2012.09.16 水戸に完敗。
9月14日(金) 2012 J2リーグ戦 第33節
水戸 2 - 0 熊本 (19:04/Ksスタ/2,321人)
得点者:76' 鈴木雄斗(水戸)、87' ロメロフランク(水戸)

「脱帽です」と試合後のインタビューで話す高木監督。「勝利に値するプレーを、水戸さんがしっかりやったと思います」と。確かに見た目も結果も、まさにそんなゲームになりました。

天皇杯を間に挟んだスケジュールだったために、なんとなくリーグ戦前節のイメージが遠くなってしまっていましたが。あの北九州戦のビデオを見ているようなゲーム。いや、熊本の戦う姿勢も十分に見えて、「それ以上に水戸さんの方がよかった」と、それを上回る水戸のプレーだっただけに、「今日は何もできなかった」。どうにもならないもどかしさが募りました。サッカーとしては…。

「相手のホームゲームで、(前節の)北九州や水戸のようにガツガツくるチームに対して、普通に臨んでいては、勝てない」(RKK・MottoRoassoより)と、指揮官はアウェーでの選手のメンタル面を指摘する。

それでも、水戸のミスやら、もちろん熊本も最後の最後には体を当てた守りで失点を免れ、終盤まで凌ぎました。ポゼッションの時間帯こそ少なく、流れはまったく良くないけれど、一瞬のパスワークでゴール前に持っていく反発力は失っていませんでした。
逆の立場で考えれば。水戸にしてみれば…。かなり嫌な流れに違いない。実は勝負ということならこんなゲームも取れないことはないわけで。少なくとも勝ち点1を持って帰るチャンスは十分にあった。そう思います。

水戸20120914

勝った試合のあとはメンバーをいじらない。そんな鉄則に従うように、熊本は先週の天皇杯・岐阜戦と同じく武富、北嶋の2トップ。市村、藏川のSB。一方の水戸は、攻撃のキーマン橋本を累積警告で欠くなどのチーム事情もあり、5人も選手を入れ替えざるを得なかった。共に天皇杯2回戦を120分間戦った条件は同じだったとはいえ、”入れ替えざるを得なかった”水戸が結果的にコンディション的には優位になったのでは。ホームという地の利もそれに加勢したのかも知れません。

もう、数試合前から感じていたことで、判断に迷ってもいたのですが、藏川のコンディションが見るからに悪いように思うのです。ユーティリティプレーヤーとして、今季の高木サッカーで重宝されている存在感の大きい選手ですが、さすがに疲れているのではないかと。

さらに、北嶋は自身のブログで「ここ数年の中でこんなにダメなプレーをしたことがない。個人的にそれくらいダメだった」と吐露しました。「集中力も足りなかったし、ポストプレーも自分の考えるプレーができなかったし、ミスも多かった。走れなかったし、ディフェンス面でも貢献できなかった」と。

一方、水戸には鈴木隆行がいました。36歳にしてあの運動量。流動的で非常に嫌なところに顔を出す。マーク一枚では不安残るし、エリア内では狡猾にファウルを誘う動き。一枚余計に手がかかる。相対していた市村や矢野のケアが相当にやっかいだったように見えました。

そして今日の相方は吉原。今季はまだノーゴールとはいえ、鈴木と同じく嫌なところに飛び出す動きは秀逸。11分の島田からのクロスに飛び込むシュート。54分のエリア内、鈴木から貰って放つもののバーに嫌われるシュートなど、”危険度”いっぱいな男でした。

「いくつの中のひとつです」と言いながらも、「相手の右サイドを狙いにいく」ということは、敵将・柱谷監督の狙いだったようです。しかも、試合序盤から熊本の守備隊形が整わないうちに、アーリークロスを多用してきた。度重なる危険な場面。これに対して熊本はバタバタしてしまった。整理がつかないうちに気持ちも萎縮してしまったかのように見えます。ハイボールへのDFのクリアもこころなしか小さい。セカンドボールが水戸の手中に収まり、波状攻撃に晒されます。

しかし、それでも凌いで前半をスコアレスに終えた。後半に入り60分頃からは、攻勢に転じる時間帯もありました。けれどアタッキングサードに来てからの連携でのミス。それはボディブローのように身体に堪える。パスを出した側も出された側も。きつそうな表情が画面に映し出されます。

水戸が吉原を下げて、MFの村田を投入。ロメロフランクを一列上げる采配を下したすぐ後のプレーでした。PA内のロメロにボールが入る。これは廣井が足元からさらったものの、こぼれたボールにこの試合果敢にファイトしていた鈴木雄斗が詰める。ほかのDFは足が止まっているエアーポケットの瞬間。先制点を挙げられてしまいました。

それでも熊本にも追撃のチャンスは十分にあった。83分、養父のミドルをGK本間がこぼしたところに、途中投入の根占が詰めますが、本間の気迫溢れるセーブに跳ね返されます。このGKをまともには破れない。

87分。熊本のCKからカウンターに走った水戸。島田が溜めに溜めて、あとから走ってきたロメロに渡す。ロメロのシュートがゴールを突き刺すと、熊本の敗戦は決定的になりました。

前回対戦では2-1で下している相手でした。その試合のエントリーを見返すと、システムやメンバーの違い、敵将・柱谷監督のスカウティング不足もありましたが、「球際の厳しさ」がこの試合の勝敗を分けた一番の違いだったのではないかと思えます。

「ポイントは攻守の切り替えと、コンディションだ」(スカパー!)と、試合前、柱谷監督が言っていましたが、まさしくそのとおりの結果になったわけで。球際での厳しさで優った前回の対戦を忘れた(あるいは怯んだ)かのような熊本が、この試合は後手を踏んで、水戸に切り替えの早さを許した。コンディションは、時間を追うごとにその差が表面化していきました。

本当は、こんなゲームで勝ち点を拾ってこそのサッカー。余計に痛快なんだけれどと思います。相手を消せなかった。それは前節(北九州戦)と同様でした。天皇杯の120分の勝利が間に入って、前節の配線が整理されていないのかも知れない。そんな心配がしないでもない。残念な試合でした。

TrackBackURL
→http://sckumamoto.blog79.fc2.com/tb.php/378-6f614cba