遂に広島をホームに迎えます。
J1から降格してきたものの、天皇杯では決勝まで勝ち残り準優勝。またプレシーズンのゼロックス・スーパーカップでは、前年のJリーグ年間王者ならびに天皇杯覇者であった鹿島アントラーズを破りJ2クラブとして堂々の「日本一」となっています。今シーズンも、前節初めて甲府に土をつけられたものの、首位を快走している超強豪。昇格候補の筆頭といって間違いないでしょう。

広島 (前節の先発フォーメーション)
 11 佐藤寿 
15 高萩10 柏木
17 服部16 リ・ハンジェ
7 森崎浩6 青山
5 槙野24 森脇
 2 ストヤノフ 
 21 木寺 
MF柏木、青山、DF槙野はU-23五輪候補。FW佐藤寿人もご存じのようにA代表で活躍。こんなに代表を出しているチームがJ2にいていいのか、という感じです。

強い。しかし、その強さは誰かベテランの力によるものではなく、”若い”力の結集というのが特徴です。
それは、広島の下部組織の育成力を物語っています。柏木、槙野はもちろん、森崎兄弟、高萩も広島ユース出身。そして、そのユース監督こそ、熊本が産んだ初めての日本代表、第二高校から筑波大に進み、今西和男氏(現FC岐阜GM)の目にとまり広島入り、SBとして活躍した森山佳郎です。
加えて言えば、下部組織強化こそ、クラブ強化の最大要素であると早くから確信していた今西氏の先見の明が今の広島を作ったといえるでしょう。

かなり特徴的なフォーメーションであり、試合運びだと思います。3バックは、ゆっくりと後方でボールをまわし、引いた相手の隙を窺います。中盤から上の人間が、流動的にポジションチェンジすることによって、相手をズラし、そこに速いボールを入れると、そこからは絶妙のコンビネーションとアイデアで、エリアを切り裂き、数的優位を作り、シュートに持っていくのです。

もちろん個人の能力の高さもあるのですが、両サイドを含めた各人の献身的な運動量がそれを可能にしていると言わざるを得ません。

佐藤寿人のゴールへの嗅覚は折り紙つきですが、さらに怖いのは高萩と柏木とのトライアングル。このトップ下とも言えない、シャドーストライカーとも違う性格の二人の存在が、今の広島サッカーのエッセンス。無理矢理に表現するならセカンド・アタッカー、セカンド・トップといった役回りなのか。
この二人のアイデアある動き、服部とリ・ハンジェの運動量、果ては森崎、青山両ボランチからの供給、そして佐藤寿人の一瞬ゴール前から消える動き・・・。それらが連動して機能すると、ちょっと手がつけられないかも知れません。

しかし、熊本としては、それを恐れるあまり引いてしまっては、相手の思う壺。勇気を持ってラインを高く上げ、オフサイドに陥れること。サイドを潰すこと。そして、コンパクトな陣形を保ち、敵の最終ラインから入るパスを高い位置でカットすること・・・。

そう。これまでと同じ当たり前のことであり、簡単に言ってしまいましたが、それを可能にするためには、相手以上の運動量とそれを90分間持続するという想像を絶するハードワークが求められます。

もちろん池谷監督は、これまでの自分たちのサッカーを貫くことをベースにしながら、何らかの広島対策をしてくると思うのですが、それがどういうものなのか・・・。それもまた楽しみですね。
これまでの7試合、新たなカテゴリーへ真正面からチャレンジしてきたロアッソ。様々な課題を突きつけられ、修正を重ねていますが、この広島戦、リーグ戦序盤でわれらがチームの到達点を確認する絶好の機会ではないでしょうか。

そして広島といえば、いわずと知れたわれらがエース高橋とピッチ上の指揮官・上村の古巣であり出発点。高橋は99年入団。初年度の活躍で優秀新人にも選ばれています。今のメンバーでは森崎兄弟あたりがトップに入ってきた頃と重なります。
上村に関しても、ご存知のとおり。Jリーグ発足当時から在籍し、日本代表まで上り詰めた“ふるさと”のようなクラブではないでしょうか。高橋と同じく2003年まで在籍していました。

その後、それぞれが違う人生を歩み、そして今、古巣と相対することになった二人の“ロッソ”選手。彼等の胸中に去来する想いはわれわれには想像がつきません。
ただ、“プロ”意識の高い二人のこと、その精神をはぐくんでくれた古巣に対して、“恩返し”のような気迫あふれるプレーが観られるのは間違いないでしょう。
おそらく広島からも、たくさんのファンが詰め掛けるはず。高橋や上村が行った“ロアッソ熊本”って、なかなかやるな。そう感じてもらえるホームゲーム、そしてスタジアムにしたいですね。

土曜日はゴールデンウィークの初日、天気もよさそうです。ではKKウィングで。
TrackBackURL
→http://sckumamoto.blog79.fc2.com/tb.php/99-373da25f