いささか旧聞ですが、近々のマスコミ報道について、あまりに腹に据えかねたことがあったので書いておきたいとおもいます。

まずひとつは20日のホンダ戦の日の熊日。ホンダ戦を盛り上げるための本紙を包み込むような赤い特集紙面(いわゆるラッピング紙面)には感嘆したんですが、中面のスポーツ面記事を見てびっくり。「ロッソユニホーム『白岳』Jリーグがレッドカード」「お酒メーカーふさわしくない」という見出しです。
Jリーグの規定により酒メーカーがユニフォームスポンサーになれないというのは、前々から言われていたことではあります。萩原記者のこの記事もいまさらこのタイミングで、という気持ちもありますが、問題なのはこの「レッドカード」という見出し。
そもそもレッドカードとは、「著しく不正な行為」に対して示されるもの。白岳=高橋酒造のスポンサード行為が「著しく不正な行為」だったのでしょうか。
新聞は、記事を書く記者と見出しを付けて紙面に整理する整理記者と役割が分担されています。萩原記者を弁護するなら、彼の書いた記事は客観的事実に徹している。「Jリーグ事務局は『絶対ダメという状態ではない』」といっているし、上保事業部長も「最終的な結論は12月になるまで分からない」と言っている。萩原記者はそう書いています。
しかし、整理記者はそれに「レッドカード」という見出しを付けた。整理記者は、サッカーでいうレッドカードの位置づけを知っていたのでしょうか。はたしてサッカーたるものを知っているのでしょうか。単なる洒落、悪のりで選ばれた言葉なのだったら非常に残念な気がします。

当日、試合後、家に帰って録画していたKKTの試合中継を見たら、ハーフタイムで流されたCMの高橋社長自らのコメントに泣かされました。「Jリーグの規定により昇格後は胸スポンサーは出来ないかもしれませんが、『J1のトップに立つまで高橋酒造は今後も”同等の”サポートを続けていきます』」という内容。熊日朝刊の記事とのなんともいいようのないタイミング。
サカくまは”親”高橋酒造であり、”親”スポンサーであります。高橋酒造に日本サッカー協会が推奨する”グリーンカード”を贈ります。

もうひとつは、いくつかのブログでも話題になっていたニッカン九州の村田記者の記事。そう、先の佐川急便戦後の記事内容です。
まず、ロッソの試合を視察した”あるJリーグチームの強化担当”が「「あまりにも(Jとの)力の差がありすぎる。」と嘆いたまではよかった。あるJリーグチームというのがどのチームであり、ホントに強化担当なのかは問わないことにしましょう。サカくまもあの試合を見に行っているし、そう言われてもおかしくないと思っていますから・・・。
しかし、その後の村田記者の論点には首をかしげたくなります。

いわく、「クライマックスシリーズやプレーオフでもり上がりを見せる日本、海外のプロ野球とは裏腹に、シーズン終盤を迎えたJリーグの注目度は今イチ。昇格の可能性が消え、降格のないJ2の下位チームの試合は、もはや消化試合でしかない。」というくだり

まあ、プロ野球に例えを見いだす姿にそもそも疑問を感じなくもないですが、昇格、降格の関係しない試合について”消化試合”と切り捨てるこの姿勢。それはもちろんどのチームのファンでもなく、単なる第三者たる報道の立場のようでもあったのですが・・・。続いて

「むやみに数だけ増やしても“消化試合予備軍”が増えるだけのような気がする。昇格を前に苦戦を強いられるJ予備軍の姿からは「(降格のない)Jに昇格さえしてしまえば(その後はどうにかなる)」という安易な思惑があるようにも思える。」
「昇格を狙うクラブ同様、J2の下位に低迷するクラブからは、なぜか強豪クラブに成長したいという勢いや意欲が感じられない。そんなクラブ同士の対戦が増えても、リーグのレベルアップにならない。」
というくだりに至っては、もはや開いた口がふさがらないという印象です。
まず、この記事の論旨、報道姿勢から見て、地域でゼロからスタートしたチームに対する取材、あるいは想像力が全く欠如しているということが伺えます。そしてJリーグチームとは、自らの目の前に単なる取材対象としてあってしかるべき対象でしかないというスタンス・・・。
一地方でプロサッカーチームを作ることがどれだけ壮大なプロジェクトでありどれだけリスクあるということや、その陰で、どれだけの人たちの生活が左右されかねないという現実。それには全くといっていいほど想像が及んでいない。だからこそ書ける勝手な論評。

もう一度書きます。
「J2の下位に低迷するクラブからは、なぜか強豪クラブに成長したいという勢いや意欲が感じられない。」

あなたは、何を知って、どれほどの試合を見て、どれほど裏側を取材してそう言っているのか・・・。あなたが得ている毎月の給料は、果たしてあなた自らの筆力でもらっていると思っているのだろうか。
Jリーグの試合も、先日の滋賀でのJFLの試合も、会社から旅費をもらい記者証を提示して観ている立場ではないのか。ならば、もっと我々がホントに知りたいことを取材する立場にあるのではないのか。
ニッカン九州の村田記者。いつかどこかでお目にかかりたいなと思いました。
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