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8月10日(土)
【J3第20節】(えがおS)
熊本 1-1(前半0-1)YS横浜

<得点者>
[熊]原一樹(63分)
[Y]進昂平(44分)
観衆:4,347人
主審:大原謙哉


YSCC横浜との再戦は、またも追いついての引き分けでした。その前の時間に首位・藤枝が福島に破れていたので、勝ち点で並ぶチャンスでしたが、それもならず。逆に讃岐を破った群馬に勝ち点で並ばれ、順位は自動昇格圏外の3位に後退してしまいました。

熊本は小笠原、小谷の初CBコンビ。左SBは片山。上村とのボランチの相方に中山。原と北村の2トップで臨みます。

20190810YS横浜

序盤は横浜にボールを持たれる時間が続きますが、いつものように徐々に熊本が押し返していきます。

16分、北村からのパスに伊東が右サイドをえぐってクロスを入れると、ファーサイドから八久保のボレーは枠の左。惜しい。

しかしその後、黒木から出された右サイドへのパスに、伊東が走りこむのを止めてしまう。どうも筋肉系のアクシデント。おそらくハムストリングをやってしまったのではないか。すぐに中原と交代となります。

突然の交代でしたが、中原は違和感なく試合に入っていきます。前節と違って、今日は黒木も片山もサイドに高く上がるオーソドックスな4-4-2の攻め方。両CBが早めにそのSBにパスを通すと、横浜の前線3人は置いてけぼりにされる。横浜の前線のハイプレスを剥ぐためのスカウティングでしょう。

熊本の攻勢が続く。24分に北村のシュート、29分には八久保のボレー、30分、34分には原、35分には再び北村のシュート。しかし、いずれも枠を外すか、あるいはGKの正面。そうやって好機を決めきれずにいると・・・。

「私が相手の選手とかレフリーとファイトしすぎて、それでゲームが少し途切れて、その一瞬の時間帯で失点した」(熊本蹴球通信)と、あとで渋谷監督が悔やむように、原が削られても笛が吹かれず、その後のバックチャージではイエローが出されるなど、ちょっと主審の”基準”に関してスタジアムも騒然としていた前半も終わりに近い時間帯。

横浜のリスタート。右サイドで縦に入れると奥田がえぐってグラウンダーのクロス。それを難なく進がニアで押し込む。熊本のDFの対応は後手後手になりました。

「選手の集中力を自分が途切れさせた」(DAZNの試合後のインタビュー)と悔やむ指揮官。

それにしても横浜は、よく言えば球際が激しい。悪く言えばプレーが荒い、引っ掛ける。加えての主審の基準の曖昧さで、付き合って熊本もカードを貰ってしまう。

ただ、後半18分。左サイドでの短いパス回しから中原がエリア内に侵入しようとすると、横浜DFがこれを引っ掛け、倒してしまいます。ここは主審もすぐにPKを指差す。

これを原がきっちりと決め同点。

今度は「コネクター」()としての役割を求めて、その原をすぐに佐野と交代。

最後のカードでSBに酒井を入れる。酒井のJデビュー。これで今季の大卒新人の揃い踏み。

片山も久々の出場でしたが、スピードは健在でした。そしてあのアーリークロスも。恐るべし35歳。

疲れの見える横浜は、次々にDFを入れてくる。ベンチ入り停止処分を受けているリヒャルト監督の代わりに指揮を執る三枝コーチは、このまま引き分け狙いか。

熊本はどうしてもあと1点が欲しい。するとアディショナルタイム。横浜のゴール前。中原の右からのクロスを酒井が頭で反らすと、ファーの小笠原が押し返す。そこに再び入り直した酒井のヘディングがゴールネットを揺らす。

しかし、その前に副審が旗を揚げていました。小笠原のポジションがオフサイドでした。

劇的な勝利にはなりませんでした。これで熊本は4試合勝ちなし。冒頭書いたように3位に後退し、リーグはここからおよそ3週間の中断期間を迎えます。「非常にストレスの溜まる3週間になりますが、逆にこの期間を利用して、最後の14戦、毎週しっかり準備して勝てるようにやっていきたい」(同)と指揮官は言う。

そう。今日の伊東もそうですが、前節の高瀬も”傷んだ”のではないかと心配されます。その回復を待つには、いい中断期間になりそうですし、毎試合スタメンが変わるように、チームの中での選手間競争も激しいようだし、ミニキャンプも予定され、さらに連係を深められそうだし、なにより熊本が苦手としてきた”夏場”が少しでも間が空けば・・・。

一回少し落ち着いて、課題をきっちり整理するいい機会にもなりそうです。

8月4日(日)
【J3第19節】(えがおS)
熊本 0-0(前半0-0)秋田

観衆:3,914人
主審:花川雄一


引き分けを見届けて家路を急ぐわれわれが、バックスタンドからゴール裏(多分一角だと思いますが)のコンコースを通るとき、確かに激しいブーイングを聞きました。いやDAZNを見返したら、終了の笛が鳴った瞬間から、それは起こっていた。

あとで知りましたが、北嶋、藤本両コーチがその場で激怒し、試合後のインタビューでも渋谷監督が触れざるを得ませんでした。「それが結果に対してなのか、プレーに対してなのか、ちょっとわかりませんけども」(熊本蹴球通信)と前置きし・・・。

われわれが想像するに、”結果”に対しての部分が大きいのだろう。この試合の前まで、首位藤枝が勝ち点を伸ばし、北九州が敗戦していた。きっちり首位を追走したかった。そのなかでの勝ち点1止まりという結果。それを受け止めきれず、焦りが怒りとなり、声援が怒号に変わってしまったのではないか・・・。

20190804秋田

秋田は、3-4-3の定石どおり守備の際には5-4-1にしてスペースを与えない。それに対して熊本は、ボールを持ったら黒木がボランチの位置まで上がりCB2人と、上村との2-2を形成。GK山本も使ったボール回しで、秋田のハイプレスを剥がすと、前目に上げた田辺も攻撃に加わって、バイタルから5バックの裏を取るという新しい戦法にチャレンジしました。

本来、ボランチが本職の黒木ですから、ボールも落ち着くし、動かせる。ビルドアップの起点にもなる。

序盤のつばぜり合いから徐々に熊本がペースを握ると、北村の抜け出しからのシュート、あるいは黒木のアーリークロスに佐野。しかし、ゴールにはならない。

一番惜しかったシーンは前半33分頃、タッチを割りそうなボールを中原が粘って残すと、そこから一人交わしてエリア侵入。シュートはブロックされるが、拾って左に回して中山が強烈に打つ。GKが弾いたところで中原のヘディングが合わない。

3試合ぶりの先発となった中原。後半、八久保が入ってからは左にポジションを代えても攻撃的姿勢は変わらず。”持ち味”を出していましたね。

秋田も引いているだけではない。熊本がシュートで終われないとすかさずカウンターに持ち込む。足の速い前線が多いが、熊本も先週来からの修正で、本来のポジションに戻るのが早い。

危なかったのは後半30分頃、秋田にインターセプトされ、右サイドからグラウンダーのクロスを入れられると、藤沼に1対1を作られる。ここは山本がビッグセーブで凌ぎました。

DAZNの試合直後のインタビューでも熱く語っていましたが、「今日のゲームを、絶対に、最後の最後までやり続けて、昇格するという強い気持ちになったゲームになりました」(同)と監督は言う。

「1試合通してあれだけ相手のプレッシャーが来ても剥がせる、そのイメージの共有が多くあって、今までだったらいミシ(三島康平)が入ると全部パワープレーみたいになってたんですけど、最後の最後までしっかりボールを動かして得点を取ろうとした。そこの部分については、これをとにかく高めて、相手の攻撃を相手陣地でシャットアウトして、ショートカウンターみたいな形をたくさん作っていきたいと感じた」(同)と。自分たちでボールを動かし、ビルドアップしていく。”擬似カウンター”に持ち込む。そのプレーの進化に、一定の確信を得たようです。

ただ、井芹さんがレビューコラムで指摘し、監督も認めているように、せっかく人数を増やしたバイタルでの精度やコンビネーション、アイデアがまだまだ足りない。われわれはそれに加え、今季は積極的に早め早めで奏功していたベンチワーク(選手交代)が、この試合では焦れったいほど遅く感じたことが残念でした。怪我から復帰したばかりとはいえ、原にもっと時間を与えたかった。

「バックパスでブーイングがよく聞こえます。もちろん、そうしないようなポジションもあるんですが、相手がプレッシャーに来た時に、キーパーをうまく使って、数的優位を作ってボールを動かすというところを理解してもらえれば。返すことが悪いわけじゃなくて、返すことによって相手が来てくれるので、あれだけチャンスができる。相手にスペースを私たちがもらえる」(同)。渋谷監督はなおも続けて言う。

短くもない熊本の歴史のなかで、監督に戦術に関してここまで”説明させた”ことをわれわれは思い出せません。

もちろん、われわれもただのいちサッカーファンであり、こと戦術に関しては素人の域を出ません。ただホームチームや、ホームゲームがフラストレーションの捌け口ではいけないと思う。何の後押しにもなっていないと思う。

まぁしかし、ゴール裏への挨拶からメインに歩くDAZNの選手たちの顔色を見ても、その後の選手たちのコメントを読んでも、決してこの結果に満足していない。課題を共有している。それが伝わってきたことが幸いです。

首位の藤枝との勝ち点は3差。3位群馬、4位北九州、5位鳥取までの差も1ゲーム分という混戦の中にいます。