9月24日(日)
【J2第34節】(NDスタ)
山形 0-1(前半0-0)熊本
<得点者>
[熊]安柄俊(89分)
<警告>
[山]荒堀謙次(68分)
[熊]嶋田慎太郎(56分)、植田龍仁朗(84分)
観衆:5,877人
主審:塚田智宏


試合直前の先週22日に配信された熊日の「がんばれロアッソ熊本!」の記事を読んで、暗たんとした気持ちになりました。「山形戦前の囲み取材で、池谷友良監督が苦々しい表情を浮かべた」「22日に取り組んだ紅白戦の内容。ゴール前で待ち構えるFW陣へサイドからのクロスがピンポイントで合わず、クロスが入ってもいい形でのシュートにはならなかった」とあったからです。

前節のエントリーでわれわれも「最後のクロスの精度が甘い」と嘆きました。くだんの野島記者は「試合日までに少しでも物にしたいところだ」とも書いていますが、不安がつのったのはわれわれだけではなかったと思います。

しかし、蓋を開けてみれば…。左WBの片山からのアーリークロスが安にピタリと上がったのも2度、3度。そして決勝点を決めたのも、代わって入った田中からのピンポイントのクロスでした。

山形との前回対戦は3月。あの劇的なGK佐藤のヘディングで同点に追いついた。もう遠い昔のような気がします。山形は現在12位。5試合連続引分けで、6試合勝利から遠ざかっている。なんだかそういう相手がこのところ多い(笑)。

20170924山形

ゲーム序盤は山形に押し込まれました。いきなりのSB高木のシュート。FW阪野のヘッドなどでゴールを脅かされる。その後もボールを持たれ続け、自陣にくぎ付けにされました。

しかし15分あたりから熊本も徐々に反撃に。相手ボランチへの厳しいプレスで前を向かせないと、山形はDFラインからアバウトな長いパスしか出せない。サイドは主に片山を使っていくが、古巣対決で気合の入った園田が、積極的に上がってサポートしている面も大きい。

29分、小谷から右奥への長いボール。安が前を向いて一人交わすと中の嶋田へ。嶋田は一人交わそうとしましたが、後ろから入られて決定機は潰される。

しかし、“いい守備”からの攻撃。熊本のカラーが出ていた場面でした。

中盤で奪ってボールが運べるようになった熊本。ハーフタイムでの山形・木山監督の“修正”が不気味でしたが、初っ端のCK、中央で反らしてファー鈴木のシュートは枠の上。

これを凌ぐと、戦況は一進一退。ホームで勝ちたい山形は攻勢を強めますが、熊本も球際の激しさを緩めない。1点勝負の堅い展開に、われわれも心臓の鼓動が速まります。

好守にわたって相当の運動量を誇った中山が“落ちて”きたとみるや、菅沼を投入する熊本。山形も松岡に代えてドルブルに定評のある汰木を入れてくる。

残り15分を切るころにはオープンな展開に。81分、山形のスローイン。バイタルを襲うと熊本のクリアが小さく、Pエリア内で瀬沼が強烈なボレーシュート。間一髪、GK畑が好セーブ。

最終盤、両者ともに苦しい時間帯。このまま敵地で勝ち点1でも仕方ないかいう思いも頭をよぎりました。しかし、DAZN解説の越智氏が言うように「山形の方が重たい」感じもした。アディッショナルタイムに入ろうかとする89分でした。

片山に代わって左に入っていた田中がクロスをいれるがクリアされる。拾ってまた田中に回すと、切り替えして再びクロス。ニアへの低く速いボールに飛び込んだ安。難しい角度で反らしたヘディングシュートが、山形のゴール右に吸い込まれました。クロスの質も良かったし、安の技術も優った。

瞬間、喜びで爆発したような熊本ベンチ。駆け寄る安をしっかり“熱く”抱きしめるのは北嶋コーチ。

「ここ数試合、守備陣が踏ん張っていたんで、得点が取れてうれしい。今日のゴールは、コーチの北嶋さんにクロスの入り方をコーチされていたんで、キタジさんに感謝したい」と、DAZNのインタビューで安も答えた。

好アシストの田中も、「全体練習後に、2人でクロスボールの自主練習を毎日続けてきた。多いときは30、40本クロスを蹴ってきた」(熊日)と明かす。

冒頭のわれわれの心配を吹き飛ばすように、地道な練習に裏打ちされたコンビプレーが実を結んだのでした。

迎えたアディッショナルタイム。山形はパワープレー。アーリークロスに途中出場のDF荒堀が頭で合わせますが、これもGK畑がクリア。今日も守護神の再三に渡るビッグセーブが、クリーンシートに導きました。

まさに“虎の子の1点”を守り切りましたね。少し前の時間に終了した試合で、山口が松本を下していただけに、尻に火かついた気分でしたが、勝ち点差5のままにできました。目標とする勝ち点40までは、あと7。

NDスタにこだまする勝利の凱歌「カモンロッソ」。実に8試合ぶりでした。

「これで選手たちのストレスが吹っ切れて、やってくれるんじゃないかと期待している」と、指揮官はDAZNのインタビューで言う。負けられないゲームは続きますが、この勝利を勢いに代えて、次節はホームでも「カモンロッソ」を見たいものです。

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