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【J2第10節】(NDスタ)
山形 4-1(前半4-0)熊本
<得点者>
[山]栗山直樹(21分)、鈴木雄斗(29分)、ディエゴ・ローザ(30分)、ディエゴ(34分)
[熊]アンデルソン(63分)
<退場>
[山]ディエゴ・ローザ(40分)
<警告>
[山]ディエゴ・ローザ2(19分、40分)、山田拓巳(72分)、田代真一(78分)
[熊]鈴木翔登(32分)
観衆:3,303人
主審:荒木友輔


展開は違いますが、大量失点での連敗になりました。どうしてこうなってしまったんだろう。

5連戦の4試合目。前節から中二日、ミッドウィークに組まれた山形戦は、本来4月29日に組まれていた試合の延期分でした。疲労を考慮して熊本は先発を半分以上入れ替えてきた。温存していた平繁とアンデルソンの2トップ。2列目右には中山。WBに片山と藏川。3バックの一角には鈴木。

20160706山形

この日のNDスタジアムは、一日中降り続く雨で水分を掃ききれず、特に前半熊本のゴール前ではボールが止まる有り様。全体のピッチコンディションも頭に入れた山形は、ロングボール主体で、熊本の最終ラインに打ち込んでくる。いわゆるイレギュラーなことがおきても不思議ではない環境。対処が難しい熊本でした。

そんななかで21分、CKからファーサイドにいた栗原に高い打点のヘディングで先制点を押し込まれると、29分にはぬかるんだゴール前で鈴木に切り替えされて豪快なシュートで追加点。更には30分にもロングボールからディエゴローザに裏を取られてループシュートで決められると、ダメ押しのように園田がエリア内でディエゴを倒してPKを献上。あれよあれよと前半のうちに4点を失います。

熊本が攻撃に転じても、中山と嶋田の重心が後ろにかかっているのか、アバウトなアーリークロスに終始するばかりで、アンデルソンや平繁を活かせない。成すすべもないような状況のなか、40分、GK佐藤がディエゴローザの接触を誘い、2枚目のイエローで退場に追い込みますが、しかし、一人少なくなった山形が、この大量得点のなかで“守り”に意思統一するのに格好の理由にもなりました。

後半開始早々から熊本は清武を入れ、62分には巻も投入すると攻撃の組み立てもようやく活性化。63分、熊本CKの流れから清武が低いクロスを入れると、ファーサイドで園田がスライディングで折り返し、それをアンデルソンもスライディングで流し込む。

一矢報いたものの、その後は山形に守り切られ、あえなく敗戦となりました。

試合後の「球際の攻防や、こぼれ球への反応で気持ちが見えない選手がいた」(熊日)という清川監督の言葉が、妙に気になります。ハーフタイムの叱咤激励も「1人でもあきらめたら、もっと失点するぞ」と。

「先制を許し、気持ちが少し切れてしまった」(熊日)というのはキム・テヨン。園田も「CKから失点し、気持ちをすぐに切り替えられなかった」(熊日)と同じようなことを言う。

決して犯人探しをしたいわけではありませんし、監督が言っているのも、一人や二人のことではないような気もする。テレビを観ていたわれわれも、組み立てにならない攻撃にモヤモヤしていた矢先の失点に、かなりガッカリしたことは事実。全体的にチーム自体に覇気が感じられなかった。

大敗とはいえ、前節とは展開が違う。前節は先制したものの一人少なくなったという要因がある。しかし、今節は先制点を与えたあとに櫛の歯がこぼれるように失点を続けた。まるで心が折れたように。

あの感動的なホーム復帰戦から中二日をおいて、こうもメンタルが変わってしまうものなのか。疲れた身体を打つ大雨、さらにぬかるんだピッチが、そうさせてしまったのか。運動量で、球際で圧倒してはじめてゲームが成り立つ熊本。しかし、この日の重く、スリッピーなコンディションは疲れきった選手たちのボールへの集中を削ぎ、ミスを恐れる気持ちは一歩の出足を鈍らせているように見えました。簡単に連戦、過密日程と言ってしまうものの、これが手倉森氏の言う「彼ら(熊本)だけしか中断していない。彼らだけの試練」ということか。

連戦を戦うには総力戦しかなく、この日も熊本は先発を6人も入れ替えた。しかし、攻撃の組み立てには、結局清武の投入を待つしかなかった。この展開のなかで、山形がベンチの大黒を温存したのと対照的でした。熊本のサッカーを取り戻す前にゲームは終わっていました。

この日山形は前半戦を終えてこの勝利で7勝7敗。勝敗をイーブンにして順位も10位で後半戦に折り返しました。方や熊本は、前半戦をまだ終えていません。

「5点と4点と連続して失点が多いので、もう一度しっかりした守備から攻撃に移れるように熊本に帰って修正したい」(公式)と指揮官は言う。ただ、次の試合までに調整できるような時間もエネルギーも残っていないことも確かです。相手は強豪・清水。守備陣の奮闘もですが、こういうときこそ新しい力、フレッシュな戦力の台頭が必要な気がします。