3月23日(日) 2008 J2リーグ戦 第4節
熊本 0 - 2 湘南 (13:03/熊本/3,046人)
得点者:48' 田村雄三(湘南)、61' 石原直樹(湘南)


リンコンはともかくジャーンまでも故障で欠く布陣。しかも相手は中二日のスケジュール、こちらは移動もなくホーム第2戦。しかも、雨のピッチ・・・。強敵湘南を迎えるにしても、こちらのほうに好条件が揃っていると誰もが思いました。いよいよ「昇格候補」と噂される上位との対戦に、あわよくばホーム2連勝と思わせた一戦でした。が・・・。

ロアッソは、前節同様のスタメン。もちろん「積極的な守備からの攻撃」という今季のコンセプトどおりの入り方でしたが、これまで2戦の反省点からか、無理矢理のプレッシングというより、バランスを保ちつつ要所でボールを奪うという戦い方。セカンドボールも収まり、いい感じで攻撃まで繋いでいきます。

アジエルへの対策も万全。右サイド先発でしたが、プレスを嫌って中へ、あるいは前線へ自由にポジションを変える彼を、福王、上村、矢野あたりが、きっちりつかまえていました。そういったプレッシャーの他にも、おそらく連戦の疲れがあったのでしょう、今日のアジエルは、ぴしっとボールを収めてからの球離れが実に早かった。この彼自身の判断(いわば修正)が、実はこの試合を左右することになったのですが・・・。

とにかく、ロアッソとしてはいつもどおり前半、“いい勝負”をしてしまう。この「昇格候補」相手に、スコアレスで前半を終えます。しかも、何度か決定的なチャンスもあり・・・。われわれも前半終了のホイッスルを聞いて、思わず“よし”と呟いたりして。やはり今節も後半勝負となりました。

しかし、またわがチームは、後半の入り方が(いつもどおり)悪かった。

一方、メンバー自体は変わらないものの、湘南はそのシフトを微妙に”ズラして”きました。主に、セカンドボールを拾えないことに対する修正だったのでしょう。そして、熊本のエース高橋に、くさびが入るボールに対して”狙い”始めた、奪い始めた。

これによって、リズムが狂いはじめた熊本は、前に運ぶパスでもミスが目立ち始める。困った高橋は、ボールを貰うために徐々に下がりはじめます。プレスのきつい高橋の代わりに、中山が前線でボールを収められれば展開も違ったのですが、さにあらず。雨のピッチにナイーブになってしまったのは、中山であり小森田ではなかったでしょうか・・・。先の2戦で、「熊本には高橋あり」と知らしめたわけですからマークがきつくなるのは必定。それに対して、逆にその機に乗じて、まわりがうまくカバーする動きができれば、違った展開があったかもしれません。

後半開始早々、嫌な時間のCKだな。と思った瞬間、吉田の中途半端なクリアから田村に押し込まれ先制される。16分には大山のパスから抜け出した石原に決められて2点差とされます。アジエルは、自らがおとりとなって、この日本人FWに今季初ゴールを献上しました。
2点目の行方。この3試合に共通する展開でした。熊本も喜名、山本を入れ、中盤を厚くすることによって、ポゼッションを取り返しましたが、湘南の厚い守備の壁は打ち破れませんでした。

これまでも再三書いていますが、90分の試合時間のなかで、45分は連続した”流れ”のなかにあります。そして後半45分の、次の連続した流れの前に、唯一15分の時間が設けられているのです。つまりそれは最大の”修正”のチャンス。今日の試合は、まさしくこの修正の点において差があらわれた試合でした。
逆説的にいえば、格下(あえてそう言わせてもらうと)のチームは前半うまくいってしまうと、それを”維持すること”だけが目的になって、修正点が明確にならないのではないか。そうすると、格上のチームが修正してきた場合、必ずそれは後手にしかならない。“対応”に終始することになり、確率論として大きなリスクを背負うことになってしまいますね。

後半の連続した45分のなかで、更に修正する力があればいいのですが、選手交代という監督が下す手段でしか、今のところ修正が効かないように見えます。これが、上のカテゴリー、強いチームになればなるほど、選手自らに”修正力”があるのだと思います。

45分の連続した時間のなかでの修正力。まさしくこのリーグでの後半の45分は、前半の45分より密度が勝る。後半こそが見所なのではないかと思います。

と、まぁ、試合ごとには微妙に修正しながらも、同じような戦術のもとに、結果が違った3連戦が続きましたが・・・。いいんです。結果は。
試合毎に、課題が明確になり、それを修正していくのが現在の作業なのですが、そのなかにおいても、試合中の修正もこのリーグでのチーム力を左右するということがわかってきました。JFLでは見えなかった部分ですね。まるで、新社会人が、失敗を繰り返しながら仕事を学んでいくように、何も恐れず、”勉強”していけばいいんです。ロアッソはチームとしてまだまだレベルアップして行く途上ですから。

今日は、冷たい風雨のなかで3000人以上の観客が集まったのがなによりでしたし、獅子奮闘したチャ・ジホに、スタンドから誕生日のプレゼントが。それを受け取って、何度も何度も頭を下げる彼の姿は、とても心温まりました。

来週の新九州ダービー、サガン鳥栖戦も、臆することは何もありません。みんなで鳥栖に乗り込みましょう。アウェイのダービーマッチの雰囲気を存分に楽しみましょう。ようやく手にした、”J”1年生の立場を満喫しましょう。
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