【J2第7節】(うまスタ)
熊本 0-1(前半0-1)横浜FC
<得点者>
[横]オウンゴール(19分)
<警告>
[熊]クォン・ハンジン(56分)
[横]南雄太(59分)、松下年宏(69分)、佐藤謙介(82分)
観衆:7,040人
主審:小屋幸栄
副審:藤井陽一、福岡靖人


試合終了後、スタンドに挨拶に来た選手たちに、「ホームだぞ!」と一言罵声を浴びせたのは初老の男性でした。それは、ホーム初勝利が掛かっていたにも関わらず低調に推移したこの日のチームのパフォーマンスに対する叱咤に違いありませんが、同時に前半19分の得点者がキング・カズだとアナウンスされたとき、スタンドの赤い恰好の人たちからも大いに拍手が上がった(その後オウンゴールに変更されましたが)、そんな人たちへも向けられていた言葉ではなかったかと思うのは考え過ぎでしょうか。

20150411横浜

熊本はスロースタートな印象を受けました。出だしから横浜の攻勢の方が鋭い。8分にはカウンター。右からのアーリークロスをファーで松下がダイレクトボレー。これはこの日、原に代わって初スタメンとなったGK金井ががっちりキープ。14分には熊本ゴール前での空中戦での押し合い。PA内の大久保にこぼれると、すかさず撃たれますが、枠外。ヒヤリとさせられる。

ところが19分、横浜に与えたFK。松下がカーブの掛かったボールを右足で送ると、誰が触ったのかよくわからないままゴールに吸い込まれる。

横浜の選手たちが次々にカズの手にタッチする。場内でもカズのゴールとアナウンスされます。しかし、あとでVTRで見ると、ボールはジャンプした壁を越えて、平繁に当たって角度を変えて吸い込まれた。カズは触っていない。カズが”ダンス”をしなかったはずでした。

前節まではCKからの失点の連続に苦言を呈しましたが。この日もFKというセットプレーから。これで今シーズン8失点のうち、セットプレーから6失点目。何故にリスタートに弱いのか。

横浜が2列に敷いたブロックは非常にコンパクト。まるで生き物のようにその距離をキープしながら熊本のボールホルダーに圧力を加えます。中山や上村が受けてもなかなか前へ運べない。前線に入れるくさびのボールは、最終ラインからの激しいチェックに潰される。それはまるでカミソリのように鋭い。DFの裏には大きなスペースがあるのですが、前線の動き出しと、後方からの出し手のタイミングが全く合いません。次第にDFラインでボールを回す時間ばかりが長くなる。

そんななか、前半の36分、一度左を通しておいて大きく右にサイドチェンジ。素早い藏川のクロスから齊藤のヘッドは、惜しくも枠右に外れましたが、これが熊本の目指す攻撃パターンだったでしょう。ハーフタイムの小野監督の言葉も「幅を大きく使って、テンポを上げていこう」というものでしたし。

続く41分には、片山がアーリークロスをGKと平繁の間に送りますが、バウンドが高くなって平繁に合わず。あとは後半74分に中山が得意の浮き球パスをPA内の常盤に送るとシュート。GK南が弾いたところを平繁が押し込む。場内が沸きかえりますが、これは常盤のところで副審がオフサイドフラッグを上げていました。

熊本の見せ場はこれぐらい。常盤を入れ、黒木を入れ、巻を入れてもパフォーマンスは上がりませんでした。

「澤田や仲間がいた昨年はスピードでゴリゴリ攻めてきた。今年の熊本はスマート。怖さはあまり感じなかった」(12日付・熊日)と、試合後の南に”うそぶかれ”てしまいましたが。しかし、そんな横浜もオウンゴールで先制したあと、その1点を守り抜くような試合運びに終始した。まるで1-0を美学にしていた熊本や横浜で指揮した元監督の采配のようであり、ミロシュ・ルス新監督も「互いにけん制しあう試合で、観客にとって面白かったか分からない」と言いました。

熊本はまだ”発展途上”というしかない。こんなゲーム展開の日もある。相手もしかり。しかし、3戦勝利から遠ざかっていた横浜は、この日はオウンゴールでもその1点での勝利に捨て身でこだわったように、熊本もホームでの勝利に絶対にこだわるというメンタルをもっと前面に押し出してほしかったのは事実です。

そうでなかったら、この日のようなブーイングをまた浴びせられても仕方がないでと言えるしょう。

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