FC2ブログ
11月4日(月・休)
【J3第29節】(正田スタ)
群馬 3-1(前半0-0)熊本

<得点者>
[群]後藤京介(82分)、田中稔也(90分+2)、岩田拓也(90分+5)
[熊]黒木晃平(87分)

観衆:3,977人
主審:佐藤誠和


20191104群馬

勝ち点50で並ぶ群馬戦は、いわゆる勝ち点差を直接広げる意味で”6ポイントゲーム”と言えた重要な試合でしたが結果は敗戦。昇格を目指す熊本にとっては非常に痛い結果となりました。

寒風の吹きすさぶ様子のアウェー正田スタジアム。風上に立った前半、熊本はボールを支配し試合を優位に進めます。開始4分には高瀬のアーリークロスがポストを叩いてあわやゴールかというシーンもありました。

その後も連続で得たCK。しかし、ゴールを決めきれずに前半を終えると、後半37分、群馬が左から作ってSBの光永のマイナスのグラウンダークロスに後藤の左足シュートがニアに決まって先制される。

しかし、すぐあと熊本もファールを伊東がクイックスタート。右黒木からさらに広げて中原にパスするとダイレクトでクロス。中で伊東がつぶれた敵GKのパンチングを、黒木がダイレクトボレーで押し込んで同点にします。

勢いを持った熊本でしたが逆転弾を決めきれずにいると、アディショナルタイム、群馬左サイドからの起点。光永のふわりとしたクロスにニアに田中が飛び込んでヘッドで決めて勝ち越し点。更には終了間際にも光永がエンドラインぎりぎりからマイナスに送ったパスを岩田がゴール右隅に決めてダメ押し点としました。熊本に在籍した光永が3点すべてのアシスト。

今節も北九州、藤枝が勝利したため、首位北九州とは勝ち点差が8、2位藤枝とは4、そして群馬に3と差を広げられ、非常に厳しい状況に陥りました。

次節・北九州との直接対決。もはや1試合で順位が入れ替わる状況ではなくなりましたが、1試合1試合勝利を重ねていくしかない。その先の結果を信じるしかないといえるでしょう。

6月30日(日)
【J3第14節】(えがおS)
熊本 2-1(前半1-1)群馬

<得点者>
[熊]北村知也2(34分、69分)
[群]高澤優也(9分)
<警告>
[熊]北村知也(47分)
[群]渡辺広大(50分)、飯野七聖(90分+1)、窪田良(試合終了後)
<退席>
[群]布啓一郎監督(試合終了後)
観衆:3,085人


例年より遅い梅雨入りでしたが、入梅したとたんに県内は避難勧告も出るほどの大雨。試合開催も危ぶまれましたが、さすがえがおスタの水捌けの良さ。群馬から来ていたサポーターに無駄足は踏ませませんでした。

ただ、試合序盤はスリッピーなピッチに少し手こずっている様子も。こういう時は「球際など基本的なことをきっちりやること」を指示したと群馬の布監督が試合前に言っていた。(DAZN)

群馬とは2年ぶりの対戦。あの年は21位で終わるも秋田のおかげで降格を免れた。舩津など見知った顔は今も健在。そしてなにより光永の姿がある。

20190630群馬

前半9分、自陣から縦パスでスイッチを入れると岡本がワンタッチではたいて佐野へ。佐野の強烈なシュートはGKがクリア。しかし「チャンスのあとにピンチあり」とは言うもので、クリアボールを拾ったジャスティンが、すぐさま右サイドを上がっていく加藤にロングパス。鈴木が対峙しますが、グラウンダーのクロスを入れさせると、小笠原の視界の後ろから走りこんだ高澤が楽々と押し込みました。

「今後においても絶対にやってはいけない失点」(熊本蹴球通信)と渋谷監督が嘆くように、カウンターとはいえ、ちょっと対応の甘さに唖然としました。

予想フォーメーションでは高澤のワントップになっているものの、群馬の守備は4枚4枚を2列にしっかり敷いて、加藤と高澤2人がプレスを掛ける。

なかなか得意の“疑似カウンター攻撃”を作れませんが、34分、左で作りながら中山のパスで高瀬が左サイドをえぐるとクロスを上げる。DFに当たったのはよくわかりませんでしたが、これをゴール前ニアに居た北村が“胸”で押し込み、前半のうちに同点に追いつきます。

「後半はどちらに転ぶかわからない展開」(同)と指揮官が振り返るように、ポゼッションはやや熊本ですが、群馬もカウンターやセットプレーからゴールに攻め込む。再三のピンチはGK山本が反応良く捌く。

すると69分、上村がひとり飛ばして右の田村へ。田村がすぐさま中央へ入れると、Pエリア内の北村が落ち着いて、ここしかないというコースに右足を振った。逆転弾を叩き込みます。

ここからはベンチワーク。「ボールを落ち着かせるために八久保」(同・渋谷監督)を入れ、さらに「三島を前でターゲットにしてボールを落ち着かせようとも思いましたけど」(同)、直前に「(高瀬)優孝が少し足を引きずっていたのと、あとはサイドから向こうが起点を作って、クロスからの攻防になっていたので」(同)小谷に変更。「最後は守りきるというのをはっきりと選手に伝えるために」(同)村上を入れて今季初の5バックにしました。

監督も言っているように、それでも決定的なピンチが幾度もありました。エリア内でよく足を出して掻き出し、身を挺して防ぎ、最後は山本がビッグセーブではねのける。その山本が終了の笛を聞いたとたん、「やったぞ!」と言わんばかりに、ひざまずいてピッチを叩く姿が印象的でした。まさにどちらに転んでもおかしくないゲームを紙一重の差でものにした。

殊勲の北村は、1点目も「優孝さんと一瞬目があったので」()、2点目も田村が「自分を見てくれていたので」と、出し手とのアイコンタクトを語っている。まあ、それでも好機をちゃんとモノに出来るのは、この人のフィニッシャーとして持っているもの、技量あってこそ。そう思います。

前日に北九州、讃岐、藤枝と上位陣が勝利していて、ちょっとプレッシャーの掛かる試合でしたが、連勝で首位の座をキープ。またもや安易に先制されたのはいただけませんが、その後の修正も効き、4位だった群馬との勝ち点差を8に広げたナイスゲームとなりました。

7月22日(土)
【J2第24節】(正田スタ)
群馬 1-1(前半0-0)熊本
<得点者>
[群]山岸祐也(51分)
[熊]八久保颯(63分)
<警告>
[熊]片山奨典(8分)、八久保颯(62分)、三鬼海(90分+3)
観衆:3,179人
主審:河合英治

森下監督。随分小賢しいことをするな…。などというのは言い過ぎでしょうか。

元々、阿部も 舩津もチーム登録上はDFの選手。それをこの試合のオーダーではわざわざMFで登録し、パク・ゴンにチェ・ジュンギ、そして加入したばかりのヨ・ソンヘ3人をDFとしたオーダー表で、いつものとおりの3バックと見せかけました。しかし、蓋を開けてみれば、森下・群馬としては初の4バック。この”奇襲”とも言えるシステム変更に、池谷監督のスカウティングも外されて、勢いもあって開始直後は随分苦しめられました。

まぁ群馬としては、前回対戦のとき今シーズンの初勝利を収め、その後1敗を挟み怒涛の3連勝。勢いを掴みかけたと思ったものの、現在7連敗中で降格圏内に沈んでいる。何かを変えるためにヨ・ソンヘを獲得し、そして4バックを試したい。その恰好の相手が相性のいい熊本だったのかも知れない。

そう思うと癪に障ると同時に、まんまと策にはまるところを、撥ね返してなんとかドローに持ち込み、勝ち点1を得て帰ってきたことは、とりあえず良しとしなければならないかも知れません。

もちろん池谷監督も、試合前から「受けてたつのではなく、チャレンジャーとして(前回敗戦の)リベンジする」(DAZN)と、選手たちを引き締めていました。熊本の先発は、光永を片山に、一人入れ替えたのみ。

20170722群馬

しかし、目の前の相手が試合前、監督やコーチから示されたスカウティングとは違うばかりか、ホームサポーターの声援を背にして勢いを持って攻めてくる。熊本は押し込まれます。それに、試合開始前の土砂降りの雨を十分に吸い込んだピッチに足を取られる。

12分頃。山岸がPアーク手前付近から右にスルーパス。そこに左から岡田が流れてきてPA侵入。熊本DF二人がスライディング。コースなく撃った岡田のシュートは、GK畑がクリアしますが、ちょっと危ない。

粘り強く対応していた熊本も、徐々に相手のシステムのなかでボールを動かせるようになる。

33分頃。右サイドからクロスを入れると、群馬DFのクリアが小さい。Pアーク付近で拾った八久保がすかさず足を振った。ゴール右上を襲ったシュートに、群馬GK牲川がわずかに触ると、ボールはバーに当たりこぼれる。そこに安が詰めましたが、牲川がなんとかセーブする。これは惜しかった。

前半を終えてベンチをあとにする際、レポーターからコメントを求められた森下監督。「粘り強くやっていくだけ」と、短く言い捨てるように去っていく。この”奇襲”作戦で前半のうちに先制点が取れなかったことを、相当悔しがっているように見えます。

「前半立ち上がりからの相手の圧力を耐えれた。後半立ち上がりも圧力をかけてくるかもしれないが、落ち着いてきたらDFラインから整えていこう」(公式)。それがハーフタイムのわが指揮官の指示でした。ピッチ内でイレブンも、時間は掛かったものの相手にアジャストした。それにこのハーフタイムで、池谷監督から細かい修正が図られたに違いない。

けれど、予想どおりの後半開始早々からの群馬の猛攻を耐えていましたが、遂に均衡が破れます。51分、カン・スイルが落としたボールを岡田が右へサイドチェンジのパス。右サイドから舩津が大きなクロスを送ると、右から山岸が小谷の背後にするすると流れる。ファーサイドでヘディング。先制点をもぎ取ります。飛び上がって喜びを爆発させる森下監督。

しかし、勢いづいた群馬にこのあと追加点を上げさせなかったことが大きい。まだ時間は早い。何も焦らず、切れずに粘り強く戦えるようになった。

そんな熊本に、相手の群馬に焦りが芽生えたかも知れない。解説の渡辺氏が、「(群馬は)開幕からずっと失点が続いている。選手の堅さが出るかも知れない」と言っていた矢先の63分でした。

群馬のCK。まるでアメフトのショットガンフォーメーションのように固まって散っていく群馬の選手。松下のキックはファーの選手へ。のけぞるように頭に当て、ミドルシュートに入って来い、というようなボールを拾ったのは八久保。クリアでなくそこからのカウンター。最初は「DFラインを上げる時間を稼ごう」(熊日)とドリブルで持ち上がると、「嶋田選手が良いところにいたので、出して入っていこう」と方向転換。左から上がった嶋田に預けると、その俊足を飛ばしてDFを交わしゴール前に入り込んだ。そこに嶋田からふわりとした絶妙のクロス。あとは頭で決めるだけ。今季2点目とします。

なんとか勝ち点3を奪いたい群馬も諦めませんが、このピッチ状況は、ホームの選手たちの足も止めさせ始めます。カン・スイルや岡田がサイドの奥に走り、クロスを上げますが、ゴール前に走りこむ選手の数も薄い。

熊本は安に代えて巻をワントップにしますが、特段、巻の頭をターゲットにしたロングボールを送るでもなく。嶋田と八久保が最後までバイタルを襲いますが、時間切れ。引き分けで終わりました。

相当に悔しがる森下監督と群馬の選手たちを見て、この一戦に掛けていた思いを感じました。よく言われる「この試合は勝ち点3ではなく6の価値がある」、そんな思いだったのかも知れない。降格圏に引きずり込もうと狙っていたのかも知れない。そういう意味では足をすくわれなくてよかった。勝ち点差を詰められなくてよかった。ドローにも価値がありました。

しかし、「同点より勝ちにこだわりたい」と言う八久保の言葉を待つまでもなく。前回対戦では、終了間際で勝ち越された相手。何があるかわからない終盤の戦い方には、少し不満も残ります。が、「どちらにも消耗戦だった」と池谷監督が言うとおりの試合ではありました。

指揮官も認めるように、90分間我慢強く戦うことができるようになってきている。それには自陣ゴール前で最後まで諦めない守備。そしてGK畑のナイスセーブも貢献している。

「最後のサイドやクロスはまだまだ改善が必要だ」と、攻撃への不満を口にした池谷監督。次の段階に進んだということでしょうか。次節、名古屋戦を控えてこの1週間は、どんな落とし込みをするのでしょう。負けなしで来ている7月の最後のゲーム。次はホーム。なんにしても楽しみです。

5月7日(日)
【J2第12節】(えがおS)
熊本 1-2(前半0-1)群馬
<得点者>
[熊]グスタボ(68分)
[群]チェ・ジュンギ(33分)、高井和馬(90分+5)
<警告>
[熊]黒木晃平(53分)、片山奨典(90分+1)
[群]岡田翔平(19分)、マテウス(90分+3)
観衆:4,777人
主審:清水修平


第4審判が表示した後半のアディッショナルタイムは4分。公式記録での高井の得点は「90分+5」となっていますから、その4分台に突入していたのでしょう。本当にラストプレーと言っていい時間帯でした。

熊本のゴールに迫った群馬。PA内で必死にブロックする熊本DF陣を前にして、何度も何度も入れ直す。その執念。最後は左へ回すと付ききれていない。高井が押し込んで、群馬が劇的な勝利をおさめます。

あとでDAZNで確認すると、ゴール裏では泣いている群馬女性サポーターもいましたし、ベンチから飛び出した控え選手やスタッフたちの喜びようも爆発していた。何よりもインタビューに答える森下監督の目も潤んでいるように見えた。

引き分けで得た勝ち点1しかなく最下位に沈んでいた群馬が、実に12試合目にして今シーズン初勝利を手にした瞬間。それは熊本がこの大型連休の3連戦で、3連敗を喫してしまった瞬間でもありました。

「何が何でも勝つためにやりたい」。そう試合前に言っていた森下監督でした(DAZN)。多くの対戦経験がありますが、この10試合は熊本に対して負けがない。相性は悪くない。そんな気持ちも群馬側にはあったでしょう。

迎え撃つ熊本は、連戦のなかでのコンディションを考慮して4人を入れ替えた。平繁、林、上原、園田が先発。

20170507群馬

「立ち上がりから向こうの食らいついてくるサッカーに対して受けるような形になっていまい、戦っていない姿勢の中でゲームを進めてしまい、情けないゲームをしてしまった」(熊本蹴球通信)。試合後、そう清川監督は反省します。

そうは言うものの、序盤の群馬のボール回しには最下位を納得させるような粗さも見受けられ、いつもよりボールを持てる熊本。ただそれが、指揮官が言うような「何とかなるだろうという気持ち」(同)に繋がったのかも知れません。前節の出来に相当危惧していたわれわれも、今日は前節よりは「いいんじゃないか…」という感触を持ってしまったのは、相手が攻守のバランスがまだ整わない群馬だという点を加算(減算)していなかったのかも知れません。

33分。その前にパク・ゴンが林からファールを受けて、回復のために長い時間が掛かります。その後に与えた群馬のCK。連続性が途絶え、ぽっかりと時間の空いたプレーに、「ちょっと危険だな」という予感がしました。松下の右足からのCK。ニアに入り込んだチェ・ジュンギが反らして流し込む。「1失点目のニアは練習から警戒していて、相手がそこを狙ってくるというアナウンスもあって全体で意識していたんですけど、実際はそこでやられてしまって。」(同)と、公式戦3試合目を迎えたGK野村が反省します。

前半のうちに同点にしておきたかった熊本でしたが、それは後半修正後の、68分になります。当初グスタボとの交代で用意した嶋田をなかなか入れないなと思っていたら、直前に痛んだ齋藤との交代。これが逆に奏功しました。68分、交代直後右CKに立った嶋田からふわりとしたボールに、ニアに飛び込んだグスタボが頭を振った。ボールはGKが弾いて、ゴールに吸い込まれます。沸き立つスタジアム。

追いついた熊本の方に運が見方すると思いました。後がない群馬の方が浮き足立つだろうと。11戦、群馬は勝ったことがない。焦りはゲーム運びに影響し、自信のなさが結局自滅に至らせるのではなかろうかと。熊本はそういう意味では、なにも焦る必要はないんだとも。

けれど群馬は、この試合を決して諦めなかった。FW高井を入れ、ボランチの松下を下げてまでも鈴木を投入。最後はマテウスを入れて、かき回します。

対する熊本も、グスタボの疲労を考慮して巻を入れますが、結局切れるカードはそこまで。前半早くに痛んだ小谷に代えて切った植田の交代カードがあったため、最後の最後で、ギアをシフトアップできません。

結局は、最後まで勝ちにこだわった群馬に対して、どれほど気持ちで上回れたのか。球際にしてもセカンドボール争いにしても、ハードワークしたのかという問題、それがメンタル面で問われるということになりました。

確かに、不甲斐ないと思うプレーがあちこちに…。何となくゲームに入っていった感じ。ミスを犯す以前にチャレンジさえしないプレー。前を向こうとしない消極的プレー。人任せのマイナスパス。守るにしても、取りきる姿勢のない間合いをとるだけのアリバイ・プレー…。低調なゲームでした。

われわれがそんなことを指摘する前に、指揮官・清川監督にも危機感があったようです。しかし、「どこかに隙があった」というほかないのでは、マネジメントを疑問視する気持ちも沸いてきます。

「1つ壁を越えましたけれど、まだスタートしたばかりなので、今まで通り、今まで以上にぶれずにやり続けたい」。わずか1勝手にしたばかりですが、群馬・森下監督はそう言い切ります。

”ぶれずにやり続ける”。そういう信念が、チームづくりにあるのかどうか。

この3連敗を受けて、ファンの声にも随分厳しいものがありますが、自戒を込めて言えば、その信念を感じられるかどうかが、チームを応援するに値するかどうかだと思うのですが。どうでしょうか。変えるべきところは変え、守るべきとこころは守れるか。それを今は観ていきたいと思います。

10月8日(土)
【J2第35節】(うまスタ)
熊本 1-1(前半1-0)群馬
<得点者>
[熊]清武功暉(21分)
[群]パク・ゴン(50分)
<警告>
[熊]園田拓也(6分)
[群]松下裕樹(53分)、イ・ガンウ(86分)
観衆:4,281人
主審:藤田和也


エース清武の、ようやくの復活弾ともいえる先制点がありましたが、それを活かせずドローに終わりました。勝ち点1差に追随する群馬を、この試合で引き離したかった。

キックオフの頃から雨が降り出したこの日のうまスタでした。群馬はオーソドックスな4-4-2の布陣。チームのトップスコアラーで11得点を誇る瀬川が、2トップの一角を張る。

熊本はこの日も4-1-4-1。ただし2列目は中山ではなく村上が初先発。ゲーム体力がついてきたということか。瀬川を警戒してのことか。

20161008群馬

序盤は互角。群馬が左サイド松下のファーを狙ったFKから坪内がエンドラインぎりぎりにスライディングしてのシュートは枠の右に外れ、熊本はスローインからもらった園田のクロス。クリアを拾った上村のシュートは枠の上。

この日光ったのは右サイドワイドの齋藤。カウンターから駆け上がる。速い。相手DFを追い抜いてマイボールにしたシュートは惜しくもブロックされますが、スピードとパワーを活かして群馬の守りを脅かします。

先制点もその齋藤のカウンターからでした。群馬のCKをクリアすると齋藤が左から持ち上がる。上村、村上と繋ぐと、村上は右から上がってきた菅沼へ。菅沼が間髪を入れずクロスを入れると、ゴール前の清武が頭で反らしてねじ込みました。

清武にしてみれば8試合ぶりのゴール。ここまで何度も決定的な場面はあったものの、ここにきて何故か入らない。長いトンネル。エースとしての重圧。「入ってほっとした」(熊日)と言う。ようやく二桁に乗せてくれました。

喜びに湧き上がるスタンドを背にしたチームの守備も完璧でした。セットされたラインが、よくスライドし、縦にボールが入るところでは出足早くチェックする。そこから奪って鋭くカウンター。後方からも追い越して、好機を何度も作ります。

園田が右サイド上がってグランダーのクロス。これはニアでDFに阻まれ前半を終えます。

しかし雨脚が強くなった後半、群馬は服部監督の檄を受けてギアを上げてきた。

カウンターから群馬の舩津が右サイドを駆け上がる。アタッキングサードに入る直前でブロックする熊本。こぼれたボールを「相手に当てて出そう」(熊日)とした村上のクリアは、シュート性になって自陣ゴールに向かってしまう。ポストに当たってエンドを割り事なきを得ましたが、あわやオウンゴールかと肝を冷やしました。そこから続くCKでした。

50分。右からの松下のCKをニアサイドのパク・ゴンが頭で叩きつけると、テヨンの足に当たってゴールを割ってしまう。

同点に追いついて勢いづく群馬に、熊本はこのあともヒヤリとする場面が続きます。鋭い前からのプレスに植田がボールを奪われると、常盤がループで狙う。CKのクリアが小さいところをグラウンダーのダイレクトシュートで狙われるがなんとかブロックする。

激しい雨で”重馬場”になったピッチが選手たちを疲れさせたのか。前半飛ばしすぎたのか。後手を踏む熊本は、セカンドをことごとく奪われ、押し込まれる。奪って組み立てる一歩目のパスを相手に渡してしまうので、また守りなおさなければならない。体力の消耗も激しい。

常盤を下げて吉濱を入れ、たたみ掛ける群馬。対する熊本も、菅沼に代えて嶋田を投入。反攻を託します。

雨足は更に更に激しく、容赦なく選手たちを打つ。そして90分のなかで一番きつい時間帯。熊本は上村を下げて巻を投入。群馬は小林に代えてイ・ガンウを前線に。互いに欲しいのは勝ち点3。

中盤で村上がスライディングで奪うと、今度は群馬・松下が同じくスライディングで奪い返す。ゲームは、次第にオープンな展開になるなか、アディッショナルタイムを迎えます。

ロングボールを巻が落として自ら入れる。岡本が更にえぐってクロスを入れますがクリアされる。その流れのなかでした。拾ったテヨンが左にはたくと、上原のアーリークロスはファーサイド大外に構えていた巻のところへ。相手DFの上から叩きつけてゴールイン。一気に湧き上がるスタジアム。われわれも「これで勝った!」とばかりに、立ち上がり、タオルマフラーをぐるぐる回したのですが。

短い主審の笛が何度も鳴らされると、なんとノーゴールの判定。認められません。

「『僕自身、あの形でご飯を食べてきた。確信はあったのに』と苦笑いを浮かべた」(熊日)という巻。ビデオで見返してみましたが、ヘディングの前、手を使って相手DFを制したということなのでしょうか。

井芹さんが「熊本蹴球通信」で書くとおり「死闘」と言えました。その後も群馬の波状攻撃を、身体を投げ出して何度もブロックし、ゴールを死守した熊本の選手たちに、試合後スタンドからは大きな拍手が送られました。

互いに欲しかった勝ち点3。しかし同時に相手に絶対渡したくなかった勝ち点3。大雨のコンディションのなか勝ち点1を分け合う”痛みわけ”に終わりました。

思えば、前半のうちに飛ばして先制点を奪い、後半を凌いでいくというゲームプランと展開は、うちらしさが戻ってきたとも言えるかも知れません。熊本はそこまでチームとして”戻って”きたのだと。

残り7試合。まだまだ上位陣との対戦を数多く残している熊本にとって、楽観は許されない状況が続きますが、エース清武の復活弾もあり、4-1-4-1も板に付いてきた。通常の試合スケジュールに戻ってからは4試合負けなし。毎試合、勝ち点1ずつでも上積みして、なんとか早く残留の資格を掴み取りたいものです。