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【J2第3節】(うまスタ)
熊本 1-0(前半1-0)東京V
<得点者>
[熊]清武功暉(25分)
<退場>
[東]ウェズレイ(36分)
<警告>
[熊]藏川洋平(64分)
[東]高木純平(13分)、ウェズレイ2(24分、36分)、高木善朗(45分)
観衆:5,902人
主審:榎本一慶
副審:数原武志、熊谷幸剛


開幕から3連勝です。熊本としては初めての記録であり、そしてたった3試合を消化したこの時点ではありますがセレッソ大阪と並び同率首位の座につくのも初めてのこと。しかしながらわれわれを含めてわがチームのファン、サポーターは、多少ニヤついてはいるものの、浮ついたところは微塵もなく。これも9年目になるJ2暮らしからくる苦労と経験がそうさせているに違いありません(笑)。

2週間前の開幕戦とは違って、16時キックオフのこの日は小雨降る肌寒い気候となりました。連勝と好調なホームチームの試合にしては観客席が寂しい。学校行事などと重なったのでしょうか。

迎えたヴェルディは、前節讃岐に2-1で敗れていて、敵地とはいえ連敗は避けたいところ。いわずと知れた育成に秀でたクラブで、ユース上がりの選手が多く、その点を「調子に乗せたら怖い」と清川監督も警戒する(スカパー!)。

熊本が今節のスタメンでいじったのは2列目のところ。ピッチ状態が心配ながら主将・岡本を戻してきました。

20160313東京V

指揮官が「非常に大事」と言った立ち上がり。左SBの黒木が高い位置をとって左から攻める熊本。清武、平繁、さらには嶋田、岡本と、前線の距離間がよく、テンポよく前に運べる。”入り”は決して悪くはない。

ヴェルディもバイタルで回しますが熊本が粘り強く対応。ワントップのドウグラスに入るボールには植田が激しく潰しにいく。そしてそこからの攻守切り替えの早い展開が続き、見応えのある序盤になりました。

24分、上原のカットから繋いで、岡本→平繁→清武。清武が嶋田に預けて再びエリア内で貰おうとするところ。ウェズレイに足をすくわれて倒される。主審がすかさずPマークを指し示します。開幕戦に続いてのPK!

「蹴りますか?」と嶋田に問われて「もちろん!」と答えたのだという(試合後のインタビュー)。もう決して譲らないエースの自覚。相手GKもコースを読んではいましたが、その反応よりも速いスピードのシュートで、清武が開幕戦と同じようにPKを沈めます。

先制に沸きあがるスタジアム。ただ今日の清武は、開幕戦とは違ってベンチに駆け寄るほど喜ばない。ベンチも至ってクールそのもの。この1点で勝敗が決まる相手ではないと知っているから。その後の反撃を試みるヴェルディを落ち着いて撥ね返す熊本。守備の時間。33分には、自陣から大事に繋ぎながら右サイドの嶋田が中にカットイン。そこからのシュートは惜しくもポストに嫌われる。よし。追加点も行ける!

ただ、36分。右サイドで抜けようとした平繁を引っ張り倒してウェズレイがこの日2枚目のイエローを貰い退場。先制に成功し、更には相手が一人少なくなった。優勢この上ないような熊本でしたが、実はこのことがゲームを難しくしてしまったようです。

ここ2戦での熊本の”課題”は、いずれも90分のなかで、特に後半、押し込まれた際の”試合運び”をどうチームで共有するかでした。その課題を抱えたなかで、今日は一人少ない相手と戦うことになった。

指揮官は恐らく強い危機感でハーフタイムに叱咤したでしょう。「相手が一人すくないサッカーをやったら、やられるぞ。11対11でやっているという意識で!」「チャンスがあるならば必ずいこう。早くいける時は早くいくこと」「絶対、受け身のサッカーにならないように!」。点差は1点しかないのです。

ヴェルディは後半アラン ピニェイロを2列目に配置し、ロングボールをドウグラスが落として、アランが拾って攻め込む。熊本は一人少ないヴェルディのセットプレーにも前線に余らせず、全員守備で構えます。

ヴェルディがギアを上げてチームの運動量が増えているかというとそうでもない。ブラジル人二人に依存した戦術。しかし熊本も、ボールを大事にするためか、あるいは体力の温存か、後ろで回す時間が増える。なかなかクサビも打たない。

後半13分、嶋田のカットからカウンター。平繁→清武、右の岡本が中央の清武に戻す。清武が打つかに思えたタイミング。しかしエリア内の平繁にパス。これが合わず。もったいない譲り合いで追加点の機会を逸する。「シュートチャンスのところで打てなくて、どうしても1個、2個、手数かけてシュートで終われなかったという部分の残念なところもありました」と指揮官も言う。

後半21分、嶋田に代えて、そこで投入したのは齋藤。早速、左サイドから平繁のスルーパスにPA侵入。ここは敵DFにクリアされる。しかしそれにしても速い。

ヴェルディは、高木善を諦め平本を投入。前節も讃岐相手に一矢報いた平本。怖い。熊本は平繁に代わって中山。中盤の守備を少し締める。徐々に徐々に、時間がなくなってきて。相手とのバランスのなかで、これはこのまま逃げ切りを望むべきなのかと。それにしてもヴェルディの攻撃のなかでの植田の撥ね返し。藏川の危機察知。最後はGK佐藤のボール捌き、その落ち着いた立ち振る舞いがチームに与える安心感。

今日のゲームのクローザーは、DF鈴木ではなくて、FW巻でした。前線で落ち着かせろと、撥ね返すだけの展開とは違った意図を試みました。アディッショナルタイム3分が告げられると、岡本に代えて入れられる。最後の最後、ヴェルディに与えたCKにGKも上がってきましたがこれをクリア。その瞬間、DF陣と佐藤が大きくガッツポーズ。熊本開幕3連勝の瞬間でした。

3試合連続のウノゼロの勝利となりました。開幕までの危機感の大きさがチーム戦術をまず守備からスタートさせたのでしょう。とにかく粘り強い。最後の最後でシュートブロックに体を張れるポジション取りができている。新加入の植田と佐藤の存在感も大きい。「堅守速攻」は今季の熊本のキャッチフレーズになるかも知れませんね。

課題の攻撃も、記録的にはセットプレーでしか取れていませんが、展開を見れば、惜しい機会は大いにある。献身的に動く平繁の得点も時間の問題だと思われます。

課題はやはり90分間のなかでの展開のマネジメントだと思います。そこに至る選手間の理解と技術。意思統一…。

その”勉強”に関しては、ちょっと参考にならない試合展開になったのが残念なヴェルディ戦でしたが。これはこれで反省点になりました。

「これからアウェイ2試合続いて難しいゲームが続くと思うので、3勝していますけれども、1戦1戦というところで戦っていかないといけないと感じています」(ロアッソ公式サイト)と指揮官は言う。われわれも全く同じ気持ちであって。

首位うんぬんと順位など口にする時期でもなく、次の一戦、その次の一戦。どうやって勝ち点を取っていくのか、わがチームは次にどの選手が出場し、どうチームとして成長していくのか。順位はその先にしかないのだと。この8年の経験が教えているから。次節、難敵である北九州。そして長崎との対戦を控えているからなおさらです。

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