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9月29日(日)
【J3第24節】(ピカスタ)
讃岐 2-2(前半1-1)熊本

<得点者>
[讃]森川裕基(9分)、中村亮(82分)
[熊]三島康平(5分)、原一樹(89分)
観衆:2,179人
主審:川俣秀


熱戦が続くラグビーW杯の関係(えがおスタでの試合は10月6日)でアウェー連戦となっている熊本は、敵地ピカラスタジアムで讃岐と戦いました。一時は首位を走っていた讃岐も、後期は調子を落とし13位に沈んでいる。前節も秋田に5失点して大敗していますが、熊本との因縁も深く、J3降格も同期とあって、向かってくる気持ちはあなどれません。

20190929讃岐

開始早々の5分、左サイドをえぐった片山からのクロスに、三島が飛び込んでヘディングで先制弾を上げますが、すぐあとの9分、同じように讃岐に右サイドをえぐられると、グラウンダーのクロスに讃岐・森川が滑り込み同点にされます。

その後は、自陣に引いてセットした讃岐の守備網をなかなか崩せず、カウンターに脅かされる。後半は、前からプレスを掛けてきた讃岐に手こずりますが、北村に代えて高瀬を左SHに入れると、片山と交互に左サイドを崩し起点を作る。

しかし82分、讃岐FW・中村へのマークの受け渡しが悪く、ゴール左隅に豪快に蹴りこまれ逆転されると残り時間もわずか。すぐに原を入れると、終了間際の89分、右CKを三島がヘディング、GKがこぼしたところを見逃さず原が押し込み、なんとか敗戦は免れました。

勝ち点1は奪ったものの、上位3チームはいずれも勝利したため、熊本は4位に後退。ただ、首位・群馬との勝ち点差は2。食らいついていくしかありません。

3月24日(日)
【J3第3節】(えがおS)
熊本 0-0(前半0-0)讃岐

観衆:4,340人
主審:佐藤誠和


降格同期の讃岐との対戦。スタメンの西、池谷はもちろんSBの柳田も熊本ユース出身。ベンチには木島が控え、率いるのは上村監督。松下、石原田というコーチ陣しかり。熊本ゆかりの名前が連なりました。

選手紹介のアナウンスではスタンドから温かい拍手が送られましたが、開幕から2連勝で乗り込んできた昇格のライバル。負けるわけにはいきません。

熊本は先発を5人入れ替えた。これが、敵将・上村監督も認めるとおり敵のスカウティングを無効にした。昨シーズンを含めて、これまではどちらかというとメンバーを固定(固執?)しがちだった渋谷采配。その意図を問われて、ここまで「1分1敗ということで。何かを変える、やり方を変える、システムを変える、いろんな形がありますけど、今はいつでも準備ができている選手、これからリーグを戦っていく上では出場させてもいいと思える選手がいますので、そこで、ここを打破するというか、試合に出たいという思いを持っている選手たちを、今日は先発させました」(熊本蹴球通信)と答えた。競争心を高めると同時に、誰が出ても変わらないチーム作りなのでしょう。

20190324讃岐

初先発組のなかで一番の収穫は、鈴木の相棒としてCBに入った大卒ルーキー・小笠原ではなかったでしょうか。パスのスピード、トラップ、ボール奪取では基本技術の高さを見せ、ポジショニングや配給にもクレバーさを感じました。

佐野も良かった。ボールを収めて前を向こうとする姿勢。原とのコンビはいけるかも。

課題は両ボランチがどれだけ前を向けるかでしたが、上村が池谷と福家の間に入り中山と縦関係を築くと、讃岐の最大の特徴である池谷の激しいプレッシングを剥ぐことに成功しました。FWの佐野も少し落ちて、アンカーの佐々木の脇のスペースを使う。讃岐のシステムに対するスカウティングが効いていました。

原のドリブルからアタッキングサードに入って右の佐野へ。佐野が戻したところを黒木が強烈ミドル。しかしキーパー正面。続いても左の高瀬からの大きなクロスを黒木が横パス。上村がループで狙うも枠の上。惜しいシーンが続きます。

讃岐はCKから拾い続けて波状攻撃を仕掛けますが、ゴール前は熊本がきっちり守り抜く。

後半もインターセプトからカウンター。坂本ひとりでもちこんでシュートしますがゴール右にそれる。途中投入の中原がカットインから得意の左足。これもわずかにバーの上。

熊本のプレスが緩くなってきた時間帯に、讃岐は勝負師・木島を入れる。そのあとも前線に重松。しかし熊本もこの要注意人物に仕事をさせない。結局スコアレスドロー。両者痛み分けとなりました。

「最後のクロスが合わなかったり、精度がなかったり、タイミングが合わなかったりというところでは、こういう状況からのこういう入り方であったり、こういうボールを使う、こういうところに入ってくるからここを狙うとか、そういうところまで詰めないといけない」(同)。試合後渋谷監督は更に緻密な練習・指導を目指すことを語りました。

両SBを高く上げて、何度もクロスを上げたにも関わらず、その精度もまだまだ。アタッキングサードへ侵入する人数が少ないのは、失点続きで、まだ重心が後ろにあるためか。

勝利という結果が伴わず、スタンドからは拍手にブーイングが混じる。このリーグの主審の笛にも泣かされた。じれったい状況が続きますが、まずは初めての無失点試合。スカウティングもはまっていたし、これをベースに継続できれば必ずや。とも思った我慢の試合でした。

10月14日(日)
【J2第37節】(ピカスタ)
讃岐 1-0(前半0-0)熊本
<得点者>
[讃]原一樹(79分)
<警告>
[讃]荒堀謙次(87分)
[熊]片山奨典(23分)、巻誠一郎(28分)、小谷祐喜(82分)
観衆:3,850人
主審:上田益也


20181014讃岐


“裏天王山”と呼ばれた22位讃岐(1試合消化が少ない)との対戦。熊本は非公開練習を敢行し、先発メンバーを大幅に入れ替えて臨むが、ホーム讃岐の出足の速さに後手を踏みピンチの連続。攻めあぐねるなか前掛かりになったところにFW原に一本のロングパスを通され、これを決められると、反撃もかなわず敗戦。遂に讃岐に抜かれて最下位に転落した。


6月16日(土)
【J2第19節】(えがおS)
熊本 1-1(前半0-1)讃岐
<得点者>
[熊]田中達也(71分)
[讃]重松健太郎(22分)
<警告>
[熊]村上巧(35分)、黒木晃平(61分)
[讃]武田有祐(85分)
観衆:3,740人
主審:岡宏道


このカテゴリーに戦う前から勝って当然の相手などいないし、その逆もまたしかりとわれわれは常日頃思っています。だから、現在は最下位に沈む讃岐とはいえ、いや8試合白星のない相手だからこそ、手負いの獅子よろしく向かってくるのではと恐れていました。特に熊本に対して“思うところ”のある北野監督だから。

案の定、井芹記者によると「試合前に言葉を交わした際、今シーズンのJ2の傾向を踏まえて堅守速攻のスタイルを採っていることを明かした一方で、『今日はちょっと、変えますけどね』と、北野監督は話していた」(熊本蹴球通信)。

引いて守ってカウンターとばかり予想していたわれわれも、開始早々からボールを保持して攻め上がる讃岐に少々面食らいます。渋谷監督は選手たちが「非常に固く入った」()とも言う。

20180616讃岐

讃岐の前線の4人、原、佐々木、西、重松がかなり前に張って裏を狙っている。対する熊本の3バックは米原、村上、黒木。故障なのか、とうとう本職のDFがいなくなりましたが、これはこれでボールを動かせるメンバー。渋谷監督好みのモビリティを重視した人選でもあるのかも知れない。

それを象徴するかのように、米原から田中、黒木から片山へ、大きなサイドチェンジのパスがぴたりと決まり、一気にチャンスになる場面も。

しかし心配していたとおり先に失点してしまう。22分、永田からのロングパスに抜け出そうとした佐々木。このボールは米原がクリア。だがそれが小さくて走り込んだ重松が思い切りよくミドルで蹴り込むと、ボールは左ポストに当たってゴールに転がり込みます。

先制した讃岐はそれでも引いて守ることはしませんでした。北野監督は「1点取って、前半に攻めれたので、ちょっと調子に乗って前に行ったところで、熊本さんの長いボールのセカンドを拾うのに苦労しました」(同)と打ち明ける。

中盤には大きなスペースのあるオープンな展開。皆川や安には、他のチームと同じようにファールぎりぎりのボディコンタクト。そこで指揮官は、二人とはタイプの違う佐野を投入。これが奏功するとカウンターが活き始める。

71分、安と皆川でカウンター。皆川が下げると追走してきた佐野がシュート。讃岐のブロックが右にこぼれたところを田中がダイレクトに振り抜くと、ゴール左隅に決まります。同点。

さらには79分頃、やはりカウンターから佐野が粘って右サイドの大きなスペースに出すと、田中がそれを俊足で運びGKと1対1。中の安を選ばず田中が撃つと、これはGKがブロック。再び拾った田中が下げると、中山が思いっきりよくミドル。これもGK正面でブロックされました。惜しかった。

このプレーで中山が足を攣ってしまう。これに先立って田辺に代えて上原を投入していた指揮官は、鈴木をCBに入れることで米原をボランチに上げる。村上も攣っていたので前線に残す。最後は黒木が中盤に居たのではないか?とにかく使える駒を使えるだけ使っての“死闘”でしたが、遂に追加点は奪えず。引き分けに終わりました。

すぐにスタジアムをあとにしたわれわれは気づかなかったのですが、試合後“事件”があったようですね。ゴール裏の“呼び出し”に応えて渋谷監督が出ていったのですか?

このことを「これは、私は当たり前だと思います」(同)と指揮官は言う。「言われた方は、いろんな方が思っている気持ちを代弁してくれて、逆に勇気ある話をしてくれたんじゃないかと思うので、その言葉をしっかりと肝に命じて、頑張っていきたい」と。こんな考えで、それを行動に移せる指導者を、少なくともわれわれは初めて見ました。

敵将・北野監督のコメントも考えさせられました。「9年前、僕がここを辞める時に、『熊本にサッカー文化というか、そういうのができたらいいですね』っていう話をしてここを辞めたわけなんですけど、今日の雰囲気であったり、サポーター、ファンの方達の雰囲気というのは、本当にロアッソの選手たちを後押ししていたと思います」(同)と言う。北野監督の“思うところ”。

果たしてあれからわれわれは熊本に“サッカー文化”を根付かせることができているのだろうか。土曜のナイトゲームに3740人。それでも一体となって応援できているのだろうか。自省を含め、考えさせられます。順位はなんとか18位に踏みとどまりました。

9月10日(日)
【J2第32節】(ピカスタ)
讃岐 0-0(前半0-0)熊本
<警告>
[熊]三鬼海(74分)
観衆:3,208人
主審:野田祐樹


否が応でもモチベーションが高まる試合でした。勝ち点2差で上を行く讃岐との直接対決。更には前日の敗戦で金沢も足踏みしたので、この試合で勝利すれば一気に順位は2つ上がる。

しかし、結果はスコアレスドロー。DAZNの実況も、休刊日明けの熊日も「痛み分け」と言いますが、酷な言い方をすればこの引き分けの意味はふたつある。讃岐にとってはこれで7試合負けなし。一方の熊本にとっては6試合勝ちなしと言われるということ。

熊本はかなり選手を入れ替えて臨みました。ボランチに木村。黒木を左に回して右のWBには田中。シャドーに中山と嶋田。

20170910讃岐

讃岐にとって熊本は1勝2分4敗と、分が悪い。しかし、好調の今だからこそ、この”因縁深い”熊本を倒したかったでしょう。そういう敵将・北野監督の「過剰に意識した部分」(熊本蹴球通信)が出るカード。だからなのか、試合直後のDAZNのインタビューには、「勝ちゲームであり負けゲームであった」と、憮然として応えました。

確かに試合前のDAZNのインタビューで北野監督が「池谷さんは相手の良いところを消してくる」と予測していたように、熊本は讃岐の勢いある攻撃を抑えにいきました。特に”熊本キラー”ともいえる原に仕事をさせなかった。

攻撃も12分頃の安の遠目のFKがワンバウンドで枠をかすめたときは、”今日は行ける”という感じがしたし、26分頃には田中がワンツーで右サイドを駆け上がってのクロス。これをファーから上がった黒木が切り返して撃ったシュートは、実況も「入ったか」と叫んだほどでしたが、アランに阻まれました。

32分頃には右サイド遠目からのFKを園田がゴール前に送ると、アランと入れ替わるように中山がGKの前で触って反らした。ボールはゴールに向かっていましたが、アランが戻って描き出します。いずれにせよゴールまであと一歩というところ。

一方、38分の讃岐は熊本ゴール前の原に向かってロングボールを送ると、下がってクリアしようとした村上がGK畑と交錯。クリアしたボール、無人のゴールをヘディングで狙われますが、園田が戻って撥ね返す。しかし、これで村上が痛んでしまって小谷と交代。素早い指揮官の判断でした。

ハーフタイムに北野監督がどんな檄を飛ばしたのかはわかりませんが、前半あれほどあったスペースが縮まり、セカンド争いも熾烈になってきました。当初は中山、嶋田がボールに触るシーンが増えてきたと感じていましたが、徐々にアタッキングサードで出しどころがなくなる”いつもの”展開に。前半の自分たちの時間帯に点が取れていれば、という反省の言葉もいつもどおりです。

「ゴールエリア内でも動き回り、パスの出し手、受け手以外の3番目の人が出てこないと、こじ開けられない」(熊日・三鬼)と、選手自身も分かっているのですが・・・。

熊日・樋口記者は、「相手のゴール前に入り込む選手は1、2人止まり。攻撃の迫力、スピードいずれも足りない」と評しました。確かに重心がどうも後ろにある感じがするのは、まず池谷監督就任後に着手した守備の構築のところで、帰陣を早くし、ポジションニングの”曖昧さ”をなくすことを徹底したことが、まだ”ここぞ”というところで行くという、攻守切り替えの速さのバランスを欠いているのかも知れない。そして、今置かれた現状で「先に失点をしたくない」という意識が、そうさせたているのもあるでしょう。それは讃岐の方にも感じられ、なんとも堅いゲームになりました。

起用する選手が確かに持ち味は出すものの、それが試合毎には相手もあって、全体としてうまく相手に”はまらない”というジレンマも監督にはあるかも知れません。今日も、安が中盤に落ちてきたときに、そのスペースに八久保なら入っていただろうという場面がありました。

熊日には、6試合無得点を踏まえ、見出しで「ゴールへの執念どこに」と煽り、「池谷監督は『最低限の結果』と厳しい表情で振り返った」と書いてありました。

確かに”最低限”の結果でしかなかった。しかしゼロではなく1であったことは、熊本蹴球通信で井芹さんが書くように、降格圏の山口との差を1試合以上に広げ、まだ次節で金沢と讃岐を抜くことができる位置にしているということ。この状況では勝ち点1を積み重ねるサッカーがベースになりはしないかと。

今節も群馬が千葉に完封勝利を納めたように、戦う前からの勝ち点計算など無意味なこのリーグ。この勝ち点1を強くかみ締め、次節福岡に向かっていくのみです。