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9月12日(土)
【J3第15節】(えがおS)
熊本 2-0(前半0-0)相模原

<得点者>
[熊]浅川隼人2(64分、88分)

観衆:1,769人
主審:花川雄一


スコアだけを見ればクリーンシートで快勝のように見えますが、非常に苦しい試合をまた“全員”で勝ち取ったように思います。

相模原の2トップの一角には昨年熊本に在籍していた三島の姿が。前節の佐野に続いての“恩返し弾”が怖い。その先発を予想していたかのように、熊本はこれまでは途中出場だった大卒ルーキーのDF菅田を初先発させ、そのジャンプ力に期待しました。

20200912相模原

相模原は中六日で休養十分。迎える中二日の熊本のアドバンテージはホームの“地の利”だけか。前節・黒星の課題を短い時間で修正できているか不安が残ります。

試合の入りは悪くなかったものの、相模原に高い位置で奪われる場面もある。8月に加入した藤本淳吾のテクニックもやっかいでした。

すると16分、左CKを得た相模原のキッカーは藤本。ニアで頭で反らし中央の選手に押し込まれネットが揺らされる。しかしこれはオフサイドの判定に救われました。

その後の熊本は球際も強く、組織的なプレスも利いている。三島をマークしている菅田が高さでも競り勝って譲らない。度重なるCKのチャンスでも、菅田の頭を徹底して狙い、いつものショートコーナーは一切見られない。

ただ、前半5本のシュートもゴールを割れず、アディショナルタイムの間には相模原の猛攻にさらされ、少しバタバタした感じを残して前半を終えます。

逆にそんないいイメージを持った相模原が後半開始早々も攻勢を強める。51分、右から入ったクロスに三島のヘディングがバーを叩く。肝を冷やしますが、すぐあと、三島はベンチに退きます。

敵将・三浦監督も、熊本の持ち上がり方にはいくつかのパターン、パスコースがあると分析していたようですが、今日はそれほどカウンターを受けるようなピンチはない。奪われたらすぐ奪い返す。複数で囲い込む。熊本のチームディフェンスが機能していました。

拮抗した展開が続いていたところ、高橋に代えて浅川が入ると試合が動く。入って2分後の64分。アタッキングサード、伊東が競ったボールを谷口が頭でつないで裏に出すと、浅川がダイレクト、右足インサイドで押し込む。名手ビクトルも手を伸ばせませんでした。

しかしこのあと熊本にはトラブルが起こります。初めての90分に臨んでいた菅田が両足を攣って酒井に交代。上村も攣って岡本へ。これで3度の交代機を使ってしまいますが、その直後に、今度は小笠原も痛めた様子。

すると80分頃、大木監督の大きな声が飛ぶ。「海斗!センターバック!3枚で!」。なんと、チームのトップスコアラーの谷口海斗をCBに下げる指示。CBの小笠原が逆にワントップに。スクランブルのなか、この1点を守り抜くための決断。

「昔、やらせたことがあります。彼は、岐阜で監督をしていた時、プレシーズンに岐阜の練習に来まして、その時にやらせたことがあるので」(熊本蹴球通信)と、試合後に指揮官は言う。確かに谷口が岐阜経済大学時代にまずレギュラーを勝ち取ったポジションはDFだったというのは知られたことでしたが、果たして熊本に来てから練習したことがあっただろうか。谷口に対する監督の信頼の厚さと、この試合に掛ける思いを強く感じました。

一方の小笠原も元々FWで、筑波大の最後のころにもチーム事情でFWを務めた。痛む足に顔を歪めながらも、賢明に前線からの守備に走り回る。

相模原は三島を失ったものの、その後に入った立花、梅井にも高さがある。その頭を狙ったロングスローの連続に、必死に競り合う熊本の選手たち。

この死闘にも似た“全員サッカー”を、最後に得点に結びつけたのは、やはりこの男でした。88分に右サイド奥で得たFK。中原のキックはニアで小笠原と競った相手DFに当たって流れる。中央で浅川が頭で合わせると、これもビクトルが反応できずにネットを揺らします。

ようやく、「これはいけるなという感じがしました」(同)と指揮官が思った瞬間でした。

途中出場が続き、そのなかで結果を求められる浅川。腐らずに、前向きに取り組んでいる姿勢はSNSからも伝わる。アクロバティックなゴールシーンに感じる体幹の強さといい、動体視力の良さを感じさせる反応の速さといい、素晴らしいスーパーサブ。FWの層の厚さを支えます。

「みんなで勝ち取った勝利」(同)と大木監督も認める。それは、スクランブル時の監督の采配も含めてだと、われわれは思います。

今節も秋田、鳥取共に勝利して、3位までの勝ち点差は変わらず。連敗などできないなかで、よく中二日で立ち直りました。

連戦を終えて、ようやく1週間のインターバルが貰えます。前半戦も残り2試合。願わくば、このまま怪我人、故障者が出ないように。しっかり休養も取ってもらいたいと思います。

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