11月6日(日)
【J2第40節】(うまスタ)
熊本 1-2(前半0-2)京都
<得点者>
[熊]齋藤恵太(86分)
[京]イ・ヨンジェ(12分)、山瀬功治(14分)
<警告>
[京]石櫃洋祐(72分)、エスクデロ競飛王(77分)
観衆:5,686人
主審:塚田智宏


「試合の入り方が悪く、それが全てだった」「コンディションのもっていき方で自分にもミスがあった」(熊日)。そう反省するのは、試合後の指揮官・清川監督でした。一方、敵将・石丸監督は、「相手のプレッシャーももう少し前線からかかってくるのかなと予想していましたが、前半に先制点をうまく取れたところから、楽、ではないですけど、狙い通りの展開ができた」(熊本蹴球通信)と言う。

中二日の試合で選手たちのコンディションを気にしながらという状況は、6月の前回対戦時と全く同じでした。あのときは熊本が、岐阜から直接京都入りしましたが、今回は京都が、清水から帰らずに熊本入りしている。そして、その前節・清水戦で決めておきたかったPO出場権を1-4という大差の敗戦で逃した。そのあたりの京都の悔しさ、激しいモチベーションに対して、もっと熊本はしっかり準備しておく必要があったでしょう。

20161106京都

とにかく開始から一方的と言っていいほど押し込まれる。片山が累積警告で欠場のため、この日の4-3-3は、左SBに上原を持っていき、テヨンをアンカーとしたボランチは村上に加えて高柳が勤める。この逆三角形の底辺の2人がどれだけ前に行ってプレスを掛けられるか、あるいは中盤距離間よくボールを納められるかがこのシステムの身上。ただ、京都・堀米が「中盤が食いついてきてサイドバックの裏というのは狙っていました」と言うように、京都の早い球回しにプレスをうまく剥がされると、スペースをいいように使われます。
12分の失点の場面は、GK佐藤からのゴールキックを京都が撥ね返したところから。植田のクリアが高く上がってしまう。薗田が更にクリアしたが、それを拾った堀米がワンタッチで裏へ出すと、イ・ヨンジェが薗田と競ってマイボールにし、右足でコントロールシュート。ゴール右隅に決めます。

ただ、そんな先制点献上より”厳しかった”のは、すぐあと14分の失点。左サイドの裏を狙ったスルーパスに、黒木のスライディングをひらりと飛んで交わした堀米がエンドラインまでえぐるとマイナスクロス。これを山瀬が押し込みます。

これはマズイ。これほど思いのまま崩されるなら、大量失点もあるかも知れないと恐怖するほどでした。

黒木のスライディングをひらりと飛んで交わした堀米。以前熊本在籍中もそのプレースタイルを”牛若丸のように”と評したような気がするのですが、前期対戦時も書きかましたが、更に”線”が太くなった。また、前回対戦より存在感を増していて、左サイドを主戦場にはするものの変幻自在のポジショニングでゲームを作る。もはや京都は”堀米のチーム”と言ってもいいかも知れません。

ここで急遽布陣を4-4-2に変更したのは、清川監督の柔軟性とも言えるかも知れません。ひとつはトップが清武を加え二人になったことで前線からのプレスが効き始めた。もうひとつは堀米のサイドに守備的な村上が付くことで、かなり熊本の守備が機能し始めます。

清武が持つと左に流れた平繁に。平繁のクロスに入って来たのはテヨン。右足アウトで合わせますが枠の左。続いても清武から右サイドの裏のスペースにパス。黒木が追いついてワンタッチクロスに平繁のシュートは枠の右。チャンスが増える。しかし…。数少ない絶好機。きっちりものにしたい…。

後半からは、右サイドには齋藤を入れて、ボランチは高柳を一人外して村上を戻した正規の4-4-2の布陣ともとれるメンバーに。

早速、右サイド裏を齋藤に突かせる。PAに侵入するが切り返したところにDFが入ってゴールならず。

京都も攻め疲れていたが、長いこう着状態が続いたのを見た指揮官は、巻を入れてゲームプランを明確にします。

それでもゴールが割れない熊本は、岡本に代えて上村を入れると、再び4-3-3に。上村がセカンドボールを回収。パスを散らす。というより前線に素早く放り込む。京都をかなり押し込み始めます。

86分、DFラインからのロングボール。PA左で巻が落とすとゴール前の清武がDFを背負いながら反転してシュートを撃つ。これをGKが弾いたところに右から齋藤が詰めてゴールに押し込みます。1点返した!

行け行けの熊本。まだ時間はある。とにかく前線に放り込む。巻を目掛けて放り込む。もはや戦術は”巻”。

しかし悲しいかな、この勢いを持ってしてもあと1点が遠い。同点に追いつけず終了のホイッスルを聞きました。

熊本は勝ち点を上乗せできず43のまま。勝ち点3を得た京都はこの勝利で5位に躍り出て、最終節を待たずPO進出を確定させました。

気になる他会場はと言えば、群馬、山形が勝利して熊本を追い抜く。岐阜が横浜FCを下し勝ち点37を40に。夜の試合で金沢は千葉に先制するものの逆転負け。これで町田に敗れた北九州と、金沢が勝ち点37のままとなったものの、18位に落ちた熊本の下には勝ち点39の讃岐、40の岐阜を加えた4チームしかいない状況。

そして、この状況で次節いよいよ20位岐阜を迎えることになりました。相性がいいように思えて、調子に乗せたら怖いことを知っているJ2同期。しかも、ここ2試合連勝している。

それに勝ち点40とは言え、この土壇場に来ると最もマイナスの得失点差-25を背負う岐阜の心情はただならぬものがあるでしょう。最下位金沢の得失点差-24から、実質的に熊本は自動降格圏を脱したようですが。しかし、J3のほうはと言うと、1位栃木、2位大分。こんな入れ替え戦は想像するだけで吐き気がしそうです。

さあ、いよいよですね。ガチガチの緊張した堅い試合になることは仕方ないかもしれません。ただ、ホームだからこそ、われわれの応援で選手たちのその緊張を解いてあげたい。おそらくホーム最終戦ですから、試合後何らかのセレモニーも用意されているのでしょう。残留をきっちり決めて、カモン!ロッソで喜びあって。みんなで握手しあって。いろんなことがあって「ああ、キツイ年だったね」とみんなで笑いあって。そんなセレモニーで、今年のホーム最終戦を終えたいものです。

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