【J2第8節】(西京極)
京都 1-1(前半0-0)熊本
<得点者>
[京]内田恭兵(64分)
[熊]清武功暉(68分)
<警告>
[京]石櫃洋祐(45分+1)、アンドレイ(74分)
[熊]上原拓郎(78分)
観衆:2,884人
主審:野田祐樹


「コンディション面であまり回復が間に合ってないような感じだったので、アンデルソンと巻をスタートでいって、少し前線も疲れてきた部分があったので、そこのタイミングで清武を入れて、そのワンチャンスが絶対来るなというのはあって、冷静に決めてくれたので良かったです」。

清川監督はベンチスタートから途中投入、そして期待どおりの働きをした清武について、試合後そう語りました。(公式

5連戦の2戦目は、震災後にスキップした5試合のうち4月16日のいわゆる本震翌日に行われる予定だった京都戦でした。ゴール裏に掲げられた「お待たせ」の横断幕は、京都サポーターに向けられたものでしょう。そうか、あれからもう2カ月半の時が過ぎ去ったのか。と、ちょっと感傷的になってしまいます。

ちなみに延期なっていたその他の試合の日程もおさらいしておきましょう。
4月23日第9節横浜FC戦→9月7日(水)H
4月29日第10節山形戦→7月6日(水)A
5月3日第11節愛媛戦→8月31日(水)H
5月7日第12節札幌戦→8月25日(木)A
いずれにしてもミッドウィークに入ってこざるを得ず、連戦は避けられません。

さて、過密日程とあって熊本は、前節から先発を5人も入れ替えてきました。DFに鈴木、黒木、中盤に上原、中山、前線2トップの一角には巻。そして布陣は3-5-2。テヨンを一列下げて、鈴木と園田との3バック。中盤の底には上原を置いて、最終ラインのスペースを消す。

しかしこの狭いところにも右SBの石櫃からエスクデロ目がけて長いボールが撃ち込まれてきて何度かヒヤリとする。渡ったら一気にピンチになるのが分かっている。

ヴェルディ、松本と連敗を喫していて、ここで3連敗するとPO圏内が危うくなる6位の京都も、この試合負けられない。

20160629京都

12分、京都の左CKはショートコーナー。クリアを拾った山瀬が45度の角度からシュート。これは佐藤がセーブ。逆に13分には熊本。藏川が右から上がってアンデルソンに預けると、ワンツーに見せかけボールはPA前の嶋田へ。そのまま思い切って嶋田がミドルで撃つが、GK菅野がクリアする。

スカパーの中継で示された意外?なデータは、熊本のワンタッチパス率が51%でリーグ1位であり、対する京都のそれは39%で22位(最下位)だということ。なるほど熊本はワンタッチパスで崩していくが、京都はボールが“持てる”ということだろう。そうこうしているうちに京都、右サイド奥からマイナスに送ると、上がってきた石櫃のダイレクトシュートは枠の左にそれて胸を撫で下ろします。

スコアレスで折り返した後半。「このまま前半のような入りでしっかり入ること」と指揮官が選手を送り出すと、アンデルソンが縦に入れたところに中山。しかしDFがクリア。熊本の攻撃の意識は揺るがない。

しかし京都も右サイドから崩すと、堀米がカットインしてシュート。ヒヤリとさせる。讃岐と対戦したときの仲間もそうでしたが、堀米も味方にすると頼もしいが、敵に回すと実に怖い存在。特に3年前より“線”が太くなったような印象を受ける。

拮抗した内容のなかで、試合を動かしたのは途中出場の選手たちでした。64分、京都の左CKを佐藤がパンチングで防ぐと、代わって入ったばかりの内田が拾ってミドルを打つ。アウトにかかった軌道はゴールの右上隅に突き刺さり先制点とします。自身J初ゴール。しかしここ最近、敵も味方も、なんでこんなにミドルの”ゴラッソ”が決まるのか。これは佐藤も止められない。

すかさず熊本は中山に代えて岡本。左サイドで得たFKのチャンスに、今度はアンデルソンを下げて清武を入れるとFKを蹴らせる。そのクリアのスローインからの流れで、68分、清武が巻に預けてワンツーで返してもらうと、ダイレクトで右足を振った。「狙っていた。上に浮かないことだけを考えて思い切り振り抜いた。ピッチが濡れててうまく転がってくれた」(スポニチアネックス)と言うシュートは、ニアの狭いところを抜いて同点弾となります。清武が入ってわずか1分あまりの出来事でした。

「勝負を決められる清武がサブにいるので怖い」と言っていたのは、後半開始時のスカパーの解説者・森岡氏でしたが、その言葉どおりになりました。森岡氏が言うように、今の熊本は“清武のチーム”かも知れない。

試合はその後も互いに譲らず、結局1対1のドローで勝ち点1を分け合いましたが、京都は6位からひとつ順位を上げ、熊本も11位から10位に上がりました。

スカパーを始めテレビ各局は、J2順位を左右二つに折って画面に収めることが多いのですが、それにしてもこの左側に居ることの素晴らしさ。しかもわれわれは消化試合数が他より4つも少ないし…。

さて、前節の岐阜戦から帰らずに、そのまま京都入りしたわがチーム。次節はいよいよ文字通り「うまスタ」に帰還します。関係各位の努力と支援があってようやく“本当の”ホームスタジアムでの戦いが実現します。5戦負けなしで帰ってきたチーム。迎えるは現在2位のC大阪。相手にとって不足なし。メインスタンドだけ開放。バックスタンド、ゴール裏は無人というという変則的なスタイル。収容人数は1万足らず(ちなみに昨年のホームセレッソ戦は入場者13000人でした)で、どんな状態になるのかちょっと心配ですが…。まあ、しかし、震災後は再びチームの雄姿を見ることができるんだろうかと、本当にこの日がくるんだろうかと思っていたわけで…。

さあ、いま一度の嬉しい、嬉しいホーム再開幕戦です。清武が言っていたというように、「真っ赤に染まるメインスタンド全員でカモン!ロッソ」といきましょう!

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