最初聞いたときには、正直耳を疑いました。今、われわれはガックリきています。多くの客観情勢からして、残留濃厚と思っていただけに…。

チーム発足から4年。年末のエントリーで“永遠に続くものは何もない”と書きました。監督交代、ベテラン選手の引退などを含めて、いよいよ”草創期の終わり“という感慨を強くしていましたが、最後に来たのがエース・ストライカーの移籍という強烈な一発。われわれは「高橋のチーム」という表現もしていました。J昇格前後から一年目のシーズンまで。これまで戦ってこれたチームの最大の功労者だと思っています。それだけにその失望は言い様のないくらい大きいものです。

以前のエントリー「財産は残ったのか②」で書いた選手評は、当然来期も一緒に戦えるだろうということを前提にしていたのですが、その後、数人が居なくなり。そして今、J元年の熊本を象徴した、いやそれ以前にわれわれにJ昇格を与えてくれた、チームの柱ともいうべき選手をこんな形で奪われることになりました。しかも、よりによって直近のライバル(相手はそう思ってないでしょうが)福岡に…。

これまでの熊本の歴史のなかで、チームを去った選手たちは皆、契約満了なり引退なりだったなかで、選手の方から“ふられた”のは、今回初めて経験することではないでしょうか。もちろん、これがわれわれの踏み込んだプロの世界であり、Jリーグなのだということをしみじみと実感させる現実的な出来事です。チームも選手も、自らの生き残りをかけて移籍市場を戦っていることを改めて思い知らされます。

加えて言えば、チームの柱となるような結果を残した選手は格好のターゲットになって強奪され続けるというのが、いわばJ2の下位に位置する小規模チームの“恒例行事”ともいわれます。いつか、その“悲哀”、“宿命”から抜け出すことが、上位進出、J1昇格の条件ということでしょうか。

数々の歓喜を与えてくれた彼が、“明日は相手チームのストライカー”なんですね・・・。

しかし、高橋本人からすれば、考えに考えた末での結論なのでしょう。彼自身が上を(決して年俸だけでなく)目指していくうえで、年齢的なことも考えれば、選択肢はそう多くはなかったのではないかと…。


さて、まだまだ呆然とした気持ちのなかですが、この熾烈を極める移籍市場での戦いはまさに佳境。れわれファンもいつまでも喪失感に囚われているわけにはいかないのかも知れません。

強化部門は、代わりうるFW獲得が当面の優先課題になりました。専任となった池谷GMの初仕事としては、エースの慰留失敗という大きな“失策”になってしまいました。が、しかし、(負け惜しみと言われそうですが)チームは、遅かれ早かれ高橋一人への得点依存度から脱却する必要もあったわけで…。思わぬ事態でその転機が急に訪れたということでしょう。チームの次のステップへの重要な基本戦略として、これまた腰を据えて取組んでもらいたいと思います。もっと正直に言えば、あまりに多くの変化が一度に来ることで、チームが基軸を見失い“迷走”し始めるということを最も恐れています。

それにしても来期、福岡との“新九州ダービー”。異様な盛り上がりを見せることは間違いなさそうです。新たな「因縁」の始まりですね。
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