5月3日(土) 2014 J2リーグ戦 第11節
熊本 0 - 0 岡山 (17:03/うまスタ/7,581人)


スタンドを見てちょっとびっくり。新幹線1本でつながったとはいえ、岡山のゴール裏。九州ダービーかと見紛う多くのサポ。その威圧感。

連休の初日になるとはいえ、チームの好調さもあってか、このシーズンに懸ける岡山サポーターの並々ならぬ闘志が感じられます。負けられない。

「少し消化不良というか、勝点3を取りきれなかったなという気持ちの方が強い」(巻誠一郎)。
「ピンチらしいピンチがなく、勝ちきれなかった思いが強い」(原田拓)。
そうピッチ上の選手たちは振り返る。

一方、小野監督は、まさにこの人らしく。「…今日は攻めきれずに1点が遠かったという印象も受けましたが」と、記者に問われていわく、「…あれだけどん欲にゴールに向かって行った、シュートが入る入らないは別の話だと思います…。最後まで1点を取ろうという闘志を見せてくれた試合だったんじゃないかなと思います」と、選手を高く評価する。

3試合連続の引き分け。2試合連続の無得点。何とはない“消化不良”感が募り、せっかくのチームの“運気”が乱れてしまうのが怖い。連戦のなか、そんな状況を見通しての監督コメントだったのでしょうか。唸らされます。

20140503岡山

まず、注目のスタメン。後ろは片山が戻り蔵川を休ませる。ボランチは養父・吉井が原田・橋本に変更、前線4枚は同じメンバー。ついに養父を休ませて(ベンチスタート)きました。

前半は熊本のハイプレッシャーで、われわれから見ても、ほとんど相手にサッカーをさせていなかった。序盤のせめぎあいの時間帯を過ぎると、完全に熊本が主導権を握り、狙い通りに奪い、一気にゴールへ向かう。小野監督がめずらしくピッチサイドまで出て指示する姿が目立つ。

この試合、熊本の不運は、岡山の状態が非常に良かったことというべきか。ここ二試合、無失点での連勝というのも頷ける。チームとしてトップコンディションではなかったのでしょうか。フィジカルもメンタルも。熊本にあれだけプレッシャーをかけられて、奪われ続ければ、どこかで集中が切れたり、切り替えできなかったり、隙ができるものなのに。ゲームを通じて運動量、スピードを維持し続けた。

勝機を逸したという点では、この前半で先制できなかったことでしょうか。なんとなく、嫌な感じを残しながらトイレに立ちました。

そんなハーフタイムの小野剛監督のコメントはコレ。もうこれは、彼我の状況を読んで、戦局を見通しているとしかいいようがない。
「いい戦いをしている。しかし前半通りにいかないのがサッカー。ハードワークをして、セカンドボールを拾いにいこう。」
「苦しい時間があるだろう。声を掛け合い、励まし合おう。」
「最後まで集中し、チームで戦おう。」

さすがに後半途中から熊本の前線も動きが鈍くなり、岡山に主導権を渡してしまいます。後半、10分から20分あたり。どう凌ぐか、どう巻き返すのか。さあここが胸突き八丁だ、と固まったようにピッチに集中しながら見ていました。

見事だったのは、ここで中途半端なシフトにせず、引いてブロックに徹したこと。4-4-2の綺麗なバランスを維持して、急がない、慌てない。相手にポゼッションを許しながらも、敵将・影山監督に「(ボールを)持てていた時間はあったんですけれども、そこから破くまではほとんど行けなかった」と言わしめたように、この時間帯をきっちり守りきると、巻、五領、そして養父と交代カードの投入で、再び、ペースを取り戻した。

「本当に熊本の選手が最後の最後にパワーを出してきましてね、ぎりぎりで失点を防いだ形になりました…」(影山監督)という、あと一歩の展開に持ち込みました。

このタイミングを待っていたかのような、残り10分での猛攻。最後は両者非常にオープンな展開になって、ここが勝どきと思ったファンも熱い手拍子で後押し。スタンドが一体となりました。試合運びという点では大きく成長したのですが、勝利の女神には、まだまだ認めてもらえなかったのでしょうか。

そして五領。先発の機会は少ないものの、これだけいい時間帯で、美味しい場面のチャンスに恵まれているのは、本人の努力と“持っているもの”なんだろうけれど…。決めろよ。決めてくれよ。とスタジアムの誰もが祈ったはず。しかし、五領があそこで決めて“ヒーロー”になるようになれば、熊本も本当に強くなったと言えるのでしょうが。まあ、とっておく楽しみもあっていいのかもしれません。

「前にキタジさんに言われた"人生が変わるゴール"をとるために練習からゴールを意識してやってきたけど、またそのチャンスを逃してスゴく悔しい!!まだまだやらなきゃいけないんだと痛感したし次こそは絶対にそのチャンスを掴みとる!」。
五領本人は、twitterでそうつぶやきました。


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