自分たちの子どもと同年代とも言っていいくらい。そんな年ごろの彼が下した決断は、われわれの胸にもずっしりと響いてくる重いものでした。

今日9日付けの熊日朝刊に掲載されていた記事。被災地から帰ってきた彼は、池谷GMに「夢に出てくる。いても立ってもいられない」そう話していたそうです。

プロサッカー選手として踏み出したばかりの23歳の若者が、生まれ育った故郷・東松島で目にした光景は、おそらくは言葉では表現しがたいような、われわれには想像もつかないようなものだったのでしょう。

「選手を続けて行く事が良いのか悩み続けた」というコメントに、彼が受けたショック、無常感、何をすることも、前に進むことができない心境、悩み、苦しみ、葛藤した様子が窺われます。

「故郷に帰り、小さな力かも知れませんが、故郷の為に何かをしたいと考えています」と。澄んだ、真っ直ぐな目線。その記事写真は、今シーズンのプレス用写真には違いありませんでしたが、今にも彼の肉声が聞こえてきそうな気がしました。何者にも止められない強い意志とともに。

すでにチームを離れているような報道なので、今週末のJ2リーグ戦に出場することは叶わないかもしれません。昨年の天皇杯愛媛FC戦の後半44分からの途中出場だけが彼のプロとしての公式戦績になりました。

Jの記録には残らないかもしれないけれど、われわれファンに深い感銘を残して、熊本の歴史に確かな記憶を刻んで、加藤健太は故郷に帰って行きます。

人生はサッカーだけではない。その気になれば、人生のいたるところにサッカーは見つけられる。

がんばれ加藤。また会おう。

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