4月29日(土)
【J2第10節】(えがおS)
熊本 1-4(前半1-3)横浜FC
<得点者>
[熊]平繁龍一(14分)
[横]野村直輝(26分)、イバ3(35分、40分、71分)
<警告>
[熊]植田龍仁朗(48分)
観衆:7,816人
主審:柿沼亨


20170429横浜

GK野村にとっては苦いデビュー戦になりました。試合前日の練習で佐藤が怪我。急遽の先発起用となったようです。

その他のフィールドプレーヤーは、逆に固定感も感じる布陣。急造DFラインとはよく言いますが、しかし今日のこの”急造のGKとDFラインとの連携”は、横浜FCの今の勢いを止めるには力不足だったということでしょう。

それでも先制点を奪ったのは熊本の方でした。強い逆風のフィールドでしたが、連勝の勢いを背にして押し込む。それは2試合連続得点のグスタボの勢いと言ってもよかったかも知れません。14分、GK野村からのキックを林が落として平繁が繋ぐ。グスタボが出したスルーパスに嶋田が走りこんでシュート。「相手GKに当たった瞬間、『こっちにこぼれて来い』と願った」(熊日)という平繁が詰めていて押し込む。予測のポジショニングで点を取る平繁らしい得点。ようやく今季初得点で先制します。「よし!この試合もいける」。われわれもそう思いました。

先制した試合はこれまで全勝している熊本。早い時間帯での先制でしたが、これから粘って守り、追加点で突き放す。そんなゲームプランが浮かびました。

しかし、「やるべきことを冷静にやっていけば逆転できると思っていた」(DAZN)と、敵将・中田監督が試合後語るように、横浜FCは焦ることなく淡々と攻めに転じる。サイドを大きく使ってボールを動かし、熊本の守備をはがす。裏へのスルーパスでゴールを脅かす。

20分、グスタボからのクロスにニアの平繁が合わせれば1点。というところが合わず。この追加点の好機を逃したところで、逆に26分、横浜が右からクロス。GK野村が出て触るがこぼれる。イバが粘って潰れて繋ぐ。GK野村はすべる。こぼれてきたボールを横浜・野村が蹴りこんで同点とします。

このドタバタしたゴール前の印象は、その後に影響しましたね。横浜に勢いを与えたように思います。「行けるぞ」と。

35分には横浜のボランチ佐藤の大きなサイドチェンジから野村が右サイドでパスを貰いなおしてエンドラインぎりぎりからふわりとクロスを上げると、ボールウォッチャーになった熊本DF陣の間でフリーになったイバがヘッドで叩きこむ。40分にも大きく左にサイドチェンジされて間を開けさせられると、Pアーク前でイバが左脚を振りぬく。巻いたシュートにGK野村が触れず、ゴール左隅に決まります。

前半のうちに1-3と差をつけられた熊本でしたが、後半も横浜の勢いを止められない。波状攻撃のなかでPエリア内でハンドのファールを植田が受けてPKを献上。しかし、これを蹴ったイバのシュートはバーに嫌われる。

これで流れは熊本に傾くかとも思わせたのですが、そうはさせない横浜。グスタボのポストから嶋田が突破してエリア左から撃ちますが、今度はGK高岳もうまく弾いてDFがクリアする。

71分には右サイドのパス交換から裏にジョン・チュングンを走らせると、クロスにイバが合わせて4点目。駄目押しとします。

先制して守り切る、あるいは追加点で突き放すというゲームプランに対しては、今の横浜の勢い、特にイバの勢いは止められませんでしたね。急造の”守備システム”の前では、あまりにも無防備すぎたような気がします。それほどの力の差を今の横浜に感じました。

翌日、チームからGK佐藤の怪我は「右第3中手骨骨折」であり、完治まで約6週間と発表されました。思いがけない長い離脱。野村と畑。ふたりのGKで、もう一度守備ラインを構築しなおすしかない。

前節のエントリーで、「これから迎えるGWの連戦。総力戦のなか、多くのタレントの力が必要です」と書きましたが、いきなり守護神のポストに欠員が出るとは思ってもいませんでした。 本職のCBを欠いた頃に匹敵するような戦力ダウン。いや、戦力などという抽象的なものではなく、手も足も出ないような力の差がついてしまうような…。今の熊本にとって、それほどにGK佐藤の離脱は深刻です。

まあ、下ばかり向いてもしかたないです。今節長い時間出場したモルベッキ。粘り強い守備からボールを保持し、切れ味のあるスルーパスも出せる。ますます期待が膨らみました。

横浜FCはこの勝利で首位に立ち、熊本は18位に後退しました。