【J2第37節】(ピカスタ)
讃岐 0-2(前半0-1)熊本
<得点者>
[熊]岡本賢明(11分)、清武功暉(90分+1)
<警告>
[熊]岡本賢明(16分)、清武功暉(89分)
観衆:2,380人
主審:野田祐樹
副審:大西保、西村幹也


幸先のよい岡本の得点。そして4試合連続となる清武のダメ押し点(PK)により3連勝。順位も9位に上がりました。それにしても、こういう勝ち方、勝ち点を拾うようなゲーム運びができるようになった。シーズン前半であれば、こんなゲームで足をすくわれていたかもと思われた向きも少なくなかったのではないでしょうか。

この試合、心配されたのは中3日という過密日程による選手たちの疲労でした。ミッドウィークに行われた天皇杯・広島戦。古巣との対戦となる小野監督は、ターンオーバーなど頭の片隅にもなく、この試合もその時点でのベストのメンバーを送り出した。残念ながら力及びませんでしたが、いつものようにハードワークした選手たちの疲労は相当のものがあったと思います。

指揮官の頭の中には、これまでも幾度かあったリーグ戦での過密日程3連戦となんら変わらないチームマネジメントのイメージがあったのでしょう。現在、FC今治を率いる岡田元日本代表監督の協力もあったのかも知れません。広島から直接愛媛県今治市に入り「ショートキャンプを行なえたことが一つ大きかった」(公式HP・小野監督コメント)。そして「疲労を含めて、何人かの選手をローテション」して、この大事な讃岐戦に臨みました。今はベンチメンバーを含めて誰が試合に出ても一貫した力が発揮できる。誰が出ても同じ戦いができるほど選手の層が厚くなってきている。

20151018讃岐

「セカンドボールの争いの部分で手薄にならないように中を厚く」(小野監督)したという意図の4ー3ー3の布陣。序盤から熊本が讃岐のゴールを脅かす。先制点は11分の右CKからでした。いつもようにクイックにリスタートした養父に対して、「ショートコーナーに間に合わなかったので、セカンドボールを拾おうと思って」(公式HP)というファーサイドの岡本の足元にちょうど転がり込んだ。右足を一閃したシュートは、クリアしようとしたエブソンの頭をかすめると、そのままゴールに突き刺さりました。堅守で知られた讃岐のゴールを早い時間でこじ開けたのは実に大きい。

その後も熊本のポゼッションが続く。時折の讃岐のカウンターは、DFのところでしっかり潰す。あるいは木島、我那覇の両FWをオフサイドに仕留めます。

讃岐はサイドからの長いボールを多用し始める。それに対して後半、熊本は平繁に代えて清武、岡本に代えて中山とカードを切っていき、それに応じてシステムも変化させます。

「後半は引くような形になってしまった」(公式HP)と言うCBの鈴木。やはり後半30分頃のきつい時間帯は、チーム全体の運動量が落ちてきた。最後の巻とハンジンの交代は、ハッキリとした逃げ切りの意思表示。このまま逃げ切れるかとハラハラして観ていたのですが、終了間際になんとなんと…。

熊本の左CK。上原からシュートコーナーで清武が持つと、エンドラインぎりぎりでDFと勝負。これを交わしてエリアに突進すると、讃岐のDFもたまらない。清武をひっかけてPK。これを清武自身がきっちりとゴールに沈めました。

プレースキックが蹴れて、ロングスローが投げれて、パスやドリブルだけでなくシュート力もあり。大宮戦のスカパー実況で、解説の松岡康暢氏が付けた「サイボーグ」というあだ名も大いに頷けるところです。日本代表の兄・弘嗣も逸材ですが、弟には体の強さ、そして相手をのんでかかるような気持ちの強さがあるように思います。

さて、その大宮戦のわれわれのエントリーに対して、spirits of roassoさんから拍手コメントでいただいた言葉。「リーグ戦6試合後に振り返ったとき、この試合でさえ発展途上と思えることを期待したい」というコメントは、首位大宮に完勝して諸手を上げて大喜びし、はしゃいでいたわれわれを大いに諌めてくれました。

6位までの勝ち点差は4に迫った。残り5試合。次は磐田、セレッソ、水戸、徳島、岡山といずれも難敵との戦いが続きます。金沢戦のとき「最後は鼻差の勝負」と表現したように、どの戦いも負けられない。

しかしspirits of roassoさんが言うとおり、わがチームは“発展途上”のチャレンジャー。難敵相手にどんな戦いを挑んでいくのか、それが今ものすごく楽しみです。

熊本が過去最高順位7位で終わった高木監督初年度2010年には、まだこのJ1昇格プレーオフ制度がありませんでしたから、こういう気持ちでリーグ終盤を迎えるのは初めてですね。

事が成るときというのは、得てしてあれよあれよと言う間に運ぶときともいいます。一事は最下位に沈んだ熊本。しかも最終盤は上位、強豪との対戦が続く。そんななかで、あわよくば鼻差で…。

現時点で13勝13敗11分、得失点差0。最後の5試合を前にして数字の上ではもう一度スタートラインに戻ったともいえる。内容的には2015年シーズンの成長も見届けられそうな状況ですが、もしかしたら、本当にもしかしたら、その先にプレーオフ出場が叶えばいうことなしです。

TrackBackURL
→http://sckumamoto.blog79.fc2.com/tb.php/538-16eb7e65