JFL後期第7節 
8月11日 18:00 江東区夢の島
横河武蔵野FC 2-3 ロッソ熊本

試合は見ていませんが、熊日の報道などからの印象は、2点先取して、追いつかれて、あの試合の流れでとにかく「負けなかった」ことが最大のポイントかと。よく凌いだ。引き分けでも十分な結果だったと思います。ロスタイムの決勝点は、放り込んだ斉藤が「マジでミラクル」と言うように、これはまさに結果。勝ち点「1」か「3」か、どちらに転ぶかはサッカーの醍醐味でしょう。でも、こんな凄いドラマはめったに見られるもんじゃないですね。現地の興奮は大変なものだったでしょう。

これで勝ち点53。あと10試合。昇格ラインまでのマジックナンバーは(勝ち点で)19ですね。ここにきてひとつひとつの勝ち点の重みがずっしりと感じられます。


さて12日の日曜日。益城での練習試合を覗いてきました。相手は関西学生リーグ1部の阪南大で、試合は45分の前後半2本。結果は3-1(前半3-1、後半0-0)

とにかく暑い。16:00キックオフですが、風もなく、肌をさすような日差しで、人工芝のピッチは熱がこもってそうで、非常に厳しい条件。ギャラリーはざっと150人くらい(かなり多い)。

それでも試合は、開始早々に1点を先制されて、以後かなり熱いものに。もちろんチームとしてどうこうと言うより、選手個々の激しいアピールだったり、ケガからの回復途上だったりといった要素があって、ゲーム内容はさておいてということですね。いやあ、ピッチが近いせいかも知れませんが、何せ選手同士のコーチングの声が激しいこと。ミスに対しては容赦ない叱責の声が飛んでいました。リーグも終盤に差し掛かろうかというこの時期、選手の必死の思いが伝わってきます。

フォーメーションは以下の通り(だったと思います)

<スタメン>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・町田・・・・・・・山内・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・斉藤・・・・・・・・松岡(康)・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・宮崎・・・山本・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・鈴木・・・・・・・・・・・・・・・福王・・
・・・・・・・・佐藤・・・大瀧・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・太・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



<後半開始時点>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・町田・・・・・・・山内・・・・・・
・・・・・・・・・・宮崎・・・・・・・・・・・・
・・山本・・・・・・・・・・・・・・・鈴木・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・福王・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・遠藤・・・・・・・・・・・・・・・河端・・
・・・・・・松岡(卓)・・・大瀧・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・太?・・・・・・・・・・・・・
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日頃から、各サポーターブログを眺めるのも大きな楽しみのひとつですが、そのなかで今回の栃木戦、面白い見方をしているブログを見つけました。

曰く、「サポさんのブログ等を拝見した感じ」「べた褒めと全然ダメ」「なぜかこの2つがある今回の試合の評価」「ずいぶんと内容に幅があり」「何が本当やら分からん」・・ということですね。確かにそうだなと。

そう言われてみれば、われわれは今回、おそらくは「べた褒め」系でしょうか。そういう指摘があると、あらためてわれわれにとって「いいゲーム」ってどういうことなんだろうと。やはりちゃんと自己分析しておかなくてはと思いました。

われわれはいずれも50歳に手が届くような“おじさん”達です。一般論でもありますが、長く生きていると、色んなことを見て、偶然にそうなるとか、結果的にそうなった、というのはプロの仕事ではないよね、ということが根っこにあります。

サッカーで言えば、事前のスカウティングの内容はどうだったか、それを受けてフォーメーションも含めたゲームプランはどうか、そしてそれをどれほど実行できたか、最後に結果。というところが軸になっているということでしょうか。このあたりをあれこれ妄想しながら、実際にゲームを見て(アウェイは見てない場合もありますが)、発表される監督談話・選手コメントなどを頼りに楽しんでいるんだなあと、あらためてふり返っています。

もうひとつ、サッカーには相手があるわけで、相手チームへのリスペクトから始めることが大事ではないかということ。つまり、ゲームプランの根底にはスコアレスドローがあって、そこから勝ちにいく組み立てが始まるのでは、と無意識にですが思っているなと。特に今のJFLのようなレベルの拮抗した戦いのなかでは、いかに自分のリスク小さくし、そして相手のゲームプランを消して、勝ち点「1」を、さらには「3」を取る確率を高めるゲームだったか、というところを評価しているんだなと。

今回の栃木戦ではそれが、そのあたりの軸がチームとして徹底されていて、90分間途切れることがなかった。そしてもちろん、よく走り、よくファイトしたな、と感じることができたので、「べた褒め」してしまったということですね。結果も含めて。結果的に勝った場合でも課題の多いとき、後味の悪いとき、評価はいろいろありますよね。

ただ、いずれにしても、たとえどんな負け試合でも明るい材料を無理やり探して拾い上げる「ポジティブ系」であることだけは間違いないですけどね。

8月4日(土)16:00 水前寺競技場
ロッソ熊本1-0栃木SC
得点者:後半38分 吉井(熊本)

「(ロッソの)CBは個に強いが、DFラインが下がったり、CBのところでギャップができる。組織ではバラバラな部分がある。隙は十分にある」、そして「守備から入る。高橋泰、北川佳男の2トップにボールを入れない。4バックとボランチが挟撃。1対1で負けない。」(スポーツライター大塚秀毅×下野魂より)というのが、敵将柱谷監督のロッソに対するスカウティングと戦略だったようです。後期から指揮をとり、古巣京都からFW小原、MF米田をともに期限付き移籍で獲得し、ここにきて2連勝と、ようやくトンネルを脱したかと思われました。しかし新生栃木からは、これまでの馬車馬のように走る恐怖感、スピード感が消え失せていました。おや? どこかコンディションでも悪いのか? と思わせるような栃木らしくない動きにも感じられました。

 栃木の“しっかり守ってカウンター狙い”という戦術は終始一貫していました。「クロス対策はしていた」(5日付熊日)と試合後も述べているように、ロッソのサイドからの攻撃を跳ね返し、米田にボールを集め、早い段階でCBの裏を小原、上野、両FWに突かせる・・・。

 確かにロッソは、再三チャンスを作るものの、なかなかゴールが割れない。ほとんどポゼッションは確保したままスコアレスで前半を終えたロッソに対し、ハーフタイムで柱谷監督は「うちのほうに分があった」(RKK中継より)とコメントしたように、ロッソの2トップを無力化し、後半ワンチャンスで先制、そして逃げ切りを図る、とデザインしていたでしょう。FWに横山、山下を入れてその機をうかがいます。

対するロッソは、カウンターに耐えるというより、その前の段階で相手の球出しを潰す狙いが徹底していました。米田やサイドの選手に仕事をさせないこと、これがゲームプランの核心部分だったと思われます。玉際の厳しさ、振り向かせないプレッシャーは格別のものがありました。怪我から復帰、吉井とともに抜群の運動量で90分間走り続けた喜名が試合後、「プレッシャーをかければ栃木の持ち味を消せるというのがわかった」(同熊日)とコメントしているように、相手のいいところ、意図を消していました。それはある意味、前期対戦のときと同様の戦術といえます。関や熊谷といったサイドの選手、高橋や小林も前線からプレッシャーを与え続けた。DFだけでなく全員の守備意識の徹底。栃木がしかたなく放り込むロングボールには、ロッソCBも余裕を持って対応できていました。

 なかなか点がとれないと言っても、1対1の場面を外すようなミスをしているわけでなく、ポゼッションは安定して続いている。そして前線からの守備も途切れることなく忠実にこなしている。こんなときのDF陣の気持ちは”切れない”ものです。“辛抱”できたことが再三、選手、監督のコメントで出ていますが、ゲームプランを信じて、点をやらないことを優先して、引き分けも“当然”のこととして視野に入っている、というような意識だったのではないかと想像しています。

何と言ってもカウンターからの失点リスクを最小にするためのゲームプランです。パスカットから上がっていきバランスを崩す必要もありません。ピッチコンディションも良くない状況で、中盤で不用意にボールを失うリスクも絶対に避けたいところです。安全にボールをつなぎ、ほとんどサイドからのみと言っていいくらい徹底して同じパターンを繰り返していきます。結局は、このことが栃木の両サイドを封じ込めたことの裏返しでもあります。

試合を決めたのは、CKのこぼれ玉をカウンターに移そうとした栃木から再び奪い返し、途中出場の斉藤がゴールライン際で粘りに粘ってキープし、これを受けた北川がすばやくセンタリング。前線に残っていた吉井がヘッドでこれを押し込みます。クロス対策に万全だった栃木のゴール前が、その一瞬だけ手薄になっていました。でも、その一瞬の対応のズレ、その一瞬のズレをしっかり突いたこと、は決して偶然ではありません。90分間、自分たちのサッカーを貫徹したロッソの全選手に与えられる、当然の報酬と考えます。

 さて、先発のFW小林。なかなかいい位置に顔を出すようになってきました。あと10センチ、という場面が何度も。(もちろん、この10センチを埋めるためには、気の遠くなるような個人の、チームの努力が必要なのですが・・・。)コンビネーションを磨けば爆発の予感。是非、小林先発、北川にスイッチというパターンを続けてほしい。

 試合後の栃木ゴール裏は、選手もサポーターも重苦しい雰囲気でした。前期、ロッソにいいところなく敗れたときから長い低迷に向かい、この再戦へかける気持ちは相当のものがあったのでしょう。しかし、同じようにロッソは、昨年八代での栃木戦惨敗から歯車が狂っていった。なにか因縁めいたものがあるのかも知れません。また、長いトンネルから抜け出して2連勝した栃木を迎えるロッソ。ここ2試合、終盤の失点で貴重な勝ち点を逃しており、選手も監督も(そしてわれわれも)、実に嫌な流れを感じていたのではないでしょうか。久々に見せた終了前5分のボールキープも、徹底して“相手を消す”ゲームの仕上げということでしょうか。とにかく、8月の熊本の暑さのなかで、全員が90分間パフォーマンスし続けたこの見事な完封勝利と非常に質の高いゲーム内容に乾杯です。試合後の赤い「しろ」の味もまた格別でした。

これで勝ち点は50。しかし実は昨年の第6節終了時点での49とほぼ同じペース。あと11試合。全完封を目指して、厳しく激しく。