恒例と言うほどのものでもありませんが、昨年もシーズン終了後のこの時期、みなさんからいただいた拍手の数をもとにサカくまなりのベストゲームを選定し、シーズンを振り返ってみました。さて今季はどうでしょうか。

昨年も書きましたとおり「この拍手。われわれの駄文の出来、不出来とは関係なく、また、最近では勝敗さえもあまり差が無くなってきたような。まさしく“試合内容”に比例する、“選手たちへの拍手”なんだな。というのが実感です。」「そして、せっかくいただいたもの(拍手)です、今回は(今日現在での)各エントリーへの拍手数でもって、今シーズンのベストゲームを選んでみようと思い立ちました。シーズンを通して積み上げられた“数字”。こうやって結果をお返しして、オフシーズンの楽しみにすることも許していただけるのではと思います」という趣旨であります。以下ベスト3の試合です。

1位(117拍手)
4月24日(土) 2010 J2リーグ戦 第8節
熊本 1 - 3 柏 (13:03/水前寺/5,156人)
得点者:26' 近藤直也(柏)、30' オウンゴ-ル(柏)、61' フランサ(柏)、70' 松橋章太(熊本)
第1位がいきなり負けゲームということになりました。柏と初めて対戦したこのゲームがなんと第1位。熊本の新たな守護神・南の古巣というだけでなく、なにかと縁の深い柏との初対戦は、単なるリーグ戦のなかの一試合では片付けられない、どこかメモリアルな雰囲気を漂わせていました。松橋が一矢報いたものの柏との力の差は明らかで。しかし、そんな強豪に臆することなく戦った選手たち。そして、われわれのチームは、クラブは、もう“よちよち歩き”ではないんだと。負けはしたけれど、“なにかと縁の深い柏”に対して熊本なりにきちんと挨拶ができて、どこか満たされたような、そんな気持ちにさせられた試合でした。

2位(105拍手)
3月7日(日) 2010 J2リーグ戦 第1節
熊本 1 - 1 千葉 (15:05/熊本/9,101人)
得点者:60' 倉田秋(千葉)、90'+4 市村篤司(熊本)
第2位は開幕戦、千葉とのゲーム。忘れもしない市村の終了間際の同点ゴール。開幕戦でいきなりのJ1降格チームとの初対戦。といってもその直前に練習試合でボコボコにやられていただけに、どれほどのゲームができるのか大いに不安がありました。しかし蓋を開けてみれば先発起用の井畑がポスト役を果たす。松橋が裏を突く。守ってはコンパクトな陣形でゾーンディフェンスを見せる。高木監督に鍛えられた新生熊本が千葉を苦しめます。途中投入の倉田が奏功して千葉が先制すると、江尻監督は勝利を確信したのでしょう、今ビデオを見返しても満面の笑みをベンチで浮かべています。しかしその一瞬の心のスキを突いて、その表情を一変させたのは、ロスタイムも終わりに近い市村のゴール。そして「残り15分に点を取れるチーム」という今季掲げたスローガン。開幕戦で早速、見せてくれました。試合後、傷心の江尻監督のまるで敗者のような“負け惜しみ”のコメントはわれわれの間でもちょっと語り草になったほどです。

3位(84拍手)
10月3日(日) 2010 J2リーグ戦 第29節
熊本 2 - 1 福岡 (16:03/熊本/16,098人)
得点者:27' 松橋章太(熊本)、51' 松橋章太(熊本)、82' 高橋泰(福岡)
第3位は福岡との後半戦のこの試合でした。第1クールでの思わぬ大敗。その悔しい思い、そのリベンジに賭けたみんなの気持ちがこの拍手数に表れたと思いました。球際に厳しく、セカンドも必死で拾って、奪っては全員速攻という、これもまた今季のチームが掲げたテーマがしっかりと達成された内容のある勝利でした。途中投入の高橋にPKを献上したものの、現在の熊本のエースがきっちりと2点とって勝った。実に気持ちのいいゲームでしたね。

ちなみに4位(82拍手)は
4月18日(日) 2010 J2リーグ戦 第7節
横浜FC 1 - 2 熊本 (16:03/ニッパ球/3,553人)
得点者:56' 西弘則(熊本)、64' 西田剛(横浜FC)、68' オウンゴ-ル(熊本)

5位(80拍手)は
7月24日(土) 2010 J2リーグ戦 第19節
富山 0 - 2 熊本 (18:04/富山/3,427人)
得点者:40' カレンロバート(熊本)、61' 平木良樹(熊本)
ということでした。

もちろんこの他にも記憶に残るゲームはたくさんあります。みなさんはいかがでしたでしょうか?

ちなみに拍手数とは関係なくわれわれが今季一番、ベストゲームとして挙げたいのは、ゲーム内容からは言えば10月31日(日)第32節の鳥栖との試合。最も印象に残るという点では9月19日(日) 第26節の甲府戦でしょうか。前者は「完成されたゾーンプレス」と題したように、高木監督が今シーズン掲げた、守備から入るシステムの一定の完成形を見たような気がしましたし、後者はこれまで苦手意識のあった甲府(われわれにとっての強豪、壁となって立ちはだかっていたチーム)に対して2度、3度と追いつく“強さ”“しぶとさ”を見せました。いずれもわれわれのチームが今季積み上げたものを、決してラッキーでなく、間違いない到達点としてこの目で確かめられたという意味でも、選手たちに拍手を送りたい試合でした。

以上、こうやってシーズン、ゲームを思い返してみて、ひとつ意外な思いに囚われています。昨年、あるいはそれ以前のこの時期にこうやってシーズンを振り返っていたときと比べて、微妙に感慨の深さが違うという“感覚”です。何と言えばいいのか、個々のゲームの内容や結果に対するわれわれの“一喜一憂の度合い”が違ってきたというのか。とんでもないミス、やりきれない連敗。そしてそれとコントラストをなすような胸のすくような勝利、意外性の連続。そんなハラハラ、ドキドキのシーズンだったこれまでと比べて、はるかに安定感が増した今シーズンの戦いぶりが、われわれ自身の観戦モードも落ち着かせてしまったのか…。

これからJ2上位、そして昇格争いをするチームへとさらに“進化”を遂げるであろうわがホームチーム。J2というカテゴリーの上位から、J1への昇格を狙うという特殊なポジション。その戦いはさらに、戦術的にはより緻密に、確率を重視した“数字にこだわる”ようなサッカーへと変化せざるを得ないのではないかと。さて、では、われわれはその戦いぶりをどこから、どう見ていくのか。さらなる面白さをどう見出していくのか。この“サカくま”もHPスタイルでのスタートから数えて、10年一区切りのシーズンを終えました。まさにこの時期に感じるファンとしての節目感。このオフシーズン、ちょっとゆっくり考えてみたいテーマだなと思います。

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