【J2第18節】(本城)
北九州 2-0(前半2-0)熊本
<得点者>
[北]原一樹2(32分、45分)
<警告>
[熊]高柳一誠(10分)、上原拓郎(86分)
観衆:3,498人
主審:藤田和也
副審:蒲澤淳一、秋澤昌治


魔物でも住んでいるのでしょうか。この本城で勝てない。勝ったためしがない。北九州側からも「相性がいい相手」と言われる始末。本当に悔しいです。

熊本は前節長崎を下して、今季初の連勝を目論む。対する10位の北九州はクラブ記録タイの4連勝を賭けた戦いでした。

常盤と平繁の2トップは今季初。古巣との対戦に奮い立つ常盤。2列目に斎藤、嶋田という布陣は十分攻撃的に映る。前節の藏川のボランチもそのままで、黒木が新しく左SBを務める。今考えうるベストメンバーで臨む一戦。いい試合になりそうな予感がしたんですが。

20150614北九州

試合の入り方は決して悪くはなかった。前線からプレスを掛ける組織的守備もそこそこ機能していました。ただ、試合前に小野監督が言っていたという「ピッチ上の選手たちが同じ絵を描く」(スカパー!)ということでは首を傾げたくなるシーンが多い。微妙にチグハグな攻めの連携。

嶋田が左サイドをドリブルで上がってボックス内に侵入。ラストパスは平繁との呼吸が合わない。DFラインで奪ってからすぐにロングボールを裏に出すが、誰も走り込まず敵GKの手中に収まる。もったいない。

その間、北九州は虎視眈々とゴールを狙い、シュートを重ねていました。対する熊本がようやくシュートを放てたのは、前半も23分になってから。中盤でインターセプトした黒木からのミドルシュートでした。

押し込まれるでもない、“うまくいかなさ”を選手たち自身が感じていたのかも知れません。それが焦りを生んでいたのかも。失点はミスからでした。嶋田から前の常盤、そして嶋田へ返すくさびのパス交換からのミス。ボールが北九州FW原に収まると、一気にカウンターに持ち込まれる。園田が抜かれ、藏川が交わされるとゴールに流し込まれます。一瞬の出来事でした。

北九州にとって、自分たちの試合運びにするためには、この1点で十分でした。しっかりと守備でブロックを敷いて、あとはカウンター狙いに転じる。

前半のうちに同点にしておきたい熊本でしたが、その守備ブロックを前にして、急ぐところ、急ぎたいところで急げない。「同じ絵」を描けないでいました。

唯一40分頃、高柳からのパスを平繁がスルーして常盤、反転した平繁が貰うと、DFの裏にスルーパスを出す。嶋田がエリア内に入り込みエンドラインぎりぎりでキーパーへの股抜きシュートを狙う。クリアされますが、これこれ、いいぞ!

まだ前半時間がある。これから。と思わせたときでした。ダニエルからのキック。中盤で競って落としたボールは北九州が奪って、素早く前に出す。DFの裏を狙っていた原が、グッとスピードを上げ園田を再び振り切ると、前に出てきていたダニエルをあざ笑うかのようなループシュート。これがワンバウンドしてゴールに吸い込まれます。時間帯といい、取られ方といい、へたり込んでしまうようなダメージの大きな追加点でした。

「カウンターは思い切って仕掛けよう」。ハーフタイムの指揮官の指示は、攻撃に緩急を付けたいという意図だったのでしょう。しかし、戻りの早い北九州に素早くブロックを敷かれると、パスの出し先を失ってしまう熊本。中盤で奪ってからアタッキングサードまではテンポよく繋がっていくのですが、最後のパスの精度、そこへ呼応する選手とのコンビネーションが悪い。65分に、右サイドへの長いボールに走り込んだ嶋田が追走してきたDFをうまく交わして、得意の左足でシュートを放ちましたが枠の左外。これが決まらないと…。

その後はその嶋田、平繁と巻、中山の2枚替え。あるいは常盤に代えて上原を入れ、黒木を一列上げる。最後はハンジンも前線に上げてパワープレーを図りましたが、時間だけが過ぎていく。北九州相手に、またも本城で零敗の笛を聞きました。

なにも得るものがなかった。そういうファンの声もあります。試合後のゴール裏もがっくりと下を向いていました。

「失点はちょっとしたところのミスから得点のチャンスを与えてもったいなかった」(九州J-PARK)と指揮官は言います。「早い攻めにかかったときにどうしてもミスが出てしまう。(中略)一つ通せばビッグチャンスになりますが、そのかわり失ってしまうとピンチになる」と。

そして、チーム状況への手応えはあるか?との記者への問いに対しては、「一つ一つのクオリティ、それから、かなりトレーニングにも体が付いてきてくれるようになってきたので一歩ずつは前進していると思います」と結んでいる。

しかし、すでにリーグは18節を終えましたが、われわれはこのブログでの試合内容に関して、繰り返し何度も同じようなことを書いているような気がします。それはわれわれの目が節穴で、チームの前進、進歩に気づいていないのかも知れない、あるいは表現力が稚拙で毎度毎度同じようにしか書けないのかも知れませんが…。

4連勝目をホームで飾った敵将・柱谷監督は試合後のインタビューでこう言いました。「連敗しているときも内容はそんなに悪くなくて、ただ両ゴール前。守備の時の自分たちのゴール前、自分たちが決定機を作ったときの決めるところが甘くて結果が出てなかった」。なんだか、今の熊本の状況を言い表されているような気もして…。

そして「これから夏になってギラヴァンツの季節」と豪語しました。対照的にわがチームにはいつになれば好調な“季節”がくるのだろうか。このまま、この勝ち点のペースを続けると、とても不安になります。勝敗に一喜一憂はファン心理の常とはいえ、次節への気持ちの切り替えに、少し時間のかかりそうな敗戦でした。

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