10月18日(土) 2008 J2リーグ戦 第40節
湘南 0 - 1 熊本 (19:03/平塚/7,235人)
得点者:84' 高橋泰(熊本)


終了間際にエース高橋が値千金のヘッド。J1昇格を狙う湘南のイレブンにがっくり膝をつかせる貴重な1点でした。

相性ということでもないでしょうが、この湘南を始め、山形や水戸に共通する攻守の切り替えの早さ、縦への速さをやや苦手としていた熊本。しかし、今節はそれを上回る運動量とスピードでゲームの主導権を相手に渡しませんでした。岡田主審の毅然としたレフェリングも随所にあって、また(余計なファウル、カードなどで)試合を変に止めることもないため、選手も“やるべきこと”に集中できた。きっと両チームのファンならずとも、観ていてワクワクするゲームだったのではないでしょうか。あらためてゲームは選手だけで作るものではないんだなと思わせられました。

湘南 (先発フォーメーション)
11石原 20原
24加藤35菊池
15北島26永田
32鎌田5臼井
2斉藤3ジャーン
 25金 
確かに湘南はベストメンバーではなく、両ボランチのプレスの甘さや上がりの遅さなどに助けられた面もあります。しかし、わが軍にしても状況は同じこと。ただ高橋がアフターゲームショー(スカパー)の野々村氏のインタビューに、「選手が代わってもやるサッカーは変わらない」と答えたように、控え選手との大きな差がないこと、チームとしての戦術がはっきりしていることにその違いが出たということでしょう。試合を決めたのはこのエースの1点に他なりませんが、勝因はチーム全体の力であることを、なにより彼自身が証言していました。

高橋をワントップ気味に、その両サイドで木島、中山がアグレッシブにかき回す“トリプルFW”は、湘南のサイドの上がりを封じることに奏功しました。初見参のソックン、そして山本、吉井とのトライアングルも、しつこいほどのプレス、すばやいパス回しで、中盤に蓋をする役目を多いに果たしました。

噂されたソックンのキラーパスは残念ながら観られませんでしたが、途中交代するまで合格点の働き。また、そのソックンのJデビューに花を添えるように、左SBのジホがいつも以上に積極的でしたね。反面、ジホがサイドを破られる場面も何度かありましたが、そこは吉井が戻り、矢野や河端もがっちりカバーが出来ていました。

ここにきて二つの引き分けを挟み5試合連続負け知らず。順位はともかく、今“ロアッソのサッカー”の存在感をリーグに大いに示していることを誇らしく思います。それは、今季初めからやり抜くべきことを、迷わずやり通してきたからこそ。そのことによる蓄積と成果だと確信しています。ケガや出場停止、疲労蓄積などリーグ終盤で戦力の整わないなか、ソックンのデビューでまたひとつ新たな“引き出し”もできました。

残り試合も少なくなった今、くだんの野々村氏がいみじくも「今季の終わり方」について高橋に尋ねました。昇り調子で終われるのか、あるいは青息吐息で尻すぼみのまま終わるのか。来期へとつないでいく今季の財産価値が大きく違ってくるということでしょう。J一年生の第三学期で大切なのはそのことなのだと思わせました。
しかし、それは決して先の相手に星計算することではなく、いつものとおり目の前の一戦一戦に向かっていくことによる結果なのだと。来週の岐阜戦も、決して驕ることなく、ただただチームの後押しのため、マフラーを掲げ、声援を送ろうと思います。

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