9月3日(土)
【天皇杯2回戦】(うまスタ)
熊本 1-5(前半1-2)東京V
<得点者>
[熊]平繁龍一(8分)
[東]平智広2(28分、66分)、高木善朗(43分)、澤井直人(50分)、高木大輔(90分+4)
<警告>
[熊]嶋田慎太郎(65分)、黒木晃平(70分)、アンデルソン(81分)
[東]北脇健慈(87分)
観衆:1,483人
主審:吉田哲朗


天皇杯2回戦は、北九州戦を思い起こさせるような大敗になりました。カテゴリーを越えて戦い、ときにジャイアントキリングが起こるのが天皇杯の醍醐味ですが、同じカテゴリー相手でこの大差の敗北はいただけない。

先制したのは熊本でした。8分、アンデルソンのポストプレーで繋いだボール。黒木が拾って右サイドを突破するとグラウンダーで早いクロスを入れた。ファーに滑り込んだ平繁が押し込みます。

しかし、試合開始からボールを回していたのはヴェルディ。しかも先制したことによる安心感からか、熊本の球際が見るからにゆるくなる。ヴェルディ左からのアーリークロスに澤井が抜け出すが、1対1のシュートをピタリと金井が止める。続いてもドウグラス・ヴィエイラが後ろからのパスを受けてエリア内から撃ったシュート。これも金井の手中。守護神が守り抜いていましたが、崩され、危ない場面が続いていたことも事実でした。

28分。その直前にテヨンが痛んでピッチの外に出ている時間帯のヴェルディの左CK。熊本のクリアを拾ってミドルを撃ったのは誰だったか。ゴール前で平に角度を変えられると、さすがに金井も止められない。

前半終了間際には、素早いパス回しで簡単にアタッキングサードまで持ち込むヴェルディ。高木のドリブルに対してズルズルと下がるだけのDF。PA右まで持ち込むと高木が撃ったシュートはブロックされることなく、ゴール左隅に決まります。

前半のうちに逆転されてしまいました。これは相当のテコ入れをしなければ、何点やられてもおかしくないぞと。それほどにゆるい球際。そしてボールを保持しても、ヴェルディのプレスが早く縦に急げない。アンデルソンにもまったく収まらない。

「後半立ち上がり15分は注意しよう」「攻撃の後のバランスが崩れている。はっきりとしたプレーを」(公式)。そうハーフタイムに指示した清川監督は、まず後半開始から片山に代えて小牧を入れます。そのあとは平繁に代えて清武。最後はテヨンを下げて上原。

しかし、形勢は逆転できない。ディフェンスの出足の遅さは変わらず。成すすべもなく、後半も3失点を重ねます。

「こういうゲームをしてしまった責任は、全部自分にあります。1点取ってからの追加点(が取れなかったこと)は確かにあるんですけれど、負けているチームがするようなプレーではないし、玉際、セカンドボール、戦う姿勢が本当に欠けていたと思います」(熊本蹴球通信)。そう指揮官は試合後語りました。

20160903天皇杯東京V

この日のメンバーは、先週の1回戦のメンバーをベースにしていました。いわば、先発争いかあるいはベンチ入りを争う、そういった選手たち。そんななかで、3つの交代カードについて問われた指揮官は、「最初の片山と小牧、平繁と清武については次のゲームもあるので」「テヨンについては連戦の部分で体力的に落ちて」きたからと言う。われわれも試合中に気付いていましたが、レギュラークラスの選手には、90分間走らせませんでした。

もちろん、それは連戦のなかでのマネージメント。今の熊本の台所事情なのですが…。

先週は「数々の”秘密兵器”を、公式戦の辛勝とはいえ実戦で試せたことは、今後間違いなくチームのためになりました」と書きました。指揮官は「総動員でこの連戦を乗り切っていかなきゃいけない」とも言った。

しかし、ボールを保持できた先週と違って、この試合はリーグ戦でしのぎを削る同カテゴリーの相手。そのなかで、清川監督は試合に絡めていない選手たちのモチベーションに期待しましたが、”戦う姿勢が見えなかった”と嘆きます。

だが、ヴェルディの”伝統的な”ボール回しのうまさに対して組織的な守備ができない選手たち。ここまでサッカーの質の部分で差をみせつけられると、この試合のイレブンだけでなく、それを含めた熊本のチーム力の”ベースの部分”に差があると思わざるをえませんでした。

確かに次々とやってくる試合日程。この連戦のなかで、練習試合を組めないどころか、コンディション調整に追われて戦術練習もままならないのかも知れない。ひょっとしたら指揮官は、敵のスカウティングもままならないのかも。

「責任は全部自分にある」。責任を一身に背負う。それはこの世界、監督として当然の責務です。しかし、今シーズンのスタート時、あれほど宣伝された「3S体制」ではなかったか。この苦しい状況のなかで、財前ヘッドコーチは、久藤コーチは、どう考え、どんな具体的役割で監督を補佐しているのでしょうか。決して厚いとは言えない選手層のチームにもかかわらず、集団指導体制のコーチ陣はそれなりの戦力と思っていましたが。それでも対応が難しい事態なのか?そろそろそのあたりについても報道陣には掘り下げてほしい。一ファンとして、とても気になっているところです。

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