11月24日(日) 2013 J2リーグ戦 第42節
神戸 3 - 0 熊本 (12:35/ノエスタ/18,756人)
得点者:48' 河本裕之(神戸)、64' 森岡亮太(神戸)、90'+2 吉田孝行(神戸)


かつてないほど苦しんだ今シーズンの締めくくりに、やはり、残念ながら今シーズンを象徴するようなゲームとなってしまいました。

20131124神戸

前半、2度のミスからGK・南と一対一の決定機を作られ…。ここは相手が外してくれたから胸を撫で下ろしたものの、このあたりのDFの対応はお粗末と言うほかないものでした。

しかし、そういうラッキーな流れを掴みきれないまま、後半立ち上がりでの失点。セットプレーとは言え、これまたゲームの要所が締まらない展開。「来るとわかっていた相手に先に跳ばれた。個の力の差」(矢野)と“脱帽”されてしまってはどうしようもない…。重要な時間帯であるという認識は「集中して耐えながら守っていただけに残念」と北嶋を悔しがらせました。

今季最終戦。本当の北嶋のラストゲーム。このゲームへの熊本のモチベーションは、北嶋のゴールだったのでしょうが。もちろんそんな流れになれば言うことはなかったのですが、昇格する神戸を相手に、今の熊本に力でそんなラッキーを期待するのは難しかったのかもしれない。多分、北嶋はそんなことは承知の上で、あの時間帯、必死に守っていたのでしょう。

しかしその北嶋。スタメンで90分間フル出場しました。プレーヤーとしてのラストゲームとなる試合で。守備に追われながら。もちろんFWとして貪欲にゴールを狙い、思い切りのいいミドルも見せてくれた。

90分間、泥臭くピッチを走り回って、そして力尽きて…。この試合でのゴールどころか、今シーズンはノーゴールに終わって…。

試合終了後、繰り返された神戸ゴール裏からの「北嶋!」コールに、こみ上げてくるものを押さえきれずに、目頭を押さえながらピッチを去っていく姿は、美しささえ感じてしまうくらいで…。

同じくこの日がラストゲームとなった神戸の吉田孝行が、後半途中から出場しておあつらえ向きのゴールを決めて。笑顔でファンに手を振るのに対して、あまりにも対照的な。

「試合終了後、泣いてるキタジに話しかける事も直視することすら申し訳なさすぎて出来なかった」「自分達のあまりの弱さに、そしてこういう試合で結果を出すことを出来ない実力をただただ恨むばかりだった」。盟友の南は、試合後そうブログで吐露しました。

けれど北嶋は。
「今日で俺の現役生活が終わりました。公式戦で一点も取れないで終わったシーズンは初めて。今日はサッカーの神様に少しだけ期待したけどあの人はいつも俺に意地悪なんだ。ブレずに最後まで意地悪だったわ。意地悪に負けず乗り越え今まで闘ってきた。けど乗り越えられなかった。引退は必然。悔いないよ。」
そうtwitterでつぶやきました。

ドラマは生まれませんでした。熊本はボールを奪われ続けた。奪ってもまた奪い返され続けた。それはガンバ大阪戦のときと同じように。圧倒的な彼我の力の差を前に、サッカーの神様は微笑むこともしなかった。

「はっきり言って力の差というか、(熊本の)現状がよく見えたゲームだったなと思います」。試合後、池谷監督代行はそう総括しました。「個のスキルアップとか、フィジカルもメンタルも含めて、もう一段上げていかないと、このステージで勝っていくのは難しいなと。現実的に難しいことをこの1年を通して、今日が一番よくわかるゲームだったかなと思います」とも。

最終戦を終えて…。

どうもこれまでのシーズンとは違って、「終わった」という寂しさに加えて、最後の最後まで厳しい現実をつきつけられたという思いもあって、何かこう“放心感”が強い。最終戦は、来シーズンに向けてのスタート。などということも言えるかもしれないのですが、正直なところ来シーズンのことまでは気持ちが及ばない。

しかし、課題などという明らかなものではないけれど、最後にここでガツンときつい一発をくらって、色んなことが、またはっきりしてきた。これからの数カ月間、来シーズンに向けてかなりの動きが必要になるだろう。そんなことを予感させるものだった。

たった1年半の在籍だったけど、北嶋は大きなものを熊本に注入してくれた。
ありがとうキタジ。われわれは、いつか必ず、もっともっと強くなります。


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