新しいチーム名が「ロアッソ熊本」になりそうです。
「ロッソに熊本のシンボルのひとつ『阿蘇』を盛り込んだ」(16日付熊日)というAC熊本の話。現在特許庁に商標権を申請中で、正式にはまだ承認されていません。よって会社も正式に発表したわけではありませんが・・・。
正直言って、その語感に力を失うとともに、ちょっとした失望感を感じました・。

この一両日でファンの間ではもう既に多くの議論が尽くされたようですが、ここでサカくま的にも問題点を整理しておきたいと思います。
ひとつは、密室で決定された感のあるその決定過程についての問題。

Jリーグは、試合映像のみならず、選手の肖像、チームのグッズに至るまでをその関連会社で管理するために、リーグ入会の際に、チーム名やロゴマークなどの商標登録を条件と課します。ご存じのように過去、福岡ブルックス、ブランメル仙台、アルビレオ新潟、大分トリニティなどがこの件でひっかかり、J入会時にそれぞれアビスパ、ベガルタ、アルビレックス、トリニータに改名しました。

この入会条件はある意味有名なので、Jリーグを目指してスタートした以上、われわれは当然「ロッソ」に関してこの商標登録の問題はクリアしているものと思っていました。が、実際は「当時は商標権の確保が必要という概念がなかった」(同熊日)ということのようです。その当事者能力については、とほほ・・・というしかないのですが。

3年前にロッソと命名した際には、広く県民から公募という形式をとったのですが、今回はAC熊本独自で検討し商標登録を済ませたうえで公表しようという段取りだったようです。これは、応募の段階で先に商標登録されるのを避けるという意味で、手続き上は妥当といえましょう。98年にベガルタと改名した仙台も同様の手順をとっています。ことはビジネスの話ですから・・・。
しかし、3年とはいえ慣れ親しんだ、というかスタジアムで皆で叫び続けた「ロッソ」という名前が変わることに、多くのファンが大いなる寂しさを感じるのは当然。その点、J昇格決定過程の慌ただしさとはいえ、この件に関しての会社側の広報手順のまずさは指摘せざるを得ません。

もうひとつの議論は、その名前そのものについて。
われわれも、新しい名前が「ロアッソ」だと聞いた瞬間、その語感の”力”のなさには、初めて「ロッソ」と聞いたとき以上のものを感じました。ようやく皆が慣れ親しんだ今、そのロッソの語感を少しでも残そうとフロント側が思ってのことだと理解するにしても、間に「アソ」を入れてロアッソとしてしまうセンスのなさには全く幻滅です。おそらく隣県のトリニティが少し語尾を変化させてトリニータにした成功例を真似したつもりなのでしょうが、ロアッソの安易さには、なかば志のなさのようなものすら感じます。他にも何か単語的に深い意味があるのなら別ですけど・・・。

多くの人も言っているようにわれわれも、チーム名は「AC熊本」、そして愛称が”ロッソ”。でよかったのではないかと思います。

例えば浦和レッズは、「浦和レッドダイヤモンズ」が正式チーム名です。今ではマスコミも含めて皆が”レッズ”としか呼びませんが、それは実は愛称でしかない。(正確にはJリーグの管理下にある”呼称”という定義ですが)
あるいは、かのACミランの愛称は、そのチームカラーから”ロッソネロ(赤と黒)”。ASローマはファンから”ジャンロロッソ(黄と赤)”と呼ばれています。ですからなにも慣れ親しんだからといって無理してチーム名に語感を残すことをこだわる必要はなく、愛称にしてしまえばよかったと思うのです。そもそも最初から”ロッソ”って一般名詞なのですから・・・。

登録チーム名は地域の名前を冠して「AC熊本」。それは運営会社のAC(Athrete Club)と読みは同じでも意味は違ってAssociazione Calcio。ファンやサポーターからは常に愛称の”ロッソ”と呼ばれる。それでいいわけで・・・。

そもそもチーム名にどこの国の言葉でもない変な造語を使っているのは日本だけではないでしょうか。それは結局、前述の「商標権」というビジネスに関わる問題であり、また、当時実業団リーグだった日本リーグからプロリーグを立ち上げるあの段階で、それまでの企業色を払拭するためにシンボル化あるいはアイドル化する必要があったからだと、ある意味当時としては妥当だったと好意的に理解しています。
しかし、FC東京に始まり、横浜FC、愛媛FCなど、もはやJリーグ第2世代といえるチームでは、地域名自体をチーム名として完結させアイデンティティを確立できているのです。より欧州に近づいた感じというか・・・。

それなのに我がチームが(フロントが)、旧来型の”造語アイドル型”チーム名を選んでしまったことが残念でならない。よくは知りませんが、それが安易な検討の結果のような感じがしてならないのです。

 まぁ、「ロッソ」の時と同じように「ロアッソ」も、結局次第に慣れ親しんでくるのかも知れません。どうせJリーグサポの間では、他チームのことを地域名でしか呼ばないことだし。あるいは京都パープルサンガが、いつかしら京都サンガFCに改名した例もあるわけだし、先のことはわからない。などとも思いますが・・・。

幸いチームカラーは赤のまま(だと思うんですが)。これからも正々堂々と愛称として”ロッソ”とコールしても全くおかしくはない。それが欧州らしくもあり。とりあえずわれわれはそう思っています。
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