2014.03.12 松本戦。惜敗
3月9日(日) 2014 J2リーグ戦 第2節
熊本 0 - 1 松本 (16:04/うまスタ/5,521人)
得点者:70' サビア(松本)


「100パーセント良いゲームをしてもそれがすべて勝利につながるとは限らない。ゲーム全体を通して集中を切らさず、ゴールに向かう姿勢を見せてくれた」。
「全ての決定機で決められるわけではない。一つでも多く機会を増やして、その精度を高めていく」。
そう試合後のインタビューでコメントした小野監督。

1プレー1プレー、1ゲーム1ゲームに集中しながら、1プレー、1ゲームの結果だけではない、サッカー自体のクオリティを上げることに向かっていくことを重要視している。そんな監督としての基本姿勢を、こんなゲームの試合後コメントでスッと出してくる。

ホームでの初めての敗戦。コメントも難しいでしょうが、目指すところに向かう、いいパフォーマンスであればしっかりと選手の頑張りを称える。決して“負け惜しみ”には聞こえない内容でした。

相手は松本。そして反町監督。まったくいいイメージがない。下手すると大量失点を食らってしまうような、そんな心配なゲーム前でした。

20140309松本

前節・福岡戦と同じく、いや、やや主導権を握られていたものの、決定的なピンチはほとんどなく、カウンターを受けたシーンでもゴール前のDFの枚数は常に安定していた。

ただ攻撃は、松本のDFラインの裏を狙うものの、福岡のときほどうまくいかず、3バックの脇のスペースも活かせない。特に開幕戦で見せたボール奪取も、松本に奪いどころを消されてしまってうまくいかない。随所で数的優位を作られる。そこには、反町サッカーが3年目かけて育て上げた“運動量”が根底にあり、そのうえに浸透した“戦術”がありました。

失点は、巻から岡本への交代が準備されている時間帯でした。クリアボールが相手にあたって、左サイドを上がっていた鐡戸の足元に転がってしまう。難なくフリーでクロスを入れると、ニアに飛び込んだサビアが頭で反らす。確かに「一瞬の隙」「ポジショニングのミス」(矢野)と言えました。

ここからどう戦うのか。

われわれが今シーズン、このチームを見るうえで、最も注視したいのはそこでした。開幕戦の失点は、追いつかれようとする失点でしたが、この試合では先に点を取られたという大きな違いもありました。

澤田、高橋と繰り出した交代カード。パワープレーぎみになった戦術のなかで、タレントが活かされない部分はあったものの、「あわや」というシュートシーンはあった。同点の匂いはプンプンしていた。

試合後の矢野が、「失点につながるようなカウンターを受けることは少ないし、点を取られた後に崩れることはなくなった」と言うように、有効なカウンターのチャンスは熊本が凌いでいたわけで。互いが、攻撃への反転、守りへの素早い帰陣をチームコンセプトにするなかで、逆に、その一瞬の攻め、守りの精度の差が、これまた勝敗を決してしまった。そう思います。

「下を向く選手はいなかった」と書いたのは翌日の熊日。負け惜しみや強がりではなく、もちろん敗戦にいいも悪いもないけれど。“いい感じで負けた”。この試合を見た誰もが、“五分五分”だったと感じただろうし、多分やっている選手が一番、そう感じていることでしょう。

わずか2試合目。しかしこの2試合で、10年目のシーズンで初めて感じる、なんとなくだけど“確かな”感覚。激しいけれどクールな戦いぶり。

試合後、熊本の印象を問われた反町監督。「なんせ小野監督は私のS級の先生でありますから」と冗談まじりに前置きしながらも、「昨年に比べると判断とかチームの勢いとか、チームコンセプトとかが伝わるような、非常にいいチームに仕上がっている」と言わしめた。“リップサービス”とは無縁なこの人に。「どっちに転んでもおかしくないようなゲームだったと思います」というのは、まさしく実感ではなかったでしょうか。

この試合で感じたのは、チームとしての“メンタルの進歩”。そう言えるのではないでしょうか。



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