10月28日(日)13:00 中台
ジェフリザーブズ 0-1 ロッソ熊本
得点者:後半14分 矢野(熊本)

一昨年の地域決勝大会以来の難敵ジェフリザーブズ。敵地でなんとか下して、ロッソが勝ち点を58に伸ばしました。基本的に、見ていない試合は”論評”しないというのがわれわれのスタンスなので、多くを語りませんが、この試合も非常に苦しみながらの勝利のようです。ただ、FW山内というニューヒーローも生まれ、J2昇格までのマジックが遂に「7」となりました。残り5試合をマジック10(3勝1分)のままで迎えるのとは大きな違い。

いよいよ。いよいよです。

宿願の”J昇格”にもうちょっとで手が届く。皆で声を合わせてカウントダウンできるところまで来た。今、この場に居られる喜び。何と言ったらいいのか。これから12月3日のJリーグ理事会まで1ヶ月あまり。確かにまだ何も手にしてはいないけれど、でも、楽しませてもらいます。おそらくこんなワクワク・ドキドキはもうないでしょう。

さて同じ日、九州リーグが最終日を終え、優勝したNW北九州と、2位のホンダロックの地域リーグ決勝進出が決定しました。Vファーレン長崎は最終日、強敵ホンダロックを下したものの結局3位に甘んじ、JFL昇格の挑戦権を逃すことになりました。

「ああ、今シーズンも駄目だったか
 同じシーズン、同じkyuリーグだったのに…
 かたや、来期Jリーグ参入確実
 かたや、来年も地域リーグ
 何処で間違ったんだろう…。
 俺たちには何が足りないんだ!」

某巨大掲示板に前日、2位以内の可能性をなくした長崎サポが書き込んだ文章を見て、胸が締め付けられました。それは決して、敗者への嘲笑でも、同情でもなく・・・。

ロッソ熊本誕生と同時に九州リーグを戦ったVファーレン長崎には、その年、1勝1敗の戦績。しかし結局、長崎は、熊本、琉球の前に涙をのみ、地域決勝には進めませんでした。翌年は、ご存じのように断トツの成績で九州リーグ優勝を飾り、JFL昇格の最右翼と思われていましたが、地域決勝でのまさかの敗退。決死の覚悟で臨んだ今期の九州リーグだったのですが、結局、地域決勝への挑戦権すら得られませんでした。

客観的に、第三者として見れば、地域決勝まで進んだ昨年、そのチャンスをものに出来なかったことが痛かった。リーグ戦で戦ったメンバーをがらりと変えて、地域決勝向けに大胆に選手補強したのも結果的に裏目に出たというのがおおかたの見方です。

しかし、それほど、地域リーグ決勝の壁は大きい。ほんの2年前の岡山。ずいぶん遠い昔のような気がします。決勝大会でのわがロッソの壮絶な戦い。二度と思い出したくもないものです。本当に残酷な、サッカーの神様のちょっとした悪戯・・・。
古くはブレイズ熊本も、最強といわれた沖縄かりゆしも、この壁を越えることはできませんでした。

われわれは、今、いよいよJ昇格が手の届くところまで来ています。”チャンス”と”タイミング”を確実にものにすることがどれほど重要なのか。これまでの昇格チームがそうであったように。

しかしわれわれにも、後を追う隣県の“命運”に感傷的になる“余裕”は全くありません。
それは今の長崎と同様に「来シーズン、わがチームが存続するのだろうか?」ということがいつも心の奥底にあるからです。今は「来年の”昇格”があるから、チームの存続自体がかなりの程度、確信できている」ということでしかなく・・・。

前田社長が引き受けなければ社長のなり手もいなかったロッソ。県民運動とは言っても、ファンの基盤はまだまだ脆弱。スポンサー収入なんて、それこそ毎シーズン、ゼロからの積み上げです。われわれのロッソは宝モノ。でも、まだガラス細工のように壊れやすい。

年寄りの昔話、おやじの心配性と笑われそうですが、それは今でも紛れもない事実。

だからこそこの一生に一度しかないこのときを、素直に楽しみたいと思います。ひとりのサッカーファンとして、二度とないこの歴史的なカウントダウンの時間を。ホームチームがJに上がるこの瞬間を。何より今、ホームチームがある喜びを。
もし出来ることならば、どうか選手たちもこのプレッシャーを”楽しんで”試合に臨んでほしい。

次は八代です。そうです、あまりいい思い出のない八代ですが・・・。

お父さんも、お母さんも。子供たちも。おじいさんも、おばあさんも。みんなで少しづつ声を出して、手をたたいて。選手の、監督の背中を押して応援しましょう。

さあ、みんなで行こうJ。ですね。
いささか旧聞ですが、近々のマスコミ報道について、あまりに腹に据えかねたことがあったので書いておきたいとおもいます。

まずひとつは20日のホンダ戦の日の熊日。ホンダ戦を盛り上げるための本紙を包み込むような赤い特集紙面(いわゆるラッピング紙面)には感嘆したんですが、中面のスポーツ面記事を見てびっくり。「ロッソユニホーム『白岳』Jリーグがレッドカード」「お酒メーカーふさわしくない」という見出しです。
Jリーグの規定により酒メーカーがユニフォームスポンサーになれないというのは、前々から言われていたことではあります。萩原記者のこの記事もいまさらこのタイミングで、という気持ちもありますが、問題なのはこの「レッドカード」という見出し。
そもそもレッドカードとは、「著しく不正な行為」に対して示されるもの。白岳=高橋酒造のスポンサード行為が「著しく不正な行為」だったのでしょうか。
新聞は、記事を書く記者と見出しを付けて紙面に整理する整理記者と役割が分担されています。萩原記者を弁護するなら、彼の書いた記事は客観的事実に徹している。「Jリーグ事務局は『絶対ダメという状態ではない』」といっているし、上保事業部長も「最終的な結論は12月になるまで分からない」と言っている。萩原記者はそう書いています。
しかし、整理記者はそれに「レッドカード」という見出しを付けた。整理記者は、サッカーでいうレッドカードの位置づけを知っていたのでしょうか。はたしてサッカーたるものを知っているのでしょうか。単なる洒落、悪のりで選ばれた言葉なのだったら非常に残念な気がします。

当日、試合後、家に帰って録画していたKKTの試合中継を見たら、ハーフタイムで流されたCMの高橋社長自らのコメントに泣かされました。「Jリーグの規定により昇格後は胸スポンサーは出来ないかもしれませんが、『J1のトップに立つまで高橋酒造は今後も”同等の”サポートを続けていきます』」という内容。熊日朝刊の記事とのなんともいいようのないタイミング。
サカくまは”親”高橋酒造であり、”親”スポンサーであります。高橋酒造に日本サッカー協会が推奨する”グリーンカード”を贈ります。

もうひとつは、いくつかのブログでも話題になっていたニッカン九州の村田記者の記事。そう、先の佐川急便戦後の記事内容です。
まず、ロッソの試合を視察した”あるJリーグチームの強化担当”が「「あまりにも(Jとの)力の差がありすぎる。」と嘆いたまではよかった。あるJリーグチームというのがどのチームであり、ホントに強化担当なのかは問わないことにしましょう。サカくまもあの試合を見に行っているし、そう言われてもおかしくないと思っていますから・・・。
しかし、その後の村田記者の論点には首をかしげたくなります。

いわく、「クライマックスシリーズやプレーオフでもり上がりを見せる日本、海外のプロ野球とは裏腹に、シーズン終盤を迎えたJリーグの注目度は今イチ。昇格の可能性が消え、降格のないJ2の下位チームの試合は、もはや消化試合でしかない。」というくだり

まあ、プロ野球に例えを見いだす姿にそもそも疑問を感じなくもないですが、昇格、降格の関係しない試合について”消化試合”と切り捨てるこの姿勢。それはもちろんどのチームのファンでもなく、単なる第三者たる報道の立場のようでもあったのですが・・・。続いて

「むやみに数だけ増やしても“消化試合予備軍”が増えるだけのような気がする。昇格を前に苦戦を強いられるJ予備軍の姿からは「(降格のない)Jに昇格さえしてしまえば(その後はどうにかなる)」という安易な思惑があるようにも思える。」
「昇格を狙うクラブ同様、J2の下位に低迷するクラブからは、なぜか強豪クラブに成長したいという勢いや意欲が感じられない。そんなクラブ同士の対戦が増えても、リーグのレベルアップにならない。」
というくだりに至っては、もはや開いた口がふさがらないという印象です。
まず、この記事の論旨、報道姿勢から見て、地域でゼロからスタートしたチームに対する取材、あるいは想像力が全く欠如しているということが伺えます。そしてJリーグチームとは、自らの目の前に単なる取材対象としてあってしかるべき対象でしかないというスタンス・・・。
一地方でプロサッカーチームを作ることがどれだけ壮大なプロジェクトでありどれだけリスクあるということや、その陰で、どれだけの人たちの生活が左右されかねないという現実。それには全くといっていいほど想像が及んでいない。だからこそ書ける勝手な論評。

もう一度書きます。
「J2の下位に低迷するクラブからは、なぜか強豪クラブに成長したいという勢いや意欲が感じられない。」

あなたは、何を知って、どれほどの試合を見て、どれほど裏側を取材してそう言っているのか・・・。あなたが得ている毎月の給料は、果たしてあなた自らの筆力でもらっていると思っているのだろうか。
Jリーグの試合も、先日の滋賀でのJFLの試合も、会社から旅費をもらい記者証を提示して観ている立場ではないのか。ならば、もっと我々がホントに知りたいことを取材する立場にあるのではないのか。
ニッカン九州の村田記者。いつかどこかでお目にかかりたいなと思いました。
10月20日(土)13:00 KKウィング
ロッソ熊本1-1ホンダFC
得点者 前半11分 上村(ロッソ熊本)、後半15分 土屋(ホンダFC)

今回のゲームは熊日の“仕掛け”での熊本サッカーフェスタとして賑やかに行われました。入場者数は6365人。この時期の土曜日(キッズ、ジュニアともにサッカーのスケジュールが満杯状態)ということでは、この人数はかなりのものではなかったのかなと。また、それにいつもとはちょっと違う客層も見受けられて、こういった盛り上げを積み重ねていくことで、少しづつベース(基礎票)が積みあがっていくんだなと実感しました。

先週、札幌で同業者の会合があり、宿舎で同部屋になったY氏。3月まで徳島ボルティスのGMを勤めていた(支援企業からの出向)人でした。色々と面白い裏話しもありましたが、ロッソに関しての評価を聞くと、単純だけど「“有料入場者”数が多いこと」とのこと。有料にこだわるロッソの運営方針はすでに業界内にも伝わっておりました。
スタメン
13 町田 11 高橋
31 西森28 吉井
33 小森田8 喜名
23 有村15 市村
19 上村16 矢野
 21 小林弘 
さて、試合は前半11分、FKから上村がアタマで決めてロッソが先制。しかし、結果的にはこれが前半、唯一といってもいいチャンス。試合は最初からホンダのペース。ロッソは完全に受けに回って、ホンダの早いパスワークに翻弄される時間帯が続きます。そして、先制後もその流れは変わりませんでした。しかし30分を過ぎたころから、徐々に読みベースの守りが機能しはじめ、守備的ながらも互角のせめぎあい、といった様相になって前半を終えます。ただ、吉井の前半途中、怪我での交代は、後半のベンチワークに大きな制約をもたらしたことは間違いありません。

後半も出だしからホンダが主導権をとり、15分ついに同点ゴールを奪われます。ホンダの攻勢はさらに勢いを増し、これに対しロッソは後半17分、町田に変えて山口を投入。小森田をやや上げたシフトへ。中盤の底を固めてとにかく、この時間帯を凌ごう。そんな監督の意図でしょう。それに応えて山口。試合の流れを押し戻そうと懸命に体を張ります。さらに後半26分、疲れの見える小森田に代えて山内。これも、前線でのスピード、運動量を期待した交代。もちろん期待に応えて、左サイドで幾度もチャンスをつくります。
ただ、今日のホンダは強かった。感覚的には全盛期の8割くらい強かった。終盤、足の止まったロッソはホンダのスピードに全くついていけず、何度も決定的な場面を作られますが、上村を中心にした最終ラインの踏ん張りと、かなりの部分、“神様”のおかげで何とか引き分けに持ち込むことができました。

ホンダの2割の減点はフィニッシュの精度。ややお粗末で、大いに助けてもらった感じでした。 さて、試合の全体的な印象として、先週の佐川戦とも共通しているんですが、サッカーのスタイルというかチームとしての“一体感”に欠けると言うべきか・・・。今日の相手もボールを中盤でしっかり収め、預け、ダイレクトでさばき、スペースに走りこむ。もちろん、このスピードと精度が現代サッカーの各チーム力を示すものなんですが、どうも、最近のロッソ、選手同士が孤立しているというのか、お互いの力を生かしあっていないというのか・・・。

もうひとつ。喜名、小森田の両ボランチ(さらに言えば吉井も)のパフォーマンスにやや問題が生じているのではないかと。松岡、西森の両サイドで詰め寄られてボールを前に運べない現象。これもこのあたりに遠因があるのではと。
さらには高橋へのマークは厳しさを増し、孤立気味。これを打開する方策も見出しえていないように思います。

今回は、当たり負け。走り負け。チームとしてのコンディション、バイオリズムが両極端にあるような印象というところでしょうか。そんななかで、よく引き分けた。とにかく昇格への勝ち点レース。価値有る勝ち点1と思います。先週から全く噛み合っていなかった歯車が、これを契機に少しでも噛み合ってくれればいいのですが。ジェフ、刈谷、琉球、水島、TDK、印刷。いよいよ残りは6試合。
10月13日(土) 13:05 皇子山陸上競技場
佐川急便SC1-0ロッソ熊本

得点者:前半27分 御給(佐川)

京都駅からJR湖西線に乗り継いで約10分。西大津駅からも歩くこと10分程度の距離に皇子山総合運動公園はありました。関西に馴染みの深いサカくま。久しぶりに懐かしい空気を感じました。
メインだけ開放されたスタンドには、赤のサポーターの数のほうが多いくらい。「今日は難敵ロッソを迎え・・・」という場内アナウンスの表現に、逆にこちらもリーグ再開後のこの一戦へ気持ちが高まります。

ロッソのスタメンはGKに小林。DFは出場停止の上村に代わって怪我から復帰した福王、それに矢野のCB。右に市村、左に有村という4バック。中盤は小森田と吉井のダブルボランチに右が松岡、左が西森。FW高橋がキャプテンマークを着け、相棒には今期初先発で町田が選ばれました。対する佐川も同じように4-4-2のシステム。2トップは高さの御給と速さの中村。右には嶋田、CBには景山など、前回対戦とほぼ変わらぬ布陣です。

地元のテレビ中継のためにいつもより5分遅れてのキックオフ。序盤から押し込んだのはロッソのほうでした。先発の町田の持ち味を活かして、福王のフィード、小森田のスルーパスも全て相手DFの裏を狙う戦術。しかし、ここは佐川のDFラインが的確な読みで潰していきます。
いくつかのチャンスをものに出来ずにいる間に、次第にペースは佐川側に・・・。27分、中盤右サイドで奪われたボールをすばやく、前掛かりになっていたDFの裏に出され、そこに御給の飛び出しを許してしまいます。線審までもが”追っかけジャッジ”になってしまったほど、一瞬の反転。オフサイド臭かったのですが・・・。

堅守の佐川に1点のビハインド。ここからロッソには精神的な弱さが見受けられました。そう、いつも悪いときのチグハグ、バタバタした感じ・・・。体制を立て直せず、逆にミスから自陣での戦いを強いられます。こういう時に限って誰からも声は出ず、見ていて皆がナイーブになっっている印象。こんなときこそベテランのキャプテンシーがほしいし、そういう意図の選手交代がほしいところなんですが。

後半に入って松岡から関、町田から小林陽介にスィッチ。相手も定石どおり高さのスーパーサブ竹谷を投入。36分に西森を下げ、喜名をボランチ、吉井を右サイドにシフトして、なんとかロッソは同点引き分け狙い。しかし、いくつかチャンスがあったものの、結局そのまま逃げ切られてしまいました。

福王と矢野のCBは、あの失点を除けば、よく御給と中村、果ては竹谷を抑えきれたと思います。YKKにも似た中盤を含めた完成されたゴール前でのパス回し、攻撃は、相変わらず敵ながら見事で、首位の理由も納得します。それに加え、中盤での寄せが見事に早いこと。まるで12、13人いるような印象。それもこれも、DFラインを高く保つことと果敢に走り続けることで生じる成果。本来うちがやるべきサッカー、栃木戦では出来きていたサッカーを、みごとに相手に見せつけられました。

表題に「後手にまわった」と書いたのは、先制点を奪われたことや、その後の選手交代を差しているのではありません。それは、試合中の選手の動き全体に言えること。
将棋やチェスをする人ならわかると思いますが、相手に先に好手をさされると、次は守りの一手を打たざるを得ません。相手は次も攻勢をかけることができ、こちらは守勢一方。そのまま負けに繋がります。序盤は互角だとしても、どこかで一手のミスがあると、相手に好機を与えることになる。そしてそこからは「後手に回ったまま」の守りの戦い。よっぽどどこかの一手で相手がミスしない限り、反転攻勢に出るチャンスもあろうはずもなく・・・。そんな神経戦。
例えば、せっかくSBが突っかけても、ボールを奪われると、背後には大きなスペースと数的不利を背負うことに。ここから反転して追いかけてもあとの祭り。そのスペースを誰か味方が潰してくれるか、相手がシュートミスしてくれるか・・・。
サッカーは以前も書いたとおり、局面、局地でいかに数的優位を作って戦うかにかかっていると思います。将棋やチェスが、単に碁盤に同数並べた駒の1対1の勝負ではないのと同じように・・・。
そんなことを感じながら関西を後にしました。

さてさて、敗戦は引きずらず切り替えて次にいきましょう。
何やら次節HondaFC戦では、いろいろなイベントも用意されているようですから。