4月26日(土) 2008 J2リーグ戦 第9節
熊本 1 - 2 広島 (15:03/熊本/5,822人)
得点者:56' 平繁龍一(広島)、82' 服部公太(広島)、87' オウンゴ-ル(熊本)


こんなに悔しいのは何故なんだろうとも思います。

ひよっとしたら、ズタズタにされて、ボロ負けするんではないかという一抹の不安のなかで、また惜しい試合をしたからか・・・。あるいは、全くいつもと同じように、後半だけの内容で負けてしまったからか・・・。昇格候補筆頭の広島を相手に、こちらの順位から言えば、1-2という結果はかなりの善戦といえるはずなのに・・・。

今シーズン最多というほど、やはり広島からは大勢のサポーターがやって来て、アウェー・ゴール裏を紫色に染めました。前節、甲府相手に痛恨の初黒星を喫した広島。J一年生チーム相手に連敗は許されないというモチベーションだったのでしょうが、しかし、その動きは意外なほど鈍かった。

熊本は、善戦した前節C大阪戦と同じフォーメーション。この試合でも、山本、山口の両ボランチが果敢に詰めてボールを奪い、チャジホや小森田が、前線にからんでいきました。

前半は互角というより、わがほうに何度もチャンスあり。しかし、先制点は取れず。これもまた何度目になるでしょうか。

そして後半の、ある時間帯。見た目にははっきりと足が止まるというより、動きの”精度”が落ちるといっていいのかも知れません。もちろんそれは、単純に言えばスタミナと言いうことなんでしょうが。

戻れない、走れないというよりも、ほんの一歩の出足のタイミング、一本のパスの強弱・・・。遅い、弱いというより、本当に微妙な筋肉のスピード感の狂い。消耗。

河端に削りに削られながらも、走り抜き、パスを送り、シュートを撃ち抜く佐藤寿人を観ていて、その違いに感じ入りました。どんなに疲れた時間帯でも、どんなに厳しく競っていても“軸”がぶれない。したがって視野がぶれない。こんな言い方をしていいのかどうかと思いますが、印象的には「体幹」の筋力、持久力といったものを感じました。

「1本の精度の違いが、上位との差じゃないかと思う」(山本:J’sゴールインタビュー)。そこには詰めなければいけない1点差以上の”差”があるだと感じました。

首位をひた走る強豪チームではありましたが、”今日の”広島には勝てた。勝っておきたかった。いい試合をしながらも勝ちきれない。ひどい内容ながらも勝ち点は得る。それが、今ある両チームの”力”の差なんだと思いました。


さあ、切り替え、切り替え!
次節甲府戦まで時間もないので、同時にスカウティング編にいきたいと思います。

ヴァンフォーレ甲府は、やはり今季J1から降格してきたチームですが、目だってこれといったタレントがいるわけではありません。やはり有名なのは、前監督である大木氏が築いた”狭い局面でのショートパス”で繋いで、攻撃に移るサッカー。狭いサイドに追い込み“クローズド”したあとに、奪って“オープン”展開する。といっても、普通ならスペースがある逆サイドのほうにサイドチェンジするんですが、甲府のサッカーはあえて、同サイドに”オープン”するように感じます。数的優位を作るサッカーとは、対局をいくサッカーなのではないかと・・・。ことに、”オープン”の先にあるジョジマールが要注意選手といえます。
開幕からスタートはもたついていましたが、相性のいい広島に白星。今節では愛媛に競り勝ち、いよいよ調子を上げてきました。

甲府の歴史は苦難の歴史です。J2創設期からのチームですが、開幕から10試合未勝利。初年度は最下位。2年目も第5節から25連敗というリーグ記録。当時としては珍しかった、親会社なしの純市民クラブ経営も苦難をきわめ、ついに債務超過となり経営危機に陥りました。
クラブを救ったのは、現社長でもある海野氏。大企業という後ろ盾がないかわりに、担架にまで広告を入れるという、少額スポンサーをコツコツと獲得する大胆な戦略で、徐々に好転させていきました。
転機が訪れたのは2005年、大木監督による攻撃的サッカーが開花して、ついにJ1に昇格。一時は、消滅の危機さえあった地方の弱小クラブのJ1昇格は、多くの地方クラブに勇気をもたらし、経営的にもひとつのモデルとなりました。

残念ながら2年で降格の憂き目にあいましたが、J1を経験したことで、甲府市民にさらにホームチームへの求心力を与えました。小瀬のホームゲームの動員力は、J2では屈指といえるでしょう。

今季新たに指揮をとっている安間監督は、JFLのHondaFCで選手生活を送り、大木監督時代に甲府に呼ばれてコーチをしていたため、大木サッカーの正統な継承者といえます。Honda出身では、宇留野がFWとして活躍しています。運動量の多い、相手にとっては嫌な選手です。

ただ、ロアッソとしては与しやすい相手ではないかと。
無闇なロングボールもなければ、厳しいサイドチェンジもないような・・・。ただひたすら、全員が走り続け、ハードワークを厭わない。ある意味、同じ方向を向いた相手。
がっぷり四つで、今の熊本の力をぶつけてみせて欲しいと思います。

第一クールもいつの間にか折り返しを過ぎ、そのあとは横浜、福岡、岐阜、徳島と続きます。
「これを一年やり続けられるかだと思います。結果が出ないからといって“引いて守ろう”とか、リスクを負わないサッカーにやり方を変えてしまうと、次がないと思うので・・・」(池谷監督:J’sゴールインタビュー)
”結果”が欲しいわれわれファンの気持ちをよそに、指揮官の視点の先は、まだまだ彼方にあるようです。

さぁ、ゴールデンウィークは連戦。下を向いたり、振り返ったりしている暇はない。次も、その次も声を限りに応援しましょう。われわれのホームチームを。
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