11月10日(日) 2013 J2リーグ戦 第40節
熊本 1 - 1 福岡 (19:04/うまスタ/6,561人)
得点者:58' 坂田大輔(福岡)、90'+3 養父雄仁(熊本)


アディッショナルタイムも残りわずか。このままセットプレー一発で沈んでしまうのは、どうにも納得いかないゲームだなあ…、しかしある意味今季の熊本を象徴する試合かもしれない。などと思いつつ、そんなふうなブログの書き出しを想像しながら、息を詰めてゲームを見ていたところに、いきなり綺麗に決まった同点弾。11月のナイトゲームで冷え込んだせいもあるでしょうが、喜びに飛び上がった瞬間、年寄りの足は攣りそうになりました(笑)。

20131110福岡

(得点がなかったことを除けば…)前半はほぼ完全にゲームを支配した熊本。福岡にはシュートチャンスすら与えず、決定機はほぼ封じた形。熊本のシュート数8に対して、福岡が2という数字が物語るように、ゴール前に迫る勢いはまさっていた。

ただ、フィニッシュの「精度」と言ってしまえばそれまでなので、われわれはあまり使いたくないのですが、要は完全には崩し切れていないし、こちらのシュートも相手GKの動きと噛み合ってしまったという感じ。

前半終了間際のセットプレー。南のセーブで難を逃れましたが、こんなゲームでは、実によくありがちなパターンを見せられて、何となく後半に尾を引く、後味の悪さが残りました。

今日の福岡のFK。ゴールから35度くらいの角度。ペナルティーエリアのやや外側から。同じようなFKの場面が何度も繰り返され…いずれもヒヤリとさせられる。

福岡の入り方がうまいのか、守備側に問題があるのか。何よりキックの狙い、球スジ、スピード、実に嫌なボールが入って来ていた。遂に、後半13分。今日、何度も練習されたパターンで、ズドンと。一番警戒すべき相手・坂田に決められてしまいました。

ベンチはすぐに動き、ウーゴ、仲間と北嶋、齊藤の2枚替え。直後に、右サイドを破ったファビオからのグラウンダーぎみのクロス。得意のニアに北嶋が飛び込むもボールはGK神山の手中。誰よりもこの男に点を取らせたいのだが。

さらにはファビオから大迫へ交代。ある程度バランスが崩れるのも覚悟して攻める熊本。83分にも波状攻撃。

取りにいってボールも取れる。ゴール前まで何度も攻め込むが、もどかしい。そんな展開が延々と続き、駐車場からの脱出を気にする周りの客が何人か席を立ち始めた頃…。

養父からのロングボール。敵DFのクリアが小さいのを拾った大迫が右サイドを走って低いクロスを入れた。ニアに入った北嶋に詰めるGK。齊藤をケアするDF。ボールはその二人をスルーしていく。そこに走りこんだ養父が左足で押し込む。第1クールでの対戦と同じ。後半アディッショナルタイムで、なんとか引き分けに持ち込む結果になりました。

「悔しい思いをしてきた。だからひとつひとつのプレーに後悔がないよう、準備から全力でやっている」。試合後、養父はそう答えました。“準備から全力でやっている…”と。うっかり聞き流してしまいそうですが、なかなか言える言葉ではないなと。

正直、後半の養父の守りには疲れが見えていました。これまでだったら誰かに代えられていた。そこで指揮官は、4-4-2の中盤をダイヤモンドにして、養父を一列上げて守備を軽減させた。養父の技量と、高い“モチベーション”を、誰よりも承知していた。その彼が土壇場の決定機の大外から走りこんでいました。

経営危機にある福岡。しかし、逆にチームはというと、今までないような「福岡」でした。チームカラーまでが変わってしまったような。決して悪い意味ではなく、むしろフレッシュな、イキイキした感じに。19歳の二人の若手選手の躍動が、そう思わせたのかもしれません。

さて、残り2試合。次節はホーム最終戦。そして、それはただの最終戦ではなく、引退する北嶋のホーム最終戦。

池谷代行監督が あえて試合後のインタビューで名前を挙げて、「次節は北嶋の最後のホーム戦。勝ち点3をとって花を添えたい」と言った。

元日本代表。熊本に来てくれた。その選手が熊本でユニフォームを脱ぐ。

北嶋の最後の雄姿を確かめる。この試合はそれ以外にはない。きっと特別なものになるだろう。そう思います。


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