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【J2第14節】(水前寺)
熊本 1-2(前半0-0)岐阜
<得点者>
[熊]齊藤和樹(46分)
[岐]岡根直哉(48分)、難波宏明(81分)
<警告>
[熊]養父雄仁(75分)、中山雄登(79分)
[岐]ヘニキ(23分)、阿部正紀(78分)
観衆:4,164人
主審:塚田智宏
副審:佐藤貴之、鈴木規志


20150517岐阜

「今日は勝点6をかけたゲームだと話して入った」。同点弾を決めた岐阜の岡根もそう言っていたように、同勝ち点差で下位に沈む20位の熊本、21位の岐阜両者にとって、互いに勝たなければいけない、負けてはいけない試合でした。

炎天下の水前寺でのデーゲーム。前半の45分を終え、日陰を求めてスタグル広場に出ると、「まるでバレーボールの試合のよう」という女性の感想が聞こえてきました。時には砂埃も舞うような芝の禿げた「不良」のピッチ。互いにの頭上をボールが行ったり来たり飛び交う。荒れた地面でのプレーリスクを避け、陣地を押し上げようとロングボールを蹴り合う様は、ラグビーのパント合戦のようにも思えました。

そして一方で、先に失点したくないという、ある意味両者の現在置かれている状況、この試合の位置づけ、その“硬さ”を感じたスコアレスの前半。

ところが後半に入ると一気に試合が動きます。

開始から1分もたたない岐阜のFK。ゴール前で跳ね返す熊本。そのボールがまだ自陣に残っていた斎藤に収まる。斎藤は単騎、右サイドから持ち上がると、黒木がサポートしてDFをけん制する。Pエリアの前でブロックに入ったDF2人の間をすり抜けた齊藤。3人目が視野に入ると左に持ち替えて交わしシュート。うまい!ニアにぶち込みます。

2試合連続で魅せたエースのテクニック。そして思い切りのよさで先制に成功。

しかし、このあとが…。ある意味この試合のこの後の展開、結果をも決定づけたのは、喜びもつかの間といえる、2分後の同点弾ではなかったでしょうか。

岐阜に与えたFK。左足の名手・高地からファーに放たれたボールにGK原も出ることができず、岡根のヘディングが決まる。何度も見たおぼえのあるようなシーン。

まぁ、すぐに追いつかれたものの、この時点ではまだ熊本にも攻勢があり、点の臭いもしていたのですが、岐阜が宮沢を下げてロドリゴを投入、高地がボランチにまわったあたりから形勢が変わってきました。徐々に岐阜の時間帯に。

残り時間も10分となったところでした。岐阜のキーパーから左へ展開。野垣内からロドリゴに渡りシュート。ブロックしたボールが高く上がり、そしてそれをバウンドさせてしまう。ここがミスでした。エリア内にいた難波がオーバーヘッドで打つ。それを中山が両手でブロック(したような形)。全くもってバレーボールでした。

難波がPKをきっちりと枠内に収めて岐阜が逆転。ヘニキを退け高木和道の高さで守備固め。熊本は先に投入した平繁、そして岡本、常盤と攻撃的カードを切りますが、同点に追いつくこともできず終了のホイッスルを聞きました。

大分が水戸に引き分けていたので、熊本はこの時点で再び最下位に転落。「勝ち点6の価値」の言葉どおり、岐阜は18位まで順位を上げました。ちょうどリーグが3分の1終わってのこの順位は、混戦模様の勝ち点差とはいえわれわれをかなり不安にさせます。


「1失点目は僕がちょっと下がるのが遅れて、僕のところでやられたので申し訳なかった。1点取った直後だったので、ああいうところは守らなきゃいけない。その後もチャンスもあったし、あれは決めなきゃいけないボール」。

巻はそう切り出しながら、「そういう責任はちゃんと、誰がどうしたっていう部分はハッキリさせなきゃいけない」「そこからどれだけ反骨心をもってやれるか、そういうのがプロとして大事な部分で、ポジティブに、切り替えながらやるべきかなと」「どこかで必ず、このミスは取り返したいと思います」と結びました。

勝利者インタビュー。ラモス監督の異例とも思える発言がありました。

「この場を借りて言わせていただきたいのは、岐阜のサポーターだけじゃなくて、全国のサポーターの皆さんに。勝つときは12番目の選手になるんだけど、負ける時には選手と監督だけが悪いという気持ちはやめて下さい。今、私達とロアッソ熊本とかいろんなチームが苦しんでいて戦っているんです。声援を送ってあげて下さい。一緒に苦しんでいって、這い上がりましょう。岐阜のサポーターだけじゃなくて、サッカーを愛しているサポーターの皆さんにお願いします。」

ホームチームを(その苦しい状況を)応援するひとりとして、ちょっと素直に心に沁みたコメントでした。