6月14日(土) 2014 J2リーグ戦 第18節
群馬 1 - 1 熊本 (15:04/正田スタ/2,461人)
得点者:8' ダニエルロビーニョ(群馬)、13' 澤田崇(熊本)


「引き分けという結果についてはそれ以上でもそれ以下でもなく、それがいまの現状。今日はそれがすべてだと思います。」(巻誠一郎)

素人の観戦記ブログとは言え、これだけ似たようなゲーム展開で引き分けが続くと、なかなか切り口が見つからなくなるのも正直なところです。

秋葉忠宏監督は「勝点1を拾えたということはありますが、勝点3を取れたゲームでもあり、どちらとも言えるゲームだったと思います」と。先制した群馬にとっては、ややもったいないゲームと振り返るのは当然でしょうが、熊本からすれば、ゲーム序盤にポッカリと穴が空いてしまったあの瞬間を除けば、ほぼ完全にゲームを支配していたように(われわれには)見えました。

しかし、そんなタラレバは決して言わない小野監督のスタイル。「我々はゴール前まで多く行きながらもこじ開けることができませんでした。それは次への課題なので、次の試合へ向けて準備をしていきたいと思います」と言うのも、これまたいつもの光景で…。

20140614群馬

今日のスタメンは、前線のトップを巻に、シャドーの齊藤。右に澤田、左に岡本はいつものとおりながら、ボランチには初めて中山を橋本と組ませます。養父を出場停止で欠く今日のゲーム。選手起用も少し手が加わっていましたが、もともと本職はボランチだという中山の真価が問われるゲームでもありました。

ただ、「形はいつもと同じでした。形よりも選手のファンクションの方が大事なので形にはこだわっていませんでした」と小野監督。ベンチには原田、黒木。このあたりにどんな意図があったのか、もう少し詳しく知りたいものです。思い付きや、その場限りの策は決して打ってこないことはもう、われわれにもわかります。案外、こんなところの選手起用に監督の次のビジョンや仮説が仕込まれているのかもしれません。

前半8分。前節・北九州戦に続いて早い時間帯で先制を許してしまいます。それも何となく付ききれず、詰めきれず、マークを離してしまった中途半端な守りから。しかし、わずか5分後、右サイドで粘った澤田が、中に切れ込んで一閃。DFに当たったシュートに逆を突かれたGKの手をかすめて、ゴールに突き刺さる。今日も前半のうちに追いつきます。

失点に下を向かない、先制されてもゲームの流れは渡さない。そんな強さというのか、たくましさというのか、いつの間に身に着けたのか、そんな底力は感じられるようになった。

われわれでさえも今日のゲーム展開を見ていると、追いつくのも、勝ち越すのも時間の問題と思ってしまう流れではありましたが、「ゲームはほとんどうちがコントロールできていたので1ゴールしか取れなかったことはもったいない」(巻誠一郎)と言うように、結局勝ち越しには至りませんでした。

今日も積み上げた勝ち点は1。徐々にではありますが、プレーオフ圏内の6位との勝ち点に差がつきはじめているのが気になります。しかし、思えば昨シーズンの終盤で、勝ち点1ずつでも積み上げて降格圏内から這い上がったあの頃とはゲーム内容も全く違う。「勝ち点3“量産”の日は近い」。翌日付けの熊日では山本記者がそう書きました。チームを間近に見ている番記者の、その予測を信じたいと思います。

さて、地球の反対側、ブラジルでは熱狂のW杯。わが代表は初戦を落としてしまい、グループリーグ突破には非常に厳しい状況に立たされてしまいました。

そんななか、先週6月11日付熊日朝刊のロアッソ特集は小野監督のインタビュー。これまでもいろんな場面で繰り返し語ってくれている内容ですが、このW杯のさ中に聞くと、また一段とリアリティが増して、道のりの長さと重みが感じられます。

「日本がW杯に行くことが目標なら、アジアは弱いほうがいい。だが、日本がW杯で優勝するのなら、アジアを強くしないといけない」「自分のすべての仕事は、日本のW杯優勝につながっている」。
別のインタビューではこの部分に「国内で指導する人、国外にいてアジアを底上げしていく人の2種類が必要だと思うんですよ」と具体的に付け加えている。

土曜日、前橋でのJ2アウェイゲームと日曜日のW杯の日本代表戦と…。まったく別世界の出来事のように見てしまいがちです。そしていずれの試合も、われわれにとってなかなか思うようにはいかず、フラストレーションの溜まる結果でした。しかしこんな、遥かな高みで見通している視線があることを思い知らされると、われわれを取り巻くサッカーの景色がまた違ったものに見えてくる気がしています。

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