新聞報道ぐらいでしかロアッソに触れない同僚に、「J1鹿島に0-2というのは頑張ったということ?」などと聞かれると、なんだかうんざりとしてしまいます。

(ことロアッソに関しては)チーム始動2週間わずかの時期。ぞれぞれのチーム、個人のゲームコンディションもまだまだだし、だからこその8人の交代枠というレギュレーション。ここはまず先のエントリーでも書いたとおり、「色々な選手、戦術を試すテストの場」として捕らえるもの。対戦相手もベストメンバーを組んできているとも限らず、結果は何の物差しにもならない。しかしどうしても”一般の目”は、鹿島という”ブランド”で力量を計ってしまうものですね。まぁカップ戦という体裁をとっている以上それも仕方ないか。

しかし、1戦目、2戦目、3戦目、それぞれ面白いものを見せてくれました。簡単に印象に残ったことを・・・。

まず千葉と対戦した1戦目。しょっぱなから新加入の齋藤、八久保を見ることができました。齋藤のスピードは、まだまだチームとして活かしきれませんでしたが、惜しいドンピシャのヘッドがありましたね。八久保の停める、蹴る、基本技術の巧さ、そして判断力にはちょっと感心しました。90分出続けて、最後は得点も決めた。チームディフェンスの技術が身につけば、早い段階で出場してくるのではないかと思わせました。そして出色の出来だったのは右SBを務めた2年目の小牧。攻撃の形は、ほとんどこの小牧と八久保の右サイドからだったのではないでしょうか。計算できるSBが見つかった感じ。是非レギュラー争いを勝ち取って欲しいなと思いました。結果は熊本1-2千葉。

第2戦の鹿島戦では、なんとボランチにユース所属の坂本を先発起用してきました。本人はインタビューで「全然だめ」と謙遜するものの、小柄ながら鹿島の中盤相手に前を向いたプレーをしていましたよ。リーグ公式戦でもからんでくるのでしょうか。育成の熊本らしい選択です。新加入のGK佐藤のプレー振りも見ることができました。熊本0-2鹿島。

第3戦福岡戦。このゲームの熊本の先発は、「これが今季のベースかな」と思わせるメンバーでしたね。今季10番を背負った清武が、ようやく出てきました。連敗(特に千葉には大敗)している福岡がガチンコで来る。そのなかで熊本もよく粘って守り、好機も演出しましたが、結果はスコアレスドローに終わりました。

3戦を通して言える事。新加入の選手は齋藤、八久保を含めいずれも即戦力であろうこと。ボランチを務めた村上、CBの植田は両名とも違和感なく溶け込んでいて、前から居た選手のようです。

2トップの一角を占めるであろう平繁、2列目の重要なタレントである岡本の両名のコンディションが良いこと。これは昨季と違って大きな安心材料でしょう。

GKは原、佐藤、金井と3人が出場しましたが、正直言って横一線。それぞれ一長一短ありという感じ。個人的には3戦目の金井が一番安定していたようにも見受けられました。

チーム戦術、”戦い方”に関しては、うまく小野戦術を引き継いでいますね。アグレッシブな守備からのカウンター。完全にベースは踏襲されています。そういう意味では「スカウティングに定評のある知将・反町監督に、まだデータの乏しい開幕戦で戦えるのは、ある意味ラッキーかも知れません」と書きましたが、そこは覚悟が必要かもですね。昨季当初のようにロングボールで対応されるのか。それを想定したうえでの上をいく対応も必要になるかも知れません。

まぁ冒頭書いたように、まだゲームコンディションの出来上がっていないなかではありますが、3戦通して共通することは、ゲーム序盤からアグレッシブなディフェンスで好機を作るものの、徐々にプレスが甘くなり攻勢逆転されるという傾向がありました。そしてこれは、昨季のリーグ戦のなかでも言えるような傾向でもあります。序盤の好機に決めきれず、攻勢逆転され、先制されてゲームを難しくしていたのが昨シーズンのいくつかのゲーム。

もちろんあの激しいプレッシングサッカーを90分間続けることは至難の業ではある。疲れが出てきたときは、チーム全体で意思を共有して”引く”時間帯も必要になるでしょう。プレッシングの時間の拡大と、”引く”時のチームの意思の共有。これが今季の課題なのかなと思わせたニューイヤーカップでした。

さて、開幕までは1ヵ月を切りました。これから開幕にコンディションを合わせて上げていき、チーム戦術に磨きをかけてくれることを期待しています。