して敷いていた戦術そのものではないか。そんなことを思わせる試合でした。

「ボールを保持しているのは熊本だが、好機を作ったのは湘南」。前半の印象を聞かれたこの日のスカパー!解説の倉田氏(元FC岐阜監督)の言葉が、試合全体を物語っていました。出場停止の根占の代わりに吉井がダブルボランチの一画に入るものと思われたのですが、開始早々から熊本のシステムはエジミウソンのワンボランチ。そして武富がトップの下を張るダイヤモンド型の中盤。これもまた攻撃的な布陣であることを示していたのですが、いかんせん前を向けない。足元ばかりのパスは、次の相手を探しているうちに潰され、「そこで縦に」という動き出しもない。とにかくボールを動かそうとDFラインで回して、最終的には長いボールを選びますが、サイドにもスペースがないために競り負けてしまいます。保持はしている。しかし崩し切れない。いや言ってしまえば、崩そうとしていない。崩そうとするアクションを狙われてカウンターに繋がるのを極度に畏れている。勝負しない。ボールを下げる。戦う気持はどこへ…。そんな風にも見えました。

もうひとつ心配されたのは、このところ感じる“エジミウソン依存症”とでも言っていいような症状。もともと、守備の要として、ワンボランチあるいはサイドバックが上がったときにDFラインに入るエジミウソンへの守備の負担が大きかったのは事実です。もちろん期待以上のスキルを発揮してくれている。だからこそでしょうが、選手の深層心理のなかにエジミウソンへの依存心が知らず知らずのうちに芽生えてしまってはいないかと。当然、攻撃に際しても中盤の底はかならずパスが通過するポジションであるのは間違いがない。しかし、それ以上に“攻撃の判断”までもエジミウソン一人に依存してはいないだろうかと。

それにしても、何でもない局面で、守備陣形に大きな穴が空く。失点の場面も、決してカウンターと呼べるほど対応が遅れたわけでもなく、人数が足りなかったせいでもない。いとも“簡単にかわされる”、“ミスが重なる”。そういった印象。まるで選手たちの足がすくんでしまっているような。何がそうさせるのか…。

大敗の次の試合。選手起用にしても、変えてのぞむ、変えないでいく。両方あったと思います。高木監督が悩みに悩み、そして出した結論です。しかし、そこにはきっと迷いもあったのではないかと。さらにそのうえで相手はスカウティングとは違ったスタイルでくることがある。“変数”がいっぱいある。それがサッカー。

“何も得るもののない試合だった”とは、敗戦後のインタビューでよく語られるフレーズです。冒頭、高木監督のインタビューを深読みしてしまいましたが、ある意味そんな風にも見えた試合だったと思います。しかし、監督がそれを言って、そう評価しても、それこそ何も得るものはない。ここは、難しい局面。監督は選手のパフォーマンスを評価し、次に繋げる方向でリードした、とも見えます。このところの敗因に占める選手のメンタルの比重を思って。いや、実は、監督自身にも迷いがあるのかも。それを絶対に悟られないために…とも。

どうも心理面の悪循環を心配してしまいます。であるならばいっそのことシンプルに考えることも必要なのではと。帰るところに帰って。もう一度、今季の熊本のサッカーの出発点から組み立て直してはと。まだ、一度も好調の“波”には乗っていない熊本が、初めて直面する不調の“波”。次節、岡山も相当に心して掛からなければいけない難敵。ここがまさに踏ん張りどころに違いありません。

10月24日(土) 2009 J2リーグ戦 第47節
熊本 1 - 0 湘南 (13:03/水前寺/2,835人)
得点者:69' 矢野大輔(熊本)


残念だったのは、この歓喜の瞬間を3千人足らずの人たちにしか共有してもらえなかったことでしょうか。終了のホイッスルの瞬間、溜まっていた緊張感から解き放たれて、まるで雄叫びのような声を上げ、喜びを爆発させるホーム・スタジアムのファン。やはり勝利の歓喜に勝るものはありません。

終盤を迎えたリーグ戦。湘南は前節、鳥栖をロスタイムの劇的な一撃で下し、5試合ぶりにJ1昇格ライン3位に滑り込んでいました。残り試合は5。ひとつも落とせない連戦のなかで、反町監督は“流れ”を重視したのか、前節と全く同じ布陣を選択しました。しかし、湘南イレブンの疲れは隠せなかったですね。あるいは精神的にも、前節の“痺れる”試合。極度の緊張感。その集中力が底をつきかけていたのかも知れませんが…。

湘南 (先発フォーメーション)
 34田原 
11阿部22中村
8坂本7寺川
 21永田 
30島村5臼井
19村松3ジャーン
 32野澤 

開始早々、西が右サイドを抜けてシュート。湘南のゴールマウスを脅かす。湘南は寺川のロブに田原が中央を破り、飛び出した木下の頭越しにヘッド。これは右に外れる。累積で欠場の松岡の穴を埋める左SBの網田が果敢に上がり、前が空いた瞬間を見逃さず思い切りよくシュートする。相変わらず判断が早い。湘南・坂本もお返しのようにミドルを放つ。「もっとしっかり田原にぶつかっていけ」といわんばかりの北野監督のDF陣へのジェスチャー。時計を見たらまだ開始から15分。しかし、この15分までに既に互いのサッカーが凝縮されていて。全ての“役者”が次々に登場し、その存在をアピールし、まるで“顔見世興行”を見るような時間帯でした。

熊本はその後もワンタッチのパス回しでサイドから崩してアタッキング・サードを脅かす。練習でひたすら繰り返したというグラウンダーの早いクロスを、右から左から入れることにより、バイタルエリアを混乱させる。前半終了間際には、湘南・寺川のFKがバーをかすめ、あるいはDFラインをかいくぐった中村に決定的なシュートを撃たれますが、ポスト右に反れてくれました。多少の幸運もありましたが前半、互角の印象。しかし湘南側のオフサイドの多さと、熊本が得たCKの数が、後半の展開を占っているようでもありました。

戦前、スタメンの布陣を見て驚かされたのは、木島、宇留野、中山という本来のFWを全てベンチに休ませ、先発の2トップの一角に小森田を使ってきたこと。もう一方の藤田といい本来MFの選手。2トップにしてゼロトップなのか。2列目から西、西森、あるいは吉井が追い越してゴールに迫るというイメージは理解できないこともありませんでしたが、思い出すのは第2クールでの対戦。藤田のゼロトップが奏功し先行した試合展開のなかで、後半打った交替カードで“自滅”した感のあった試合。それは監督だけの“欲”だったようにも映り、今回の“奇策”にも不安を感じました。

しかし、それは結果的には全くの杞憂でした。前半をスコアレスで凌いだところで、試合は監督のプランにがっちりはまりましたね。セットプレーから1点をもぎ取って、そこから繰り出す交替要員のFW達は、前線でのタメを作るいわば“守備的攻撃要員”とも呼べるカードとして機能しました。

後半開始から湘南は中村に代えて菊池を投入。反町監督の狙いは「左SB(網田)の経験不足を突く」というものでした。しかし奏功しない。網田にも危なかっしさは残るものの、しっかり守備陣としてフィットしている。基本技術がしっかりしている。体が強い。今日の湘南、確かに攻めてはいるものの、どこか消極的。ある意味手堅いとも言えるのかも知れませんが、リスクを極力犯さない“負けない”ための戦いに映りました。これが昇格戦線を戦うチームというものなのか。JFL時代の熊本を思い起こさせます。

もちろん湘南には「リスクを犯さなくても点は取れる」という自信があったのかも知れません。寺川のスローインから波状攻撃。こぼれたところを右から阿部に撃たれますが、シュートコースは枠の外でした。ほっとため息をつくスタジアム。湘南の攻勢をどこまで凌げるか。

さあ、プラン通りに運んだゲームも後半15分。ここで熊本ベンチは、満を持したように木島を呼ぶ。ビブスを脱いで準備する木島。控え選手全員が駆け寄り、まるで“魂”を注入するように肩を叩く、手を握る、声をかける。「頼むぞ!」と。

左からの藤田のシュートなのか、折り返しなのか、何とも言いようのない絶妙なクロス。GK野澤は判断よくパンチで逃れる。そこから続く熊本のCK。1本目、右から原田。ファーにいた矢野にボールがいったん納まるも、対峙したジャーンを突破できずクリアされる。2本目、左からは西森。ニアに走りこんだ矢野、競り合うジャーンの足が僅かに早くクリア。そして3本目も左から西森。ややファーの位置からほぼ中央へ走りこんだ矢野、マーカーのジャーンは木島のブロックする動きに一瞬出遅れ、フリーの矢野は中央からドカンと突き刺す。GK野沢の手を掠めゴールネットを揺らす。「入ったー!うおーッ!」スタジアムは総立ち。ガッツポーズ。タオルマフラーを振る。飛び上がる。3本のCKがすべて矢野とジャーンのマッチアップという印象的な攻防。鉄壁のジャーンが見せた一瞬のスキでした。

時間にして69分。前節とほぼ同じ時間帯の得点劇。前節、ここからの水戸は「連敗を止めたい」という気持ちが焦りに変わり、単調な攻撃に終始しました。今日の湘南は「負けられない」という気持ちが、「負けてはいけない」というプレッシャーに変化していったのではないでしょうか。湘南は切り札的存在のアジエルを入れる。前節の鳥栖戦でも、奏功している交替カード。熊本は今日も中盤で攻撃を作り、相手の起点を潰していた原田が足を攣った様子。しかし宇留野との交替で退いたのは、同時に足を攣った網田。左SBには西が下がります。

残り10分。湘南のゴリゴリと押し込むような攻撃が続く。前回対戦で終盤2点差を追いつかれたシーンが浮かんでくる。アジエルがスルーしたところに右から臼井がゴールに迫る。敢然と飛び出す木下。入れ替わって矢野と福王、市村がカバーに走る。木下を交わした臼井のシュート。絶体絶命のシーン。シュートには福王、ゴールマウスには矢野、こぼれ球には市村。対応する福王を外してやや上を狙った臼井のシュートは、クロスバーに当たって跳ね返る。場内が大きくどよめく、安堵に天を仰ぐ。

直後、左サイド、坂本からのクロスになだれ込む臼井。体を張って守る西森。倒れ込んで動けない。最後のカード・中山と交替。これでもう原田は最後まで引っ張るしかない。木島が相手を倒して与えたFK。もうどの距離からのFKも怖い。田原のヘッドは木下がキャッチ。残り5分。湘南は永田に代えて田村。しかし焦りからか全体にミスが目立つ。ジャーンは上がったままのパワープレー。ゴール前への猛攻。体を張って阻止する熊本。後押しするようにスタジアム全体で響き出す手拍子。徐々に早くなるそのリズム。まるで「時間よ。早く進め」とばかりに。木島がFKで狙う。藤田が時間を使う。中山が前線で守備に走る。もう熊本は6人ぐらいDFラインに並んでいる。その中で福王が「下がるな!」と叫んでいる。ホイッスルが鳴った瞬間、スタジアムDJが思わず大音量で発した「やったーー!」というアナウンスは、ホームの全てのファンの気持ちを代弁していました。

選手のみならずファンの全員が、最後のプレーまで安心できないことを知っている。それはここまで何回も高い代償を払って学んできたことでした。そしてここにきて2戦とも虎の子の1点を守りきれたことには、ただ単純に最終ラインで跳ね返すだけではなく、前線で自信を持ってパスを回せるという今シーズンやり抜いたことの成果でもあるでしょう。最終ラインのブロックで跳ね返したセカンドを、拾ってキープできるもうひとつ前のブロックがある。今日の湘南、引いて守って凌げる相手では決してありませんでした。

前回対戦のときだったでしょうか。勝利監督のインタビューで「湘南には足を攣る選手はいない」と反町氏に言わしめた。今回も最後、熊本は満身創痍といった状況でした。しかし今戦前、「今日は勝負強さが試される」とも言っていた反町監督。皮肉にもそれを発揮したのは熊本の方でした。ベンチも、久しぶりに出場した選手も含めた全員の総力で。

決めるところで決めなければ逆にやられる。サッカーではよくあること。それを今回はまるでプランどおりであったかのように、勝利へと結びつけた熊本の試合運びと交替策。“型”にはまった。その展開は、まるで歌舞伎の形式美とまでは言いませんが、水戸黄門や虎さんのドラマぐらいの“型”のはまりかたでしたね。

第1クール完敗時のエントリーで「この先なんとかひと泡吹かせたい」と書いていました。第2クールでは、収穫も多いと書きながら、今読み返すと実は悔しさが滲み出ています。一矢報いた。それも昨年と同じような状況、昇格戦線を戦うチームを相手に。一戦一戦が痺れるような最終タームなのでしょう。湘南のゴール裏にも、これまでになく多くのサポーターが詰めかけて、チームの昇格を信じ後押しをしていました。どの顔も期するところを感じさせる厳しい表情。まだそんな状況にわが身を置くことなど想像もできないJ2年目の終盤戦。しかし今日の水前寺での逃げ切り勝利は、間違いなく今期一番の痺れる試合に違いありませんでした。

6月3日(水) 2009 J2リーグ戦 第19節
湘南 3 - 3 熊本 (19:03/平塚/3,797人)
得点者:15' 西弘則(熊本)、18' 西弘則(熊本)、38' 寺川能人(湘南)、44' チョソンジン(熊本)、62' アジエル(湘南)、89' ジャーン(湘南)


湘南 (先発フォーメーション)
 34田原 
22中村10アジエル
8坂本7寺川
 2田村 
4山口5臼井
19村松3ジャーン
 32野澤 
仕事から急いで帰って、スカパーをつけて先発フォーメーションにびっくり。なんと藤田のワントップ。5月は勝利なしで目下3連敗という状況にあって、前日の熊日の予想とも違う布陣。北野監督も遂に“迷走”を始めたのかという危惧が走りましたが、しかし、考えてみればこれはこれまでこだわり続けてきた熊本版ゼロトップに違いなく、今日はベンチスタートの小森田へのいい“お手本”になるかもしれません。高橋という点取り屋がいなくなった熊本が、今年目指そうというスタイルそのものでした。

北野監督の狙いは「湘南の田村くんを動かして、あのスペースを西や宇留野が集中して前半から狙っていこうと」(J’sゴール)いうことにありました。トップの藤田は、もちろんハイボールを競えるわけではありませんが、前線で厳しくプレスをかけ続けます。その運動量も相まって、高い位置で奪っては湘南のバイタルエリアを早いパス回しで混乱させます。4分には西が奪って積極的にシュートを撃つ。6試合ぶりの先発に気合が入っている西。同時に彼独特の“落ち着き”も感じられました。湘南は明らかにそんな熊本の出足に翻弄されている。奪っても崩しの段階でのパスミスが連発します。

15分、カウンターぎみに藤田から右の西に通る。DFともつれながら西が素早く振りぬいたシュートは左ポストに当たりゴールに吸い込まれました。ルーキー西の待望の初得点で先制!続く18分には宇留野の右からのクロスを藤田が後ろに落として、走り込んできた西が追加点!「俊哉さんがキープしてくれるので、追い越していこうという狙いでした。俊哉さんに入ればパスが出てくるので、信じて走りました」(J’sゴール)と試合後の西。完全な崩し。まさにゼロトップのお手本のような藤田のプレーに、大のおじさんが、子どものようにぴょんぴょん飛び跳ねてしまいました。

試合を通して今日の主審の笛はみごとでしたが、それ以上にテレビ中継を楽しませてくれたのは解説の三浦俊也、プレイヤー解説の名波浩という豪華なコンビでした。バイタルエリアの狭いところで崩しを狙ってパスを通す熊本をして、「名波さんがいたころの磐田のようですね」と三浦。正直なところ何でこのチームが16位なの?といいたげな。時間が経つほど、両人の熊本評価が高まっていきます。われわれは藤田の古い盟友のピッチ解説の中身の濃さに心地よく耳を傾けながらも、「どうだい名波。こんなに自由に、思いっきりサッカーが出来る藤田のことがうらやましくないかい」と。ピッチ上の競演という、ロートル臭い夢まで描いてしまいそうになりました。

もちろんこんな早い時間の2点で試合が決まってしまうはずがないこともわかっていました。今日も熊本の“心臓”石井が守りの読みよく効いていましたが、38分、アジエルからのパスを田原が落として、拾った寺川がDFをかわしてゴール。寺川らしいけれんみの無いみごとなゴールでした。2-1という、サッカーでは一番難しい点差になって、テレビの前でしばし腕を組んでしまいました。その思いを払拭したのは前半も終了間際のCK。三浦も認める原田の質のいいボールを、チョ・ソンジンが点であわせて追加点。逃げ切りの重要な1点でした。

しかしさすがに湘南。首位という位置は伊達ではありません。後半、中村に代えてトゥットを前線に投入。熊本のDFのマークを拡散させる意図でしょう。熊本は10分、宇留野に代えて木島。藤田を右に配置し、木島をワントップに。しかし、ちょっと今日の木島にはボールが繋がらなかった。さすがに連戦の疲れもあるのでしょうか。17分、ひとり気を吐いていたアジエルが、一瞬にしてDF裏にスルーパス。反応した田原のエリアへの突進に、たまらずGK吉田が倒してしまいます。デジャヴーのようなシーンでした。アジエルがPKを決めて1点差に迫る。それでも映し出されるベンチの敵将・反町監督の表情は晴れないものでした。

戦評の多くがここからの熊本の選手の運動量低下を指摘していますが、それ以上に、熊本のイレブンの意思統一が図れなかったこともあるかと思います。名波も解説していたように、時間にして残り30分近く。守るのか攻めるのかという二者択一にしては非常に微妙な時間が残され、熊本は選手間の距離が間延びしていきます。石井が相手と接触して傷む。宮崎が足を攣り西森と交代。逃げ切るための戦術変更が必要な時間帯。ロスタイム突入間際、チョのファウル。FKからゴール前で湘南はパワープレー。混戦のなかで必死に掃きだそうとする熊本。しかしボールは不運にもジャーンの足元に。瞬間振りぬいたシュートが熊本から勝ち点2を奪いました。

引き分けという結果。悔しくないわけはありません。しかし熊本にとっては収穫の多い、財産として残る試合ではなかったでしょうか。形になった西の追い越す動き。初のCKからの得点。的確なスカウティングで田原、アジエル、田村はともかく、もうひとり嫌な相手だった坂本という攻撃のキーマンには全くといっていいほど仕事をさせませんでした。確かに湘南は本物の強豪でした。あの流れ、あの時間帯からしぶとく同点まで追いすがる強さは印象深いものでしたが、反省点が多かったのも湘南のほうではなかったのでしょうか。

ベストパフォーマンスと評価した第一クール大阪戦の前半。今日もまた前半はベストと言っていいものでしたが、昨シーズン、広島や山形に対してどれだけ戦えるか(食い下がれるか)が課題だと思っていたように、今シ-ズンは次にJ1に上がるであろう大阪や湘南相手にどれだけ自分たちの目指す戦い方が出来たかというところが一番のポイントではないかとわれわれは思っています。現時点では90分間、そしてシーズンを通してそれができるわけではありません(もちろんそれができたらJ1ですから)。そのいいときのイメージが常に“目標値”になり、その戦える時間量を増やしていくことが、今年積み上げるべき財産なのではないでしょうか。

前節のエントリーを書いたあと、“ハードワーク”という言葉をしばらく使っていないことに気づきました。ピッチ上で何が勝負を決めるのか、前節の鳥栖が思い出させてくれました。北野監督は「1オンスも体力を残すな」と原点回帰を指示した(4日付・熊日)。それに従ってハードワークした選手たち。昨年積み上げた財産を知っているものからすれば、試合後、反町監督の「後半で足がつってボールを外に出してくれと言ってるようではチームとしてはよくないですよね。」という皮肉なコメントも、単なる“強者の負け惜しみ”にしか聞こえてこないのでした。