熊本の新監督に吉田靖氏の就任が正式に発表されました。しかし、元U-19の日本代表監督と言われてもその名前を思い出せず、吉田靖と言われてもその顔すら思い浮かべられず、われわれにとっては“白紙”の新監督です。

「渋いところを引いてきたなあ」という感想が第一印象。それは、クラブチームの監督界においてはまったくの”無名”。しかし、日本協会においてはある意味”エリート”。そんな不思議なバランスの吉田氏の経歴と評価故のことでもありました。

吉田靖新監督は、1960年生まれ。国学院久我山高から早稲田大。1年次よりフォワードのレギュラーポジションを獲得し、4年次には主将を務めた。また全日本学生選抜にも選出され、日韓学生代表定期戦やマラハリムカップなどの国際大会で活躍をした。(wikipediaより抜粋)

早稲田大1年のときの4年生が岡田武史、3年生に原博美、同級生に城福(浩)、一年下に関塚(隆)。日本代表、あるいは日本協会を支える人材のなかに、まぎれもなくこの時期の早稲田の流れがあることを感じさせます。

卒業後は、日本サッカーリーグ(JSL)の三菱重工(現浦和レッドダイヤモンズ)に入団。1部通算146試合出場24得点を記録。引退後は1992年より浦和レッドダイヤモンズのコーチ、浦和レッズのユースのコーチ、監督を務め、監督として1997年のクラブユース選手権で優勝を果たしている。その後U-20日本代表監督を務め2006年のAFCユース選手権で準優勝、翌年のFIFA U-20ワールドカップで16強入りさせている。(wikipediaより抜粋)

指導者としての経歴を見れば、主に育成年代の指導に長けた人なのだろうと言えます。特に2007年カナダ大会のU-20ワールドカップの16強入りは、「調子乗り世代」という言葉と共に注目を集めました。あの内田篤人や、香川真司の頃です。

協会の強化委員長の職にある原博美氏。甲府をJ1昇格に導いた城福氏。ロンドン五輪代表を率い4位という実績を残した関塚氏…。そんな協会の本流に名を連ねる一人だろう吉田靖氏が、12月7日に期間満了のためアンダーの監督から離れ、次の”経歴”に選んだのがJ2熊本の監督だったことは、不思議なタイミングの一致であり、受け止めるわれわれにとってもある意味光栄なことなのかも知れません。

勝手な憶測を発展させると、「J2クラブの熊本をJ1に上げた」という実績(キャリア)を積むために日本協会が送り出した。今回の人事にはそんな背景もあるのではないかなどと・・・。
もちろんそれは何の約束も裏付けもない”挑戦”であり、すべては吉田氏の力量にかかってくるわけですが。ただ、それはわれわれ熊本ファンが掲げる一番の目標とも完全に一致するわけで。

戦術はオーソドックスだが、しかしそのなかで高度なレベルを要求するのだと言われる。システムは構築するが、そのうえで”個”の能力を融合させるのがうまいらしい。あるいは選手の戦う心を揺さぶる稀代のモチベーターだとも。

当然ですが、出場機会に恵まれない有能なアンダー代表の若手を呼び寄せることもできるのではないか、そんな期待もあります。

クラブチーム、長いリーグ戦を戦う経験ということからはあくまで未知数。しかし、高木監督の後をついで、来季、熊本を飛躍させる大きな可能性を得たということは言えるのではないでしょうか。J2戦線を掻き乱したい。そのための指揮官には申し分ない。大いに期待したいと思います。

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