5月4日(水) 2011 J2リーグ戦 第10節
熊本 0 - 0 北九州 (15:03/熊本/6,948人)


完封負けに泣いた前節以上に、“不完全燃焼”感の募るゲームでしたね。再三の好機をものに出来ず、それでも諦めずに粘って繋いで。最後の最後、アディショナルタイム4分に訪れた3度のCKのチャンス。これを力ずくで押し込めば、そこまで90分間のモヤモヤした欲求不満も、この日KKを取り囲んだ黄砂と共に、一気に吹き飛ばしたのでしょうが…。

熊 本
9長沢30仲間
 27ファビオ 
14武富23根占
 8原田 
2チョ・ソンジン15市村
6福王4廣井
 18南 

北九州
11池元4長野
 21安田 
14森村17木村
 5桑原 
22多田13関
16福井26宮本
 31佐藤 

セカンドボールをほとんど支配、ポゼッションは完全に熊本側にあり、一方的に攻め立てたように見えますが、「前半はシュートを打つ意識が足りなかった」(熊日)と根占が試合後に応えているように、終始敵陣でボールを保持しているのにも関わらず、30分過ぎまでゴールは狙えませんでした。

前節の左サイド、筑城、片山から2枚とも代え、ソンジン、武富のコンビネーションはそうそう悪くは見えなかったのです。前日、韓国U-22代表合宿への召集が発表されたばかりのソンジンが、積極的にサイドを上がる姿にも、なんだか逞しさと自信を感じ。このままロンドン五輪に代表として出場したらと思うとワクワク感が募ります。前節は持ち味を消された仲間も、前線で執拗に追い続ける。中盤でのプレスも効いて、ボールは熊本側にこぼれる。

しかし北九州は、ともに攻撃的なはずの両SB関と多田がサイドのスペースを埋めることに終始し、その4バックの前にはベテラン桑原が、フォアリベロよろしく中盤の底で蓋をする。それでも熊本は、仲間のつっかけたボールを長沢が拾ってエリア内左からシュート。続いても武富のクロスにファビオがヘッドで叩きつける。長沢が落として武富がシュート。ファビオが一度右の仲間にあずけたあと自らシュート。と再三、再四ゴールに迫り始める。しかしいずれもGK佐藤の好守に阻まれてしまいます。

前半終了間際のCKのチャンスに中央で競った福王が倒れたまま、かなりの時間微動だにしない。ガツンと敵DFの頭が当たった様子。起き上がれず担架で運ばれる。大きなアクシデントでした。後半、この穴を矢野が埋めますが、熊本は最後列からサイドを大きく使うボールの配給者を失うことになります。

後半の決定機は63分、原田のFKにGKがパンチングで飛び出す。ボールを拾ったファビオ、浮かせないように撃ったダイレクトボレーでしたが、しかしわずかにバーの上を越えて行ってしまう。立ち上がりかけたスタンドのファンは、ため息と共に座りなおします。

武富に代えて大迫。仲間に代えて片山。大迫、長沢で2トップを組む。バイタルエリアのこぼれ球を拾うのは、相変わらず一方的に熊本。とにかく我慢強く耐え、守る北九州。しかし残り時間は15分。熊本の運動量が目に見えて落ちてくると北九州も少しずつ形が作れるようになる。レオナルド、林と攻撃的な選手を入れて、最後に“勝ち逃げ”しようという狙い。残り10分、北九州が攻める。このまま北九州のゲームプランにはまってしまうわけにはいかない。いずれにしてもこの試合を決めるのは、もはやどちらかに転がる1点だけ。そんな状況で訪れた、冒頭のロスタイムのシーンでしたが、勝利の女神は黄砂の影にかくれて、微笑んでくれませんでした。

まるで先の中断期間中のTMを見るようだったというのが、われわれの共通した印象でした。開幕戦のとき書いた、長沢やファビオという“高さの麻薬”にはまってしまい、攻撃が単調になった印象もありますが、録画を見直すとそれほどでもない。それよりなにより北九州の桑原にしてやられた。開幕戦で戦った東京Vになぞらえるなら、この立ちはだかる壁はまるで土屋。ならばこの狡猾な守備のベテランを“剥ぐ”ことが必要だったなと。サイドを抉ってバイタルを広げ、そこからのクロスで高さを生かすということや、桑原をサイドに引き出すこととか…。ブロックと言うより団子のような北九州の守備陣形。草津戦でも感じましたが、これだけ守られた経験はあまりなかったことです。

ここのところ、色々な選手を先発や途中交代で起用しています。それも色々なポジションで。しかし、なかなか結果が伴わないので、監督の起用法自体に迷いがあるようにも傍からは見えてくる。ただ、まるで固定化されていたようなレギュラー陣で戦ってきたこれまで(昨年まで)と違い、戦える選手層が厚くなったとも言えるのではないでしょうか。毎年苦しんでいたこの黄金週間の連戦を思えば、この過密日程を戦いながら、一方で、多くの選手を試すことができているのかも知れない。

草津戦の後半からずっと攻め続けたまま、決定機を決められずに無得点。しかし、長いシーズンが終わって振り返ったとき、この頃が“土台作り”だったねと思いたいものです。しばらくはチームもファンも辛抱が必要なのかも知れない。連戦のなかで、このエントリー自体が不完全燃焼だと言われそうですが(笑)、精一杯のポジティブな気持ちを探してみました。落ち込んでいる暇もない。中3日で札幌戦なのですから。

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