2010.01.31 練習試合見学
先日、行きつけの整体院で、ロアッソのある選手と遭遇しました。年明けのチーム始動からまだ1週間とたたない頃だったのですが、「一生のうちで一番走っています」という彼。それは大げさにしても、「去年は最初からボール回しで、一度も“走り”はなかったから…」と。整体師の施術にヒィヒィと悲鳴を上げるその姿には、相当の肉体疲労感が伝わってきます。「最後まで諦めないサッカーをするためにフィジカルを徹底的に鍛えなおす」。そんな発言をしていた高木監督の新シーズンが始まっているのだなと実感。それを確かめるために、そして、久しぶりに“動いている”選手、チームを見たいと、先週のユース、今週の宮崎産経大と、真面目に練習試合見学に行ってきました。

先週は、小雪まじりの極寒の日。まだ始動して1週間目。初めてゲーム形式で身体を動かした、という程度の練習試合でした。トップチームは10人という変則マッチ。南の後方からの指示、宇留野のキレのある動き、松橋の落ち着き。そんなベテラン勢の存在感が目立ちました。新生ロアッソを背負う“若き”ベテラン陣です。それにしても、ロアッソユースくんたちの、意外に体躯がよいこと。そしてトップに似てパス回しがうまいことには大いに期待が持てました。

宮崎産経大学とは40分×3本。ロアッソ側は練習生も多く連携もままならず、チームとしては成り立っていない感じ。走り疲れているのか、体も重たい感じ。相手の大学生は「プロに一泡吹かせてやろうか」という欲も感じられ、プレスもなかなか厳しくコンタクトもそこそこ激しく。一人少なくても優勢に組み立てられていた高校生相手とは、当然ですが、勝手が違っていました。連携という意味では、GKからこそ声が出ているものの、みんななんとなく静か。この雰囲気はちょうど新学期が始まったばかりのクラスのよう。「あいつは頭がよさそう」とか「こいつは運動神経がいい」、あるいは「怒らせると怖そう」といった理解や、気軽に軽口を叩き合う間柄になるためには、まだまだこれから授業の数をこなし、一緒に弁当を食べたりしなければいけないのかな、と。

いずれにせよ今の時期の練習試合は、実戦形式のなかで選手の体力面を向上させることが狙いなのでしょう。監督も試合中、戦術的な指示をするわけでなく。選手の特徴を見極めているようにどっかりと座っています。3本の選手編成も、まだ特にスタメン、控えといった意図を感じさせない構成。チームとして形を作っていく(そして競争を激化させる)のは、まだまだこれから。スケジュールでいえば、千葉とのTMあたりからなのではないのでしょうか。

さて、あまり多くは書きたくないのですが、練習試合を観て気になった(気に入った?)選手たち。新加入のなかでは新卒の加藤。ボランチに入っています。小柄ながら運動量、状況判断、技術とも十分にリーグ戦で通用するのではないのでしょうか。落ち着きがあるのがなにより頼もしい。そして笹垣。左SHで使われていますが、高卒ながら思い切りよいプレーぶり。切れ味があるドリブルは非常に面白い。もっと見てみたいと思わせます。筑城は左右SBのできるユーティリティプレーヤー。バランス重視のプレーぶりでした。ちょうど森川コーチのようなプレーヤーに成るのではないかと。三浦天悟。まるでベテランのような貫禄あるコーチングでした(笑)。

そのほかは…。先週別メニューだった西も今週は合流。体調を見極めながらも、時おり見せる独特のドリブル突破のリズムはさらに磨きが。練習生の渡辺匠(元山形)は、昨年、原拓が見せたようなチームへのいきなりのフィット感を感じさせる。そんな原拓はといえば、今季の“意気込み”を感じさせる安定した、しかも熱いプレーぶり。間違いなく彼が軸になっていくでしょう。あとは別メニューの平木のプレーを早く観てみたいな、と…。

件の整体院の院長。かの選手の身体を施術しながら「みんなが開幕の直前に壊れなければいいけど…。」と危惧の言葉を漏らしました。それは厳しい練習方針への危惧というより、ホームチームを愛するが故の心配のようでした。フィジカルを高めながら、ひとり一人がチーム内で競争し、そしてチームとしての戦術を構築させていく。これから開幕まで怪我なく故障もなく、最良のコンディションでシーズンを迎えたい。“運”も大きく左右するようなそんな難しいコンディションの管理を、この時期、毎年黙々とやっている選手たち。

「開幕が楽しみ」。でも「無理をしないくらいに無理をして…。」今のこの時期、それが院長とわれわれの、一ファンとしての揺れるような素直な気持ちです。

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