10月8日(土)
【J2第35節】(うまスタ)
熊本 1-1(前半1-0)群馬
<得点者>
[熊]清武功暉(21分)
[群]パク・ゴン(50分)
<警告>
[熊]園田拓也(6分)
[群]松下裕樹(53分)、イ・ガンウ(86分)
観衆:4,281人
主審:藤田和也


エース清武の、ようやくの復活弾ともいえる先制点がありましたが、それを活かせずドローに終わりました。勝ち点1差に追随する群馬を、この試合で引き離したかった。

キックオフの頃から雨が降り出したこの日のうまスタでした。群馬はオーソドックスな4-4-2の布陣。チームのトップスコアラーで11得点を誇る瀬川が、2トップの一角を張る。

熊本はこの日も4-1-4-1。ただし2列目は中山ではなく村上が初先発。ゲーム体力がついてきたということか。瀬川を警戒してのことか。

20161008群馬

序盤は互角。群馬が左サイド松下のファーを狙ったFKから坪内がエンドラインぎりぎりにスライディングしてのシュートは枠の右に外れ、熊本はスローインからもらった園田のクロス。クリアを拾った上村のシュートは枠の上。

この日光ったのは右サイドワイドの齋藤。カウンターから駆け上がる。速い。相手DFを追い抜いてマイボールにしたシュートは惜しくもブロックされますが、スピードとパワーを活かして群馬の守りを脅かします。

先制点もその齋藤のカウンターからでした。群馬のCKをクリアすると齋藤が左から持ち上がる。上村、村上と繋ぐと、村上は右から上がってきた菅沼へ。菅沼が間髪を入れずクロスを入れると、ゴール前の清武が頭で反らしてねじ込みました。

清武にしてみれば8試合ぶりのゴール。ここまで何度も決定的な場面はあったものの、ここにきて何故か入らない。長いトンネル。エースとしての重圧。「入ってほっとした」(熊日)と言う。ようやく二桁に乗せてくれました。

喜びに湧き上がるスタンドを背にしたチームの守備も完璧でした。セットされたラインが、よくスライドし、縦にボールが入るところでは出足早くチェックする。そこから奪って鋭くカウンター。後方からも追い越して、好機を何度も作ります。

園田が右サイド上がってグランダーのクロス。これはニアでDFに阻まれ前半を終えます。

しかし雨脚が強くなった後半、群馬は服部監督の檄を受けてギアを上げてきた。

カウンターから群馬の舩津が右サイドを駆け上がる。アタッキングサードに入る直前でブロックする熊本。こぼれたボールを「相手に当てて出そう」(熊日)とした村上のクリアは、シュート性になって自陣ゴールに向かってしまう。ポストに当たってエンドを割り事なきを得ましたが、あわやオウンゴールかと肝を冷やしました。そこから続くCKでした。

50分。右からの松下のCKをニアサイドのパク・ゴンが頭で叩きつけると、テヨンの足に当たってゴールを割ってしまう。

同点に追いついて勢いづく群馬に、熊本はこのあともヒヤリとする場面が続きます。鋭い前からのプレスに植田がボールを奪われると、常盤がループで狙う。CKのクリアが小さいところをグラウンダーのダイレクトシュートで狙われるがなんとかブロックする。

激しい雨で”重馬場”になったピッチが選手たちを疲れさせたのか。前半飛ばしすぎたのか。後手を踏む熊本は、セカンドをことごとく奪われ、押し込まれる。奪って組み立てる一歩目のパスを相手に渡してしまうので、また守りなおさなければならない。体力の消耗も激しい。

常盤を下げて吉濱を入れ、たたみ掛ける群馬。対する熊本も、菅沼に代えて嶋田を投入。反攻を託します。

雨足は更に更に激しく、容赦なく選手たちを打つ。そして90分のなかで一番きつい時間帯。熊本は上村を下げて巻を投入。群馬は小林に代えてイ・ガンウを前線に。互いに欲しいのは勝ち点3。

中盤で村上がスライディングで奪うと、今度は群馬・松下が同じくスライディングで奪い返す。ゲームは、次第にオープンな展開になるなか、アディッショナルタイムを迎えます。

ロングボールを巻が落として自ら入れる。岡本が更にえぐってクロスを入れますがクリアされる。その流れのなかでした。拾ったテヨンが左にはたくと、上原のアーリークロスはファーサイド大外に構えていた巻のところへ。相手DFの上から叩きつけてゴールイン。一気に湧き上がるスタジアム。われわれも「これで勝った!」とばかりに、立ち上がり、タオルマフラーをぐるぐる回したのですが。

短い主審の笛が何度も鳴らされると、なんとノーゴールの判定。認められません。

「『僕自身、あの形でご飯を食べてきた。確信はあったのに』と苦笑いを浮かべた」(熊日)という巻。ビデオで見返してみましたが、ヘディングの前、手を使って相手DFを制したということなのでしょうか。

井芹さんが「熊本蹴球通信」で書くとおり「死闘」と言えました。その後も群馬の波状攻撃を、身体を投げ出して何度もブロックし、ゴールを死守した熊本の選手たちに、試合後スタンドからは大きな拍手が送られました。

互いに欲しかった勝ち点3。しかし同時に相手に絶対渡したくなかった勝ち点3。大雨のコンディションのなか勝ち点1を分け合う”痛みわけ”に終わりました。

思えば、前半のうちに飛ばして先制点を奪い、後半を凌いでいくというゲームプランと展開は、うちらしさが戻ってきたとも言えるかも知れません。熊本はそこまでチームとして”戻って”きたのだと。

残り7試合。まだまだ上位陣との対戦を数多く残している熊本にとって、楽観は許されない状況が続きますが、エース清武の復活弾もあり、4-1-4-1も板に付いてきた。通常の試合スケジュールに戻ってからは4試合負けなし。毎試合、勝ち点1ずつでも上積みして、なんとか早く残留の資格を掴み取りたいものです。


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