「正直なところ来シーズンのことまでは気持ちが及ばない。」そう書いた翌日に、熊日で小野新監督との契約が基本的に合意したとの報道。続いて今日は公式発表。本当に、1年間休みなしのような精力的な池谷氏の行動に、追いつくのが精一杯のわれわれ。そして頭が下がるばかりです。

小野剛氏といえば真っ先に思い浮かぶのが、フランスW杯のときに、岡田監督の参謀としてベンチの隣にいつもいた姿。選手としての実績よりも、学究肌の人。そのスカウティング能力を買われて協会のスタッフになった人。フランスW杯のあとは広島を率い、森崎兄弟や駒野、佐藤寿人を擁してJ1に昇格させた人…。と、まあごくごく通説どおりの印象でしかありませんが。

けれど、どこか遠くの存在だったので、そんな世間の評判、評価を含め総合的に考えたとしても、今はまだ全く”未知数”だとしか言いようがありません。今シーズンの失敗(監督交代劇)の後遺症が、どうしてもわれわれを慎重にさせます。

しかし、少なくともJ2下位に沈むプロビンチャなわがチームにとっては、ちょっと場違いなくらい実績は非常に高いビッグネーム。現状ではベストな、とても“積極的”なカードを引いたと言えるのではないでしょうか。

手元に昔買った一冊の本があります。

小野剛著「サッカースカウティングレポート~超一流のゲーム分析」という、おそらく編集者が題名を決めたのでしょうが、こちらが赤面するような表題の本。そのプロローグで氏は、ここ最近、日本において「スカウティング」の解釈を勘違いしていると危惧して、こう書いています。

「スカウティングは試合に勝つためだけに行うのではない。選手一人ひとりの可能性を伸ばすため、チームを成長させるため、そして、スカウティングによって得られたデータを多くの人々が共有するために行うものなのです。」

最近ふと思い立って、読み返したばっかりだったので、何かの暗示だったのかと不思議な気もしながら。もちろん試合には勝ってもらわなければいけませんが、新監督の指導やその采配ぶりに期待してみたい。そう思えた一文。

小野・新熊本の形を早く見たい。熊本のシーズンは終わったばかりだというのに、これでは嫌でも来シーズンに目を向けなくてはいけませんね。経営者・池谷のセンスも感じさせるスピード、タイミングです。


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