第9節延期分
9月7日(水)
【J2第9節】(うまスタ)
熊本 0-1(前半0-0)横浜FC
<得点者>
[横]佐藤謙介(85分)
<警告>
[熊]清武功暉(10分)
[横]中里崇宏(27分)、田所諒(37分)
観衆:3,108人
主審:今村義朗


切ないなあ…。悔しいでもなく、歯がゆいでもなく、哀しいでもなく、情けないでもなく。そんな気持ちです。

試合後、ゴール裏に挨拶に来た選手たちに、「もっとやれよ!」と罵倒するような声が飛ぶ。しかし、今日の選手たちは間違いなく”戦っていた”じゃないか。今日は全員が。
(もともとそんなキャラではありませんが)だからこそ野次を飛ばす気持ちにはなれませんでした。

今日だけは「たら・れば」が許されるならば。あの24分の清武のシュートがポストに嫌われなければ。あるいは86分の片山からのアーリークロスに、清武のヘッドがもっと厚く当たっていたら…と。

後半も終わりに近づく時間帯。この試合(内容)なら引き分けでも選手たちに拍手を送れる。そこまで思っていたのですが。ほんの一瞬。本当にほんの一瞬、そこまでしっかり寄せて厳しく行っていた守備のバランスが崩れると、警戒すべき横浜のボランチ・佐藤の前がポッカリ空いてしまった。佐藤がここぞとばかり、ゴール右隅に巻くようにミドルシュートを決めて決勝点としました。敵ながらあっぱれの技術を見せた一撃でした。

熊本には、ホームだというだけでなくアドバンテージがありました。横浜は、この4日前の天皇杯2回戦で長崎を倒すのに延長戦という時間を費やしていたし。熊本はといえば、連戦とはいえ、ターンオーバーよろしく4日前に先発したのはこの日のスタメンでは片山ひとり。ほとんどのメンバーが、通常のリーグ戦と同じ日程間隔のなかでゲームを迎えられた。

20160907横浜

だからこそ、昇り調子の横浜FCとはいえ、その相性もあって、展開は互角でした。厳しい球際、切り替えの早さ、縦へのスピード…。巻が落ちてきて空中戦を制する。岡本が、菅沼が気の利いたところに顔を出す。高柳が敵の攻撃の芽をつぶしては、鋭くパスを出す。横浜の長身FWイバには園田、小谷が身体をしっかり当てて自由にさせない。どちらが先に点が取れるか。1点をめぐる息をのむような好ゲームでした。

しかし、一瞬の守備の乱れが勝敗を分けてしまった。

終了のホイッスルが鳴って、その場にうずくまる熊本の選手たち。顔を覆う選手も。何故勝てないと自問しているようで…。


これで震災後延期されていた5試合を全て消化しました。5試合で得た勝ち点は、引き分けの1のみ。震災前は5位だった順位も、暫定順位でなくなった今、16位に大きく後退しました。

でも。これで暫定順位という曖昧な状況が吹っ切れたことでもあります。思えば他のチームより5試合未消化数があることを、何となく順位や勝ち点の含み資産であるかのように想像を膨らませていたのかも知れません。しかし、途中で誰もが気付いたようにそれは決してアドバンテージなどではなく、ただただ過密日程という自分たちだけが背負う重い重いハンディキャップでしかなかったのです。


試合数は揃いました。これで振り出しに戻った。16位。降格圏から勝ち点差6。震災直後には、チームが存続できるかどうかを覚悟していた時期もあったこと。再開初戦でのパフォーマンスを見て、これからまともにリーグを戦っていけるんだろうかと心配したこと。そしてここまで戦ってきての16位。もちろん背負っていた重荷によるダメージがすぐに消えるわけではありません。

冒頭の「もっとやれよ!」の声もあるかとは思いますが、今シーズンのテーマが残留にあることはわれわれだけでなく、多くのファンも思っていることではないかと。

これまで降格したチームを横目で見ていて思うのは、最後は選手、チーム、そしてファン・サポーターがバラバラになってしまうことの怖さ。お互いの不信感やないものねだりが止めようのない悪循環を招いていく。

震災と言うとんでもないアクシデントに見舞われながらも、ここまで一体となって戦い、踏みとどまり大いに面目を保ってきた“チーム熊本”。うまくいかなかったことも、反省することもあるだろうけれど、今はそれよりもまず、よくやってきたじゃないかと、自分たちを称えてもいいんじゃないかと。これまでやってきたことも、これからわれわれがやるべきことも何のぶれることはありません。ただただチームを後押しするということのみ。覚悟は決まりました。ここが新たな出発点です。

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