【J2第24節】(うまスタ)
熊本 1-0(前半0-0)徳島
<得点者>
[熊]清武功暉(87分)
<警告>
[熊]片山奨典(45分)、上原拓郎(70分)、佐藤昭大(90分)
観衆:3,701人
主審:岡宏道


うまスタ復帰第2戦となった徳島戦は、中3日のミッドウィークの試合。この節は、J2リーグ全体の日程であり、表面的には相手徳島も条件は同じと言えましたが、繰り返す真夏の過密日程は、じわじわと効いてきますね。

月曜日に梅雨明け宣言があったばかりの熊本の夜は蒸し暑く、両チームの選手たちとも身体が重そうに見えましたが、試合のほうは集中の途切れない、激しい攻防に終始する素晴らしい内容でした。

前々節からリーグは後半戦に入っていますが、前節の横浜FC戦は今季初対戦でした。しかしこの徳島とは震災前に戦い、1-0で下しています。そのリベンジとばかりに乗り込んできた徳島は、目下2連勝中で12位と調子を上げている。清川監督も、「徳島は前回対戦とは別のチーム」(スカパー)と、警戒を怠らない。

熊本は巻の出場停止を受けて、前節連敗を止めたラッキーボーイの八久保を再び先発。平繁との2トップに据えた。ボランチから後ろは変わらないが、SHは岡本、嶋田に入れ替え、そして清武はベンチスタート。

20160720徳島

3-4-3にシステムを変更した徳島は、ボランチのカルリーニョスを中心にボールを散らす。ポゼッションは徳島にありますが、要所でボールを奪うと、熊本も素早いカウンター攻撃で徳島のゴールを襲う。特に、ホーム初お目見えとなった八久保の思い切りの良さには、メインスタンドも沸く。

前半20分頃、PA近くで嶋田がボールを貰うと、反転してゴール左上に巻くようなシュート。バーに嫌われるも、ポストに当たり落ちたボールは、ゴールラインを越えたかに見えましたが、ノーゴールの判定。嶋田もガッツポーズの両手を下ろします。

そんな決定機が何度かあり、その度に決まらないでいると、なんだか嫌な雰囲気を感じてしまうものですが、守備陣も攻撃陣を信じて粘り強く跳ね返している。不思議とやられる感じはまったくなかった、とは同僚の声。

徳島も手をこまねいているわけにはいかず、「相手のDFラインに圧力をかけるには、DFラインの背後を狙うのが大事」(徳島・長島監督*熊日)と、後半17分に渡、そのあともアレックス、前川とカードを切ってきます。それに対して熊本は、エースの清武、スピードの齋藤、そして最後のパスが出せる中山。

息をのむような緊迫した展開。均衡を破ったのは、やはりこの男でした。齋藤が右サイド奥まで持ち込むと中には入れられずマイナスに戻す。エリア内の嶋田が粘って、詰めてきた上原に繋げると、上原は思い切りよく左足を振り抜いた。ちょうどゴール前中央に陣取っていた清武が、それを頭で反らして角度を変える。GKも一歩も動けず、ボールはゴールネットを揺らします。

「オフサイドではないよな?」思わず副審を確認しましたが、その旗は上がっていない。メインスタンドから揺れるような歓声が湧き上がりました。

「ゴールには背を向けていたが『自分のポジションは分かっていた。コースを変えるだけでいい』」(熊日)と瞬時に判断した清武。この試合、徳島のGK長谷川が特に当たっていただけに、その反射神経と一瞬の判断がなければ決勝点は生まれていなかったでしょう。清武がピッチにいるかどうか、そのコンディションはどうか。熊本の戦いのカギは大部分をこの男が握っているのは確かです。

「前半戦1-0で負けたので、今日は2-0以上で勝ちたいと思っている」。倍返しと戦前言っていた長島監督(スカパー)。再び1-0で敗れ連勝にもストップがかかり、忸怩たる思いに違いない。

DF植田はラジオ番組(RKK・VIVAロアッソRadio)で、わがチームについて、「いいときもあるが、悪いときはトコトン悪い。沈みこむと這い上がるのにエネルギーがいる。できるだけ波を小さくしたい」と語っていました。徳島の猛攻にも慌てずにしぶとく対応し、DF陣を統率し、7試合ぶりになる完封勝利に貢献しました。

前節での勝ち点1を次の勝利につなげたいと言っていたのは清川監督。まさしくこのふたつの試合が、再び浮上のきっかけになればと思います。

次節は中3日、金沢でのアウェー戦。移動距離の長い敵地での試合。ほとんど体を休める時間もないでしょう。あらためて各選手のコンディションの見極めと選手起用、戦術の選択。そしてそのなかで清武をどう投入していくか。清川、財前、久藤の3人体制で戦う、コーチ陣の総力戦でもありますね。まさに今シーズンの熊本の正念場に差し掛かってきていると思います。

TrackBackURL
→http://sckumamoto.blog79.fc2.com/tb.php/571-5ee05b85