怒濤の3日連続エントリーです。

昨日のエントリーではJ2をして「日本一過酷な日程」と表しました。
毎週土日はもちろん、日によっては週半ばの開催を含めて総当たり3回戦を行う長丁場のリーグだから。

また、J2のレギュレーションでは、ベンチ入りが5名に限定されます。GKが必ず1名入るとして、残り4名のなかでDF、MF、FWで4名。これまでJ2を観ていて、これってかなり心細い感じだろうなと思っていました。

一方、これまで3年間の池谷監督を見ていて、この人はかなりのリアリスト(現実主義者)なんだろうという感じがしています。特にリーグの戦いというものが長丁場だという認識のもとで、最終的な”シーズンの結果”をもたらすためには、リーグの戦いの”流れ”をどう押さえるべきかという考え方が強い。選手の起用法も、そういう思考がベースになっているのを感じさせます。例えば、長いシーズンにおいて、選手のコンディションは一定ではないという、思えばしごく当たり前の事実についてのとらまえ方。これは一方で、理想のシステムを追求し、それに選手を当てはめようとするロマンチスト(理想主義者)とは一線を画すわけです。

J2を戦ううえで、現在彼が考えているのは、いかに限られた選手群のなかでポリバレント性(多様性、多機能性。あるいは複数のポジションをこなせる能力)を確立するかということだと思います。
現代サッカーのチーム構築においてポリバレント性は必須の条件ではありますが、特に人的投資が限られ、少人数で長丁場のJ2を戦うわがチームにおいては、背に腹が代えられないコンセプト。
また、「ベテランも安閑としていられないチーム内の競争環境を作りたい」と述べているとおり、それは、出場チャンスを懸けたポジション争奪戦に繋がる、チーム内の”活性化策”そのものでもあります。
そしてまた同時に、これまでいわば寄せ集め集団で個人能力に頼りがちだった”ロッソ”のサッカーを、連携を高め”チーム力を熟成”させていくための重要な手法でもあるように思います。
丁度、JFL時代、あの古参の企業チームたちが、不思議な成熟度を示していたように・・・。

ではそこで、わがチームのポリバレント性は現在どうなんでしょうか。以下、選手がこれまでどこのポジションを努めたことがあるかを(思いつく限りで)分析してみました。

FW高橋、北川、小林陽、山内、町田は、いずれもFW意外での出場はありません。FWはGKに次いでポリバレント性が低いポジションなのか。しかし、浦和の永井なんか、いい右サイドハーフでもあるんですが・・・。

MF陣は一番ポリバレント性が試されるポジションでしょう。
まず関、西森は左ハーフが主ですが、右も試されます。逆に右の松岡もしかりか・・・。斉藤のように右ハーフあるいはトップ下という場合もありますが、これはあまりポリバレント性といえないか。
ボランチとサイドハーフ、あるいはトップ下という選択の選手には、熊谷、喜名、小森田、山口、吉井、宮崎、山本と枚挙にいとまがない。このなかでも、小森田はCBを努めたこともあるユーティリティー性を持ち得ています。

DFでは矢野、上村は確固たるCBのプレーヤーのようですが、実はこの二人、練習試合を含めれば、かつてボランチにあがったことが数回あります。本来CBだった福王、河端は、出場機会を得るためにSBの可能性を探っています。佐藤、鈴木も同じくCB、もしくは両SBが出来る選手です。右の市村、左の有村は、SBかもしくはSHかということになってくるでしょう。市村は札幌ではボランチも努めていたそうですが、熊本では全くその姿は見られません。あれば右SHでしょう。一時期、福王がボランチを試されていた時期もありました。

不思議なのは河野です。登録はMFですが、これまでSB、SH、トップ下、はてはFWまで努めたことがあります。足が速く、器用な選手なので、監督としてもそのユーティリティ性が貴重なのでしょうが、決して”器用貧乏”になってほしくはないと思うのです。できれば今年は右SBあたりで定着していってほしい。そんな気がしています。

新加入選手に目を向ければ、チャ・ジホは、本職が左SBで、あと左SHが出来る選手なのではないでしょうか。
中山はもちろんFWオンリーで。その体躯からはポストプレーヤーのように思われがちですが、実は裏に飛び出す術に長けた選手だそうです。
左ききの網田は、まだよく観たことがありませんが、長身だし、足が速ければ、やはり左SBからSHでポジションを奪ってほしいですね。三都主とか、あるいは中田浩二のようにプレイスキッカーや中盤も出来る超ポリバレント選手になったらすばらしいです。大いに期待しています。

こんな風に、31人の選手が切磋琢磨してポジションを奪い合いながらリーグの長丁場を戦ってほしい。
同期でJに昇格した岐阜のようにさしたる選手入れ替え、補強がなく、現有戦力で戦うことを選んだロアッソですが、その意味には「更なる選手自身のレベルアップ」、ひいてはポリバレント性を高めることによる「チーム全体のレベルアップ」と「長丁場を勝する戦い」という狙いがあるのではと思っています。
ガタガタ動じない。これからじっくり”熟成”のチームづくりが非常に興味深いです。
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