池谷監督のGM兼任の人事が発表されました。

意味合いとしては岡社長のコメント「池谷監督にはこれまでもGM的な仕事をしてもらってきたが、正式に位置づけることで動きやすくした」(熊日朝刊)の通り「きちんと位置づけた」ということだろうと思います。

感想としては、ごく自然な人事ということでしょうか。他に誰かを連れてくることのリスク(能力面、合う合わない等…)や、今さらですが財政面の制約など、他の選択肢は現段階では現実的とは思えません。

そしてもうひとつ。これが、最終型ということではないだろうということです。以前、監督解任論が喧しい時期のエントリーで、われわれは「サッカーを知るもの」「監督を評価できるGMの役割」が不在の状態で監督交代を軽々に論じるべきではないこと。またAC熊本はいまだ「組織的に発展途上」にある、と書きました。

この状況は基本的に変わっていません。というより、まだまだ組織機能的には未分化の状態が続くということです。チームとして成熟し監督とGMが役割を分けて分担できるのはまだまだ先ということです。

しかし、このことは逆に発展途上の今のチームに大きな安定感をもたらしていることも見逃せないところです。最初のシーズンとは言え、なかなか結果が伴わない状態でも、われわれの救いは“チーム”が一貫していること。良い意味で変わらないこと。“安定”というのも人事の要諦ですね。

また、これもおぼろげながらの方向性ですが、松本育夫氏の鳥栖、植木繁晴氏の草津といった地方球団の発展モデルのパターンを踏襲する動きと見てもいいのかと。もちろん、かなり個性の強い指導者をベースにしたこの2チームとは違った熊本モデル。これからどう変化していくのか興味深いところです。

最初に“ごく自然な人事”と書きました。われわれは、今回の人事の一番のポイントは、その内容より“なぜ今?”というところではないかと思っています。シーズン途中、第二クールを終えたばかりのこのタイミング。池谷監督は「J1昇格という次の目標に向けた体制をつくっていきたい」とコメントしています。まさに“次”。つまり第三クールにかけて、“来シーズン”に向けた取り組みが同時に動き出したということだろうと思います。

監督とGMの権限、チームとフロントを兼ねるような大きな権限。“集中しすぎる”ということも一方で懸念されます。当然ですが、そこに立つ人間の資質や覚悟が問われるところです。ある意味で“われわれの夢”をより一層池谷氏に託すわけです。しっかりと見守っていかねばと思います。


しろ08オフシーズンに、Jリーグとの間でユニフォーム・スポンサードに関していろいろと経緯のあった高橋酒造。外野ほどうるさいあの問題の渦中にあって、謙虚で真摯な見識を示されたことは、以前のエントリーでも触れたとおりです。そして、今後も変わらぬ支援を約束していただいた…。我々が誇りとする、心あるスポンサーのひとつです。

すでにチーム公式HPでも発表されていますが、その高橋酒造から今年も“白岳しろ”ロアッソ・ボトルが発売されます。もちろん、売上の一部をチームの活動資金としてサポートするシステム。

昨年、驚かされた真っ赤なラベルの“しろ”ボトル。何気に変わらないようですが、実はよく見比べてみると、ベースの赤がより鮮やかな色彩になり、またロアッソの跳馬のマークが、昨年の白抜きのものから赤黒仕様のフルバージョンになってリッチ感が増しています。なにしろ“しろ”抜きでは縁起も悪いですからね。
ただし、“しろ”の文字に関しては、完全な「白色」になりました。これも昨年の「銀色」よりは、かえって高級感があるのかと…。

そして、なんと言っても昨年と比べて全く大きく違うのは、表ラベル角と裏ラベルに燦然と輝く“Jリーグ・ロゴ”。もちろん、今年我々のホームチームがJリーグの一員なのだということを示す証ですが、実はこのマークが付いているということは、リーグ公認商品だということ。(Jチームのグッズである以上、ロゴがあろうが無かろうがリーグの管理下にはなるわけですが。)
しろ裏俗っぽく言えば、この商品が売れるごとに何パーセントかのロイヤリティがJリーグにも支払われるということ。われわれが知るなかで、ロアッソのJリーグ・ロイヤリティ商品は、これが第一号ではなかったでしょうか。

2008年(Jリーグ元年)版ロアッソ・ボトル。
ホームチームが今年晴れてJリーグに上がったことを、ファンと一緒に祝いたい、Jリーグ・ロゴの入ったボトルでその歓びを分かち合いたい。という我々のスポンサーの、“因縁”など飛び越えた暖かい心が伝わってくるような気がします。

 ロックに“ちょい水”がおいしい季節になりました。実にどこかの国のシングルモルトなんかよりも美味しいスピリッツがわれわれの“ホームタウン”にはある。

7月1日からの限定発売に先んじて、6月28日のC大阪戦、KKウィングで先行発売されるそうです。
このJリーグ元年ボトルを手に入れたら、これまで熊本のJリーグ入りに力を尽くした多くの選手や、関係者のことを想って、“Jリーグ・ロゴ”を撫でてやりたいものです。

AC熊本の社長人事が発表になりましたね。前田社長が退任し、後任は元産交エージェンシー社長の岡英生氏とのこと。

まず、前田社長に「お疲れ様でした」という言葉を捧げたい。
本当にご苦労さまでした。

われわれは、仕事の関係で前田社長には以前から少々関わりがありました。ある意味で異色の県庁マンとしてのイメージを強く持っていました。

今さらかもしれませんが、前田社長の経歴をふり返ってみます。1941年生まれ。白川中学、熊本高校から学習院大学政経学部卒。65年熊本県庁へ。企画開発部企画課長補佐、テクノポリス建設室長、交通計画課長、地域振興課長、林政課長などを経て、91年3月総務部国体準備局長、94年3月企画開発部次長、96年3月世界ハンドボール選手権推進局長、97年7月県立図書館長、98年3月商工観光労働部長、01年3月県職員退職、01年6月天草エアライン社長、01年7月グランメッセ熊本理事長、05年4月AC熊本社長。

企画開発部の現場で熊本テクノポリス構想の推進に関わり、熊本国体主会場の買収など大規模開発を手がけ、世界ハンドボール選手権の熊本開催、日韓ワールドカップではベルギーキャンプの誘致というビッグイベントを成し遂げ、県庁退職後もグランメッセ熊本で現場に立つなど、一貫して熊本の地域振興に関わり続けてこられました。

KKウイング建設にあたっては将来的なサッカーでの活用を考えて、ロッカールームの作りを、きちんとホーム、アウェーのシンメトリーに設計変更させたという何やら因縁めいた経緯を伺ったことも懐かしい思い出です。また、ハンドボール世界選手権では現・県サッカー協会長の井薫氏(モントリオール五輪ハンドボール女子代表監督)、ACの米村取締役(当時熊本電通)とともに大会を成功に導きました。

まず、初代社長・荒木前サッカー協会長が立ち上がりの急場をしのぐ形で就任されました。健康面の不安もありながら(大津町長を退かれたのもそのあたりがあったと聞いています)、これも本当に無理を押してつないでいただいた。そしていよいよ九州リーグがスタートというタイミングでグランメッセ理事長を満了した前田社長にバトンタッチされた、という経過でしたね。

いまさらですが、あらためて前田社長の経歴を見ると、あの時期のロッソにとってこれ以上の人物は、他に見当たらなかったなというのが正直なところです。熊本の行政、経済界への幅広い人脈、地域振興にかける熱意、そして独特のビジネス感覚(商売感覚と言うべきか)で、実に細かいゼニ勘定で、そこまでやるか、というくらいのリアリストでしたね。本当にご苦労さまでした。重ねてその労をねぎらいたいと思います。


さて新社長に就任した岡氏。われわれにはその人物像をうかがい知ることはできませんが、とにかく50歳という年齢。まずは大きな若がえりといえます。

旧九州産交グループの総帥・岡陽一氏の長男。2003年に表面化した九州産交の経営危機は記憶に新しいものがあります。その後、産業再生機構の支援案件第一号となり、グループ解体・再生の道をたどりました。岡新社長もおそらくはそのなかで”流転”といえる運命を経験されたのではないでしょうか。

以前のエントリーで「くまもとにJリーグチームを」県民運動について、熊本に漂っていた閉塞感、停滞感をなんとか打破したい。という地元経済界“有志”の、心底の思いが運動を突き動かしていった。と書きました。2001年末に民事再生手続きを申請した寿屋に続いて、ニコニコドー、熊本岩田屋そして九州産交という、それまで熊本経済の根幹を成していた企業の相次ぐ経営破たんがその停滞感の大きな要因だったことは間違いないでしょう。

ところが、そんなことを思いながら現在のロアッソのスポンサー企業リスト眺めると、いろんな運命的なつながり、縁といったものを感じます。

産業再生機構に対し、真っ先に九州産交のスポンサー企業として名乗りを上げたのは再春館グループ(その後、HISグループが支援スポンサーに決定)。今、その両社はロアッソのスポンサーとサプライヤーになっていただいています。

熊本岩田屋のあとを継いだのはくまもと阪神。そして壽屋、ニコニコドー後の熊本の流通再編を担ったイオングループ(マックスバリュー九州)、イズミグループ(ゆめタウン)。いずれも現在、ロアッソのスポンサーです。

そして、今回、新たにユニフォームスポンサーに協賛していただいた神城文化の森・藤田株式会社。人吉・球磨でサンロードシティを運営しているディベロッパー。主要テナントにはイエローハットが名を連ねています。ちなみに旧産交系ホームセンターサンコーは、2000年4月に全株式をイエローハットに売却。岡氏はその売却先のイエローハットで3月まで一従業員として働いていたのだそうです。
※イエローハットは今年六月上旬をメドに、保有するホームセンターサンコーの株式をすべて、ホームセンター大手のダイキ(愛媛県松山市)に売却すると発表している。


熊本の経済的閉塞感を打破するために生まれた“ロアッソ”AC熊本の社長に、そんな経歴の岡氏が就任するのも、なにかの”因縁”なのでしょうか。熊本経済の激動の荒波を真っ向から被った人が、今まさに再生へ希望を託した小さな船を任された。

これまでの荒木、前田という「県民運動的」草創期体制から、さらにクラブの体制強化、企業として一段の成長を目指す段階に入ったロアッソ。立上げから地域リーグ、JFL、J2昇格と言うステージを終え、これから全国区での戦いへ、更なる経営の強化が望まれます。

そのうえで、これはフロント体制の再構築、あるいは第2段階とも言える人事が始まったとも見ることができます。
と言っても、まだまだJ2でも最低レベルの運営予算であることは変わっていません。若い社長の給料自体が払えるのか?という心配が先にたつぐらいですから・・・。われわれとしては経営面では、なによりまず、キメこまかな営業力強化が課題だと考えています。そういう意味で新社長の手腕が大いに注目されます。

更に望むとすれば、なぜ、九州産交という地場の一大企業グループが破綻に追い込まれたのか。その時の自分のありようはどうだったのか。今一度、自らを厳しく省みて、この新しい会社の経営にあたっていただきたい。今、なぜ、小なりといえども熊本県民の夢を乗せた船=フラッグシップ=を任されたのか。こんなチャンスを与えられたのか。その意味を、重さを、深く心に刻んで、全身全霊をかけて社長職に打ち込んでいただきたい。
責任は決して小さくない。そう思うだけに期待しています。
2008.01.25 新体制発表
23日、予定通りクラブからの新体制の発表。そしてこれを伝える熊日の記事。色んな情報と込められたコンセプトが明らかになりましたね。

まず、われわれとしての一番の関心は、今後のクラブのビジョンがどのような形で示されるかということ、そしてスポンサー問題でした。

まず中期目標として、5年以内でJ1入会と平均入場者15,000人。また2008年シーズンの数値目標を入場者数 1試合平均5,000人(有料で4,000人)、年間シート1,000組目標という具合にきわめて具体的かつ現実的に設定しました。

有料4000人という数字をどうとらえるか。さらに年間シート1000組。
これは平均単価2万円として4000万円。J2の一年目としてかなりな数字でもあり、しかし十分に到達可能な目標でもあり。地に足の着いた現実感のある設定ではないかと思います。
大分のホームページでは、シーズンシートの目標2億6000万円に対して、現在どれだけクリアしているかという進捗状況が表示されています。ちなみに現在75%ということでしたが・・・。

そういった数値目標とともに、もうひとつ注目すべき”ソフト目標”として、”日本で一番暖かいスタジアム作り”と称して、「試合開始前後の対戦クラブの選手、サポーターへの必要以上のブーイング禁止」というメッセージが出されたことです。駆け出しのチームとして、”運営面”ではなかなか準備が整わないはずのなかで、たった一行ですが、明確な宣言を出してくれました。とても頼もしく思います。

ヨーロッパでは、例えばセルティックのホームページに掲載されているもので、セルティック・パークおよびアウエーのスタジアムにおける許されない行為について、「許されない行為とは、暴力的および無秩序な行為を示します」と明確に規定しています。

  暴力的な行為とは、いかなる人に対する実際の暴力、暴力未遂および肉体的暴力による脅迫、
  または故意による器物破損を示しています。
  無秩序な行為とは以下を示しています。
  以下の理由において争いを起こす、またはそれを支持する行為、争いを起こす可能性のある、
  または計画された、またはそれを支持する行為、個人および複数の人に対する憎悪および敵
  意を表す行為。性別、皮膚の色、人種、国籍(市民権を含む)、民族、または出身国、信仰して
  いる宗教などの宗教グループ、社会集団および文化的集団の会員および推定会員、性的指 
  向、性同一性 、身体障害、脅迫、罵倒および侮辱的な言葉の使用および行為、ジェスチャー、
  筆記およびその他の方法における脅迫、罵倒および侮辱的な行為。


これから始まる熊本のJの歴史のなかで、われわれの”ホーム”スタジアムをどういうものに形づくっていくか。これはわれわれファン自身がしっかりと心しておくべきことでしょうね。


そしてそして、待望のユニフォーム(胸)スポンサーにお菓子の香梅。トレーニングウェア(胸)スポンサーには高橋酒造。まずは両社に心から感謝の言葉を述べなくてはいけませんね。
トレーニングウェア時代からも人気があった「武者がえし」のロゴ。いよいよ左袖に”J”の公式ロゴが入ったわが熊本の初代レプリカユニは絶対に”買い”でしょう。

かつては福岡ドームの外野フェンスにも「陣太鼓くん」の広告看板を掲出していた香梅。その当時にして年間4000万円ほどの掲出料だったかと聞いています。同社の主力商品である陣太鼓、武者がえしの商品性、マーケット。香梅の置かれた現在のポジション。今回のスポンサードは必ずやマーケティング上も大きな効果をもたらすのではないでしょうか。
北の「白い恋人」、南の「武者がえし」と称されるようになるに違いない・・・。いやわれわれがきっとそうしてみせます。
亡き先代梅太郎さんにもきっときっと喜んでもらえるものと確信いたします。
今週の熊日の連載3回シリーズ。首藤マネージャー、高部、福王のインタビュー構成でしたが、印象的だったのは首藤マネージャーの言葉でした。

「熊本にJリーグチームを」に代わる目標が見つからない。県民運動は社会を変える運動。そのチームの原点を忘れたら、ロッソはただの貧乏クラブ。奮い立たせる「旗」を立てて欲しい...と。

まさにJリーグ33チーム中、やはり33番目のポジション(=新参者の貧乏クラブ)であることだけは間違いないですね。いつも志を確かめながら進んでいかねば...ということでしょう。

来期からJFL昇格する北九州。市長からは3000万円の支援金継続と国際基準の新スタジアム建設構想が表明されるなど、一気に加速してきているようです。街のパワーからすれば当然ですが、でもこれはすごいですね。思えばロッソも、九州リーグ時代に破格の1億5千万という予算を確保し、”金満チーム”と揶揄されましたが、以前指摘したとおり、JFL時代確保した3億弱という予算は、リーグ中、中位の規模ではなかったかと・・・。そしてJ2参入が叶い、見回してみると最低レベルの予算規模。一気に”貧乏クラブ”と呼ばれる立場の変化に気づかされます。

さて、ストーブリーグの真っ只中。まさに本物のリーグ戦の様相でもあります。これもまた、戦力(クラブの資金力)と戦術(クラブのビジョン)の戦い。そして移籍市場という外部での戦いだけでなく、チーム内(契約更新)でもそれは激しさを増しているようです。

例えばJリーグトライアウトに関しても、確かにこれまではJリーグ移籍市場が納まってからというカテゴリーの順番待ち、時期のハンデはあったものの、「一緒にJに行こう。Jのステージに戻ろう」という殺し文句があった。ところがJに上がった今、順番待ちではなく、一気に同時期の同市場で他クラブと戦わなければならない。新参ものの一貧乏クラブが示せるものは何か?宮崎光平(鹿本高校⇒広島⇒福岡)が福岡から放出されても・・・

そんなとき、われわれだったら、選手をどう口説くのか。ビジョンは? 県民運動をどう理解し、こんなチームになりたい。どんなチームをめざす、と言うのか。

まず、ロッソの特徴のひとつとして挙げられるのは、先の元徳島GM氏も指摘したように、有料入場者の多さではないでしょうか。これまでのJFLの感覚では、観客はせいぜい数百人。アルエットのJFLホーム開幕戦で千人ちょっとの入場者数があって、かなり大きな数字だったという感覚がありました。

これまでのJFLからの昇格組で、当初から数千人という有料入場者があるモデルは恐らくロッソが初めてではないかと思います。今期10月20日ホンダ戦の有料入場者数四千数百人がJFL記録(チーム筋)と言われたように、コンスタントに三千人程度の有料入場者数があるというのはかなりな財産だと思います。(もちろんそれでも、ロッソの見え方=メディア露出はとんでもない高いレベルにあるので、これとクラブの実態とのギャップは大きなものですが・・・。)すでに決算として出ている昨シーズンのロッソの入場料収入が3600万円。ちなみにこれはホーム17試合での数字。1試合あたり約200万円。どうでしょう、今シーズンは1試合あたり250万円はいっているでしょうか。そうすると今期の入場料収入は4250万円。これはJ2の水戸、徳島、愛媛と比較してもあまり遜色のない数字です。

そうなんです。入場料収入の比率の高い、スポンサー収入に偏らない経営。これがロッソのひとつの目標ではないかと思います。例えばJ2の場合、その比率平均は17%くらい。それを20%以上にできれば・・・。そしてさらにそのなかでも、シーズンチケットで支えるというモデルを掲げていくべきだと思います。これこそ安定経営の切り札ではないかと。以前、上保事業部長が「おカネを払って来ていただくことが何よりの支援です」と発言したように、これこそ県民運動。来期ホームゲームは21試合。雨の日や平日開催も考えれば、当日の入場者数だけではどうしても収入見通しを立てにくい厳しさがあります。またチケットの単価も上がります。家族連れでいけばまとまった出費になるでしょう。なによりスカパーでの中継は最大の競合相手になることが想定されます。

イングランド・プレミアの場合総座席数の約60%がシーズンチケットに充てられると言われています。まあこれは極端なケースですが、ロッソの場合もシーズンチケットを平均単価2万5千円で4千枚売れば、とりあえず1億円になる計算です。仮に6億の予算だとすれば比率は16%・・・。ひとつのモデルとして、J2時代から甲府は23〜28%の入場料収入比率。

シーズンチケットホールダーになることこそチームを支える第一の手段ということがファン常識になればいいですね。何より、われわれファンレベルで友人、知人を、あるいは職場で勧誘活動ができるネタでもあります。それにクールなチケットケースとかがセットになっていると嬉しい。あるいは日常的にもホールダーであることが実感できるようなピンバッジとか...と言っても時間がない。スケジュールはJFLより半月以上前倒し。実に待ち遠しい。

もうひとつ、上保事業部長の以前の発言で「今後もより地域に密着したクラブ運営をめざしたい。地元出身選手の獲得、育成を積極的に行うなど。」と育成型、地元密着型のクラブビジョンがはっきり示されました。今期も先発11人中6人が地元出身者だった試合がありましたが、Jリーグに上がったことで、少し落ち着いて若手の育成型に取り組めるということもありはしないでしょうか。今期のルーキー山内と西森は、貴重な即戦力となり、彼らの活躍がわれわれをJリーグに連れていってくれたと同時に、彼らをJリーガーにすることができました。

熊本は有数のJリーガー輩出県であると思いますが、地元にJリーグチームが出来たことによって、より以上に、若手の育成の裾野が広げられることになったと。まだまだ伸びしろのある若手の育成を続けていけば、それがいずれチームの力になり、チームの魅力になり、また移籍市場を賑わす好循環が生まれてくるのではないかと思うのです。

なんだかとても地味なビジョンになってしまいましたが、クラブワールドカップを横目にそんなことを思っていました。(首藤君を奮い立たせることも、魅力的な選手を口説くことも到底できませんね。)でも、ロッソがどんなクラブになっていくのか、育てていくのか。応援したくなる“魅力”をどこに見出すのか。これからもっともっと知恵を絞っていかなくてはと思います。甲府という一度倒れかけたクラブのJ1へのチャレンジは、その他のクラブを勇気づけ、夢をもたらしました。おそらくわれわれが目指す先も、Jリーグ創設メンバーの多くの財閥系チームではなく、新潟や大分、そして甲府といった後発市民チームなのは間違いないでしょう。