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ここ二週間ほどの春を思わせるような暖かさから、一転して真冬に逆もどり。寒風吹きすさぶ鹿児島・鴨池競技場。磐田とのトレーニングマッチに行ってきました。藤田のプレーが観たい。どうしても見たい。久しぶりそんな気持ちに動かされ旅立ちました。

高速で2時間強。やや早めについた鴨池。試合前にチーム広報の岩水さんと少し世間話をする時間がありました。この二泊三日の鹿児島行程には女史も帯同とのこと。最近地元テレビ局に限らず取材依頼が多く、今後はアウェー同行も命じられたとか。このあたりも藤田効果ということでしょうね。「磐田なんか3人も広報が来てるんですよ」と、最後は愚痴っぽくなりましたが、でもその忙しさが嬉しそうでもありました。

キックオフの1時半近くになると鴨池のメインスタンドも賑わいを見せてきます。半分が磐田ファンで、あと半分が熊本組の様子。そうそう、先日、協会の技術委員長に就任した原博実氏の姿もありました。

試合は30分×4本の変則マッチ。藤田は1、2本目に登場。4-3-3あるいは4―2-3-1の攻撃的なMF。生で観た人が皆一様に口にするように、その肢体は華奢といっていいほど。しかしボールに触れると印象が一変します。それは軟らかい、というより“しなやか”という感じ。そして全く年齢を感じさせない運動量。あの特徴ある甲高い声で攻守に渡って指示を出す姿は、まさしく現場指揮官そのもの。ひとりだけ視野が違っている。
昨期J1の下位に甘んじたとはいえ、あの磐田相手に伍して戦っているのは、間違いなく我がホームチーム。その真ん中にあの藤田が“存在”していました。

1本目のなかでゴール斜め45度、約30メートルのフリーキックのチャンス。藤田の右足から放たれたボールは低い弾道を描き、ゴール前に飛び込む小森田の頭を経由してネットに突き刺さります。惜しくもオフサイドの判定で得点は認められませんでしたが、実に「いいものを見せて貰いました」という感じ。これだけでもはるばる鹿児島まで来た甲斐があったというものです。

ロアッソの得点シーンは2本目の1分。今年右CKを任せられそうな宇留野の、これまたいい感じのキックがファーサイドの矢野か山下の頭に当たってゴールしたかに見えたのですが、公式記録はオウンゴール。昨年、なんとも匂いの薄かったセットプレーでしたが、今年は得点源になりそうな、そんな印象。攻守ともに切り替えの早い試合展開のなかで、互角以上の戦いのロアッソ。このまま2本目を終えたかったのですが、終了間際ゴール左で与えたFKを駒野に直接決められ同点とされてしまいました。

1、2本目を見ると、今年は、(現段階では)このあたりがスタメンを張りそうな顔ぶれ。しかし、残念なことに3本目になると、ガクッとパフォーマンスが落ちてしまいました。敵陣でボールが回せない。最終ラインを越えられない。角度のあるパスや、大きなサイドチェンジが出てこない。磐田の決定力のなさに助けられていたうちはよかったのですが、さすがにJ1、次第に出足の早いプレスに惑わされ、失点を重ねてしまいました。

今日の試合を観終わって誰もが感じたことと思いますが、チームのコンセプトは昨年をベースにしながら、はっきりとより高く、幅広いものになっている。それは昨年の延長線上ではなく、はっきりと、大きく舵をきったように感じます。選手に対する要求もそうであることは間違いないでしょう。選手個々の戦術理解もスキルもまだまだバラつきが大きく、今はまさにその試行期間。これで間に合うのだろうかという不安と、昨シーズンからさらに成長していくチームへの期待とが交錯する時期ということでしょうか。昨年のレギュラークラスといえども再びスタートラインに立たされて切磋琢磨しているといった状況ですね。特に、藤田、石井との中盤のトライアングルの一角を担うのは果たして誰なのか。まさに熾烈なポジション争いから目が離せない。開幕まで残すところ三週間。実に贅沢な楽しみではありますが、注目していきたいと思います。