2008.07.28
厳しさの再認識。湘南戦
7月27日(日) 2008 J2リーグ戦 第28節
湘南 4 - 1 熊本 (19:03/平塚/4,350人)
得点者:14' 小森田友明(熊本)、41' 石原直樹(湘南)、64' 加藤望(湘南)、77' 菊池大介(湘南)、89' 三平和司(湘南)
大差が付きましたが、敵将菅野監督がいうとおり「ゲームの流れ」での結果でしたね。
湘南はここまでなかなか波に乗れず6位。しかも、ここにきてアジエルが怪我で長期離脱、DFの中心、ベテラン斉藤が累積で出場停止という今日のゲーム。この緊急事態に起用されたのは若き日本代表、U−17の菊地でした。この思い切った菅野監督の采配(途中交代の神奈川大の三平しかり)が、みごとに実を結びました。
前節愛媛戦を、いい感じで勝利した熊本にとっても初の連勝を懸けたゲームでしたが、昇格を目指すうえでもう負けられない、ここが踏ん張りどころと心得た湘南のモチベーションの方が数段上回っていた感じです。
この試合、熊本の入り方は珍しく悪くなかったと思います。厳しく押し込んでくる湘南をいなしているといってもいい印象。前節から結果を出している4−1―4−1(流動的な4−3−3)のフォーメーションが、アジエルのいない湘南から中盤を奪い、セカンドボールも含めて支配する時間帯が多かった。湘南の激しい攻撃を分厚い守備ブロックで凌ぎ、すばやく前線に展開。山内、山本と繋いで、小森田のヘッドで先制。目指していた3人目の連動性を発揮できた見事な得点でした。
ところが、この直前の接触プレーで河端が痛んで退場。矢野がCB、急遽投入の有村がSBに。熊本にとって、先制弾は理想的なゲーム展開でしたが、河端の負傷退場は完全なアクシデント。当然、ゲームプランにはないものでした。
この日、サブに入っていたディフェンダーは有村一人。CBが本職の矢野が河端のあとに入ることになるのですが…。有村ももちろん相当の場数を踏んだベテランなのですが、最近はどちらかというと最後の逃げ切り、5バックにするとき任せられる要員でした。
なにしろここのところの「試合勘」について言えば、SBについては矢野に一日の長があり、CBについては矢野にない、と言えるわけで…。
そんなところが、ジワジワと熊本を苦しめていったと言えるのではないでしょうか。
ユーティリティー性に優れる福王がベンチにいたら・・・と思っても仕方ないことですが。
それでもなんとか前半は優位なままで終わりたかったのですが、なんでもないアーリークロスに対し石原をフリーにしてしまい同点に。これが非常に残念。まずきついボディーブローを一発くらった感じでした。
ハーフタイムで菅野監督は、相当檄をとばした様ですね。それがこの試合にかける湘南の意気込みの大きさを表しているようです。
後半早々、激しく押し込んでくる湘南を、しばらくしたら凌ぐことができるかと見ていたのですが、押し返せないままPKを献上。いやな感じの展開に。
その後は勢いのままに、菊地にミドルを決められると、終了間際にも駄目押し点を決められます。
石原、加藤、菊地、三平と、湘南のこの日警戒すべきだった“役者”全員に、結果的には見事に“演じさせた”ゲームになりました。
冒頭の菅野監督言うように「流れ」のなかで(それはアクシデントも含めて)、押し戻せなかった熊本と、上手に波に乗った湘南との違いがでたゲームでしたね。
ユースを含めた“選手層”などと言う「無いものねだり」をするつもりは毛頭ありませんが、J1と違いJ2はベンチメンバー5人というレギュレーション。このなかでアクシデントも想定したゲームの流れの変化にどう対応していくのか。ベンチワークでさえもが、非常に高い精度と、戦略性を求められるリーグなのだと再確認させられたゲームでした。
本当に甘くないと…。
試合数や日程も含めて、本当に世界で一番“厳しいリーグ”なのかも知れません。大敗とも、惨敗とも、心の折れた選手が何人かいたとも言われているようですが、この厳しいリーグはそんな敗戦の感傷に浸っている暇も与えてはくれません。結果にはかならず原因がある。そしてそれを愚直に修正し続けるものだけが生き残るのではと。
とりあえずわれわれは今日の敗戦の原因を考えてみました。次のゲーム、どんな形でまた新たな答えが示されるのか、次のゲームはすぐ一週間後にやってくる。
厳しくもあり、また、楽しみでもあります。
湘南 4 - 1 熊本 (19:03/平塚/4,350人)
得点者:14' 小森田友明(熊本)、41' 石原直樹(湘南)、64' 加藤望(湘南)、77' 菊池大介(湘南)、89' 三平和司(湘南)
大差が付きましたが、敵将菅野監督がいうとおり「ゲームの流れ」での結果でしたね。
湘南はここまでなかなか波に乗れず6位。しかも、ここにきてアジエルが怪我で長期離脱、DFの中心、ベテラン斉藤が累積で出場停止という今日のゲーム。この緊急事態に起用されたのは若き日本代表、U−17の菊地でした。この思い切った菅野監督の采配(途中交代の神奈川大の三平しかり)が、みごとに実を結びました。
前節愛媛戦を、いい感じで勝利した熊本にとっても初の連勝を懸けたゲームでしたが、昇格を目指すうえでもう負けられない、ここが踏ん張りどころと心得た湘南のモチベーションの方が数段上回っていた感じです。
湘南 (先発フォーメーション)
| 18阿部 | 11石原 | ||
| 24加藤 | 35菊地 | ||
| 8坂本 | 6田村 | ||
| 21鈴木 | 5臼井 | ||
| 19山口 | 3ジャーン | ||
| 25金 | |||
ところが、この直前の接触プレーで河端が痛んで退場。矢野がCB、急遽投入の有村がSBに。熊本にとって、先制弾は理想的なゲーム展開でしたが、河端の負傷退場は完全なアクシデント。当然、ゲームプランにはないものでした。
この日、サブに入っていたディフェンダーは有村一人。CBが本職の矢野が河端のあとに入ることになるのですが…。有村ももちろん相当の場数を踏んだベテランなのですが、最近はどちらかというと最後の逃げ切り、5バックにするとき任せられる要員でした。
なにしろここのところの「試合勘」について言えば、SBについては矢野に一日の長があり、CBについては矢野にない、と言えるわけで…。
そんなところが、ジワジワと熊本を苦しめていったと言えるのではないでしょうか。
ユーティリティー性に優れる福王がベンチにいたら・・・と思っても仕方ないことですが。
それでもなんとか前半は優位なままで終わりたかったのですが、なんでもないアーリークロスに対し石原をフリーにしてしまい同点に。これが非常に残念。まずきついボディーブローを一発くらった感じでした。
ハーフタイムで菅野監督は、相当檄をとばした様ですね。それがこの試合にかける湘南の意気込みの大きさを表しているようです。
後半早々、激しく押し込んでくる湘南を、しばらくしたら凌ぐことができるかと見ていたのですが、押し返せないままPKを献上。いやな感じの展開に。
その後は勢いのままに、菊地にミドルを決められると、終了間際にも駄目押し点を決められます。
石原、加藤、菊地、三平と、湘南のこの日警戒すべきだった“役者”全員に、結果的には見事に“演じさせた”ゲームになりました。
冒頭の菅野監督言うように「流れ」のなかで(それはアクシデントも含めて)、押し戻せなかった熊本と、上手に波に乗った湘南との違いがでたゲームでしたね。
ユースを含めた“選手層”などと言う「無いものねだり」をするつもりは毛頭ありませんが、J1と違いJ2はベンチメンバー5人というレギュレーション。このなかでアクシデントも想定したゲームの流れの変化にどう対応していくのか。ベンチワークでさえもが、非常に高い精度と、戦略性を求められるリーグなのだと再確認させられたゲームでした。
本当に甘くないと…。
試合数や日程も含めて、本当に世界で一番“厳しいリーグ”なのかも知れません。大敗とも、惨敗とも、心の折れた選手が何人かいたとも言われているようですが、この厳しいリーグはそんな敗戦の感傷に浸っている暇も与えてはくれません。結果にはかならず原因がある。そしてそれを愚直に修正し続けるものだけが生き残るのではと。
とりあえずわれわれは今日の敗戦の原因を考えてみました。次のゲーム、どんな形でまた新たな答えが示されるのか、次のゲームはすぐ一週間後にやってくる。
厳しくもあり、また、楽しみでもあります。
2008.07.20
建て直す力。愛媛戦
7月19日(土) 2008 J2リーグ戦 第27節
熊本 1- 0 愛媛 (18:03/熊本/3,260人)
得点者:52'市村 篤司(熊本)
朝から一雨降ったものの、終日の真夏日。試合開始の18:00でも生暖かい風が吹くぐらいで、西日を真正面から受けるバックスタンドは座っているだけで汗がポタポタ。気温30.6℃、湿度72%という数字以上に選手にとっては厳しいコンディションではなかったかと思います。
ここ2試合続いていた嫌な流れ。フィジカル面、メンタル面でのコンディションを心配させる内容でした。そして1週間の間隔が空いて迎えた今日のホームゲーム。やや傾きかけたチーム状態をどう立て直してくるのか、われわれの関心はそこにありました。
まず、戦略的には当然と言えば当然ですが、この局面を打開するため、スタメンに山内、太、宮崎、ベンチにも熊谷を入れるなどフレッシュなメンバーを投入。またシステムも池谷監督によれば草津戦に試して以来の4−1−4−1に。(後半はダブルボランチに変更したということですから4−2−3−1になったのか。ウーム)
というかこのシステム、とりあえず4−3−3ということであり、中盤の宮崎、山本、吉井の位置関係、また山内、小森田の位置関係が非常に流動的で、いろんな見え方がして、観ているも側も惑わされる、そんなシフトでしたね。山内は高橋に対してシャドー的でしたが、小森田は始終中に絞って…。この3人の攻撃的流動性が、この試合の見どころと言ってもよかったでしょう。
まず左サイドに張った山内。試合開始早々から持てば切れ込んでシュート。相手DFに対して意欲的なスピード勝負を挑んでいきます。沈滞したムードを打ち破るべく投入された自分の役割を意識しているのか、行けるところまで行くというような半端でない運動量で守備にも献身しスタンドを大いに沸かせます。
小森田は今回も“フリーマン”の役割を担っていました。中に絞ることにより、3列目、4列目にスペースを生み出しましたが、逆に守備の場面でファーストディフェンダーになれないので、前半右サイドを江後にいいようにやられました。
最終ラインはズルズル下がることなく、コンパクトな陣形を維持するという気持ちの強さは感じられるところでした。その分、スコーンと裏を取られることも二度、三度ありましたが、初先発・太の好判断で決定的なピンチも凌ぐことができました。今日の太、思い切りのいい飛び出しと安定したセーブで出色でした。特にその飛び出しは、高いラインとGKの役割、ポジショニングそしてGKのスピードや守備範囲といったことを改めて考えさせてくれる動きでもありましたね。
さて、ハーフタイム。何やらメインスタンド前に赤いユニフォームの集団が・・・。
ロアッソ熊本ジュニアユース(U-15)が第23回日本クラブユース選手権(U-15)大会出場に出場するということで壮行セレモニーが行われました。また、あわせてジュニアユースの幸福正伸くんが、2008JリーグU-15選抜ブラジルキャンプメンバーに選出されたことも紹介されました。鈴木勝大監督と選手が決意表明。そして全員がゴール裏、バックスタンドまで回って挨拶。
われわれ、歳をとるとちょっとしたことにも感激しやすくなるんですが、いやあ思わず目頭が熱くなって…。われわれの”チーム”が少しづつだけど広がり、厚みを増し、そして成長しているんだなと。われわれファンにとってこんなうれしいご褒美もあるんだなと。スタンドも彼らから元気をもらい、選手たちも後半へ向けて勢いづいたのではないかと…。
「トップチームも、うかうかしてられない。」と…。
後半は中盤5枚の関係がワントップシステムにより順応(修正)した結果、いきなりゲームが動き出しましたね。
「後半はダブルボランチに修正して良くなった」(池谷監督)とサラリと言ってしまえばそうかもしれませんが、山本と吉井がよりタテの位置関係をつくることで、山本が前目で猛然とボールのない動きで前線を活性化させ、吉井や小森田のためのスペースを作り出しました。とにかくそれによって追い越しや回り込みといった相手DFのマークを外す動きに繋がって行くというセオリーどおりの形になった。
吉井が奪って高橋、小森田に繋いで最後は右サイドを上がってきた市村に。市村のシュートの際には、他にもPA内に6〜7人の選手が詰めていて、仮に市村のシュートをGKが弾いたところで、セカンドを拾い決めていたに違いない。
すばやい攻守の切り替え。ここが“決めどころ”といった勢いのある攻撃でした。
市村の今季初得点。自身4年ぶりとなるJゴール。
「札幌をクビになって熊本に来た。もう一度Jリーグで得点できるなんて、当時は想像できなかった。」(20日付:熊日)
2005年の“ロッソ”九州リーグ開幕戦。ロッカールームもない宮崎県運動公園で、試合後、水道で身体を洗う選手達。そのなかに市村の姿もありました。
あれから4年。いまや無くてはならない“熊本”の右サイドバック。
「熊本でJ1に行きたい。」
木曜日の熊日「市村特集」での彼の言葉は、我々の決意と同じものでした。
「市村と一緒にJ1に行きたい。」
試合終了の笛と同時に愛媛の選手も熊本側も、一瞬、膝を折るような、「終わった…」という仕草。いっぱいいっぱいのハードな90分。ラッキーもアンラッキーもお互いに同じように訪れたこのゲーム。流れを変えようというゲームプランとハーフタイムの修正。そしてホームの声援。ほんの少しですがわがホームチームに分があった。
また、これまで先発から遠かったメンバーが示したパフォーマンスがチームの建て直しに大きな役割を果たしたことも見逃せないと思います。全員で闘うというチームとしての一体感とともに。
そしてますます激しくなるであろうチーム内の競争と、初の完封勝利、しかも1―0というまた貴重な経験を手にしました。
この日の勝利で、徳島を抜いて最下位脱出。もちろんまだまだ戦いは続きますが、早く最下位のポジションから離れて、ひとつでも上を狙うきっかけをつかみたいですね。
熊本 1- 0 愛媛 (18:03/熊本/3,260人)
得点者:52'市村 篤司(熊本)
朝から一雨降ったものの、終日の真夏日。試合開始の18:00でも生暖かい風が吹くぐらいで、西日を真正面から受けるバックスタンドは座っているだけで汗がポタポタ。気温30.6℃、湿度72%という数字以上に選手にとっては厳しいコンディションではなかったかと思います。
ここ2試合続いていた嫌な流れ。フィジカル面、メンタル面でのコンディションを心配させる内容でした。そして1週間の間隔が空いて迎えた今日のホームゲーム。やや傾きかけたチーム状態をどう立て直してくるのか、われわれの関心はそこにありました。
愛媛 (先発フォーメーション)
| 11田中 | 20大木 | ||
| 18江後 | 22横谷 | ||
| 17キムテヨン | 16赤井 | ||
| 14三上 | 28高杉 | ||
| 4南 | 3金守 | ||
| 21多田 | |||
というかこのシステム、とりあえず4−3−3ということであり、中盤の宮崎、山本、吉井の位置関係、また山内、小森田の位置関係が非常に流動的で、いろんな見え方がして、観ているも側も惑わされる、そんなシフトでしたね。山内は高橋に対してシャドー的でしたが、小森田は始終中に絞って…。この3人の攻撃的流動性が、この試合の見どころと言ってもよかったでしょう。
まず左サイドに張った山内。試合開始早々から持てば切れ込んでシュート。相手DFに対して意欲的なスピード勝負を挑んでいきます。沈滞したムードを打ち破るべく投入された自分の役割を意識しているのか、行けるところまで行くというような半端でない運動量で守備にも献身しスタンドを大いに沸かせます。
小森田は今回も“フリーマン”の役割を担っていました。中に絞ることにより、3列目、4列目にスペースを生み出しましたが、逆に守備の場面でファーストディフェンダーになれないので、前半右サイドを江後にいいようにやられました。
最終ラインはズルズル下がることなく、コンパクトな陣形を維持するという気持ちの強さは感じられるところでした。その分、スコーンと裏を取られることも二度、三度ありましたが、初先発・太の好判断で決定的なピンチも凌ぐことができました。今日の太、思い切りのいい飛び出しと安定したセーブで出色でした。特にその飛び出しは、高いラインとGKの役割、ポジショニングそしてGKのスピードや守備範囲といったことを改めて考えさせてくれる動きでもありましたね。
さて、ハーフタイム。何やらメインスタンド前に赤いユニフォームの集団が・・・。
ロアッソ熊本ジュニアユース(U-15)が第23回日本クラブユース選手権(U-15)大会出場に出場するということで壮行セレモニーが行われました。また、あわせてジュニアユースの幸福正伸くんが、2008JリーグU-15選抜ブラジルキャンプメンバーに選出されたことも紹介されました。鈴木勝大監督と選手が決意表明。そして全員がゴール裏、バックスタンドまで回って挨拶。
われわれ、歳をとるとちょっとしたことにも感激しやすくなるんですが、いやあ思わず目頭が熱くなって…。われわれの”チーム”が少しづつだけど広がり、厚みを増し、そして成長しているんだなと。われわれファンにとってこんなうれしいご褒美もあるんだなと。スタンドも彼らから元気をもらい、選手たちも後半へ向けて勢いづいたのではないかと…。
「トップチームも、うかうかしてられない。」と…。
後半は中盤5枚の関係がワントップシステムにより順応(修正)した結果、いきなりゲームが動き出しましたね。
「後半はダブルボランチに修正して良くなった」(池谷監督)とサラリと言ってしまえばそうかもしれませんが、山本と吉井がよりタテの位置関係をつくることで、山本が前目で猛然とボールのない動きで前線を活性化させ、吉井や小森田のためのスペースを作り出しました。とにかくそれによって追い越しや回り込みといった相手DFのマークを外す動きに繋がって行くというセオリーどおりの形になった。
吉井が奪って高橋、小森田に繋いで最後は右サイドを上がってきた市村に。市村のシュートの際には、他にもPA内に6〜7人の選手が詰めていて、仮に市村のシュートをGKが弾いたところで、セカンドを拾い決めていたに違いない。
すばやい攻守の切り替え。ここが“決めどころ”といった勢いのある攻撃でした。
市村の今季初得点。自身4年ぶりとなるJゴール。
「札幌をクビになって熊本に来た。もう一度Jリーグで得点できるなんて、当時は想像できなかった。」(20日付:熊日)
2005年の“ロッソ”九州リーグ開幕戦。ロッカールームもない宮崎県運動公園で、試合後、水道で身体を洗う選手達。そのなかに市村の姿もありました。
あれから4年。いまや無くてはならない“熊本”の右サイドバック。
「熊本でJ1に行きたい。」
木曜日の熊日「市村特集」での彼の言葉は、我々の決意と同じものでした。
「市村と一緒にJ1に行きたい。」
試合終了の笛と同時に愛媛の選手も熊本側も、一瞬、膝を折るような、「終わった…」という仕草。いっぱいいっぱいのハードな90分。ラッキーもアンラッキーもお互いに同じように訪れたこのゲーム。流れを変えようというゲームプランとハーフタイムの修正。そしてホームの声援。ほんの少しですがわがホームチームに分があった。
また、これまで先発から遠かったメンバーが示したパフォーマンスがチームの建て直しに大きな役割を果たしたことも見逃せないと思います。全員で闘うというチームとしての一体感とともに。
そしてますます激しくなるであろうチーム内の競争と、初の完封勝利、しかも1―0というまた貴重な経験を手にしました。
この日の勝利で、徳島を抜いて最下位脱出。もちろんまだまだ戦いは続きますが、早く最下位のポジションから離れて、ひとつでも上を狙うきっかけをつかみたいですね。
2008.07.14
連敗。甲府戦
7月13日(日) 2008 J2リーグ戦 第26節
甲府 3 - 1 熊本 (18:33/小瀬/10,500人)
得点者:19' マラニョン(甲府)、54' 秋本倫孝(甲府)、71' 小森田友明(熊本)、89' 久野純弥(甲府)
“自滅”のトンネルから光明が見出せないですね。今日は、詳細に触れるつもりはありません。ただ、ゲーム全体の流れからいえば、先に2失点されたもののセットプレーからでしたし、後半途中から入った小森田が効果的で、こちらは流れのなかでみごとに得点。ゲームは俄然面白くなってきたのですが・・・。その後も相次ぐミスで、勝利の女神の手を自ら振り払ってしまった感じです。
甲府は、新たに獲得したマラニョンとサーレスが初先発。大西と並べて3トップを敷いてきました。まだまだ連携がままならず、荒削りな攻撃の印象でしたが、懐が深いだけに確かに前線での起点としては脅威でした。
これに対して熊本の守備は、1対1でも恐れずよく守っていたのですが、いかんせんボールの奪いどころがはっきりせず、また奪ったあとの展開にもチームの統一意思を欠きました。
マラニョン、サーレスが入って、これまでの甲府の短く繋いでビルドアップしてくるスタイルではなく、縦に早めに入れるプレーが目立ったことも一因なのかと。
前半、ほとんど支配されてしまいました。
後半途中の打開策としての小森田は効きますね。木島もやはり途中投入のタイプではないかと。必ず作る“2度のチャンス”も今節はなく、逆に“積極性”と紙一重の自己中心さが見られたのが残念です。
水戸、甲府に連敗。その前、善戦した3チームとの違いは、この2チーム、やはり攻守の切り替えが早いということではないでしょうか。それも実に“縦に早い”。そして、全員のビルドアップ。ゴール前でも“止まらない”パス&ラン。
こういうチームに非常に今の熊本は弱い。ハードワーク以前に、“判断力”の遅さを突かれてしまう。
連戦の疲れによるコンディション不良を指摘されますが、ここはひとつ、更にその底にあるメンタル部分に問題を感じます。チームの不一致感というか。なんとなく試合への入り方に悪い“慣れ”が潜んでしまったような。
一度きっぱりリセットする必要があるのではないでしょうか。これまでの試合のビデオを見直して、自分たちの戦い方を再確認し、話し合いを持ったほうがいいのでは。
次節まで1週間。ちょうどその時間が与えられたと思います。
キツイ仕事をこなした1週間。週末、ホームチームの試合だけが楽しみでしたが、ストレスは解消されませんでした。追い討ちをかけるような、スカパー解説者の“お説教”。
しかし、こんな“悔しさ”もホームチームがあればこそ。
昇格以来はじめて迎えるピンチだと思います。でも甲府だって水戸だって、こんな日々を長いこと送ってきたんですよね。分かっていてもどうにもならないこと、思うようにならないことって、やっぱりあります。サッカーも人生も。そうそう簡単なものではありません。
「作りあげることは難しい。でも、作り上げることのほうがいい人生だと思いませんか?」
ジェフ監督時代のそんなオシムの言葉が思い出されます。
われわれファンも選手以上に辛抱強く戦わなければなりませんね。こんなときこそ心をひとつにして。
甲府 3 - 1 熊本 (18:33/小瀬/10,500人)
得点者:19' マラニョン(甲府)、54' 秋本倫孝(甲府)、71' 小森田友明(熊本)、89' 久野純弥(甲府)
“自滅”のトンネルから光明が見出せないですね。今日は、詳細に触れるつもりはありません。ただ、ゲーム全体の流れからいえば、先に2失点されたもののセットプレーからでしたし、後半途中から入った小森田が効果的で、こちらは流れのなかでみごとに得点。ゲームは俄然面白くなってきたのですが・・・。その後も相次ぐミスで、勝利の女神の手を自ら振り払ってしまった感じです。
甲府 (先発フォーメーション)
| 15サーレス | |||
| 36マラニョン | 9大西 | ||
| 7石原 | 10藤田 | ||
| 31林 | |||
| 33輪湖 | 32杉山 | ||
| 3秋本 | 4山本 | ||
| 22桜井 | |||
これに対して熊本の守備は、1対1でも恐れずよく守っていたのですが、いかんせんボールの奪いどころがはっきりせず、また奪ったあとの展開にもチームの統一意思を欠きました。
マラニョン、サーレスが入って、これまでの甲府の短く繋いでビルドアップしてくるスタイルではなく、縦に早めに入れるプレーが目立ったことも一因なのかと。
前半、ほとんど支配されてしまいました。
後半途中の打開策としての小森田は効きますね。木島もやはり途中投入のタイプではないかと。必ず作る“2度のチャンス”も今節はなく、逆に“積極性”と紙一重の自己中心さが見られたのが残念です。
水戸、甲府に連敗。その前、善戦した3チームとの違いは、この2チーム、やはり攻守の切り替えが早いということではないでしょうか。それも実に“縦に早い”。そして、全員のビルドアップ。ゴール前でも“止まらない”パス&ラン。
こういうチームに非常に今の熊本は弱い。ハードワーク以前に、“判断力”の遅さを突かれてしまう。
連戦の疲れによるコンディション不良を指摘されますが、ここはひとつ、更にその底にあるメンタル部分に問題を感じます。チームの不一致感というか。なんとなく試合への入り方に悪い“慣れ”が潜んでしまったような。
一度きっぱりリセットする必要があるのではないでしょうか。これまでの試合のビデオを見直して、自分たちの戦い方を再確認し、話し合いを持ったほうがいいのでは。
次節まで1週間。ちょうどその時間が与えられたと思います。
キツイ仕事をこなした1週間。週末、ホームチームの試合だけが楽しみでしたが、ストレスは解消されませんでした。追い討ちをかけるような、スカパー解説者の“お説教”。
しかし、こんな“悔しさ”もホームチームがあればこそ。
昇格以来はじめて迎えるピンチだと思います。でも甲府だって水戸だって、こんな日々を長いこと送ってきたんですよね。分かっていてもどうにもならないこと、思うようにならないことって、やっぱりあります。サッカーも人生も。そうそう簡単なものではありません。
「作りあげることは難しい。でも、作り上げることのほうがいい人生だと思いませんか?」
ジェフ監督時代のそんなオシムの言葉が思い出されます。
われわれファンも選手以上に辛抱強く戦わなければなりませんね。こんなときこそ心をひとつにして。
2008.07.10
自滅。水戸戦
7月9日(水) 2008 J2リーグ戦 第25節
熊本 1 - 3 水戸 (19:03/熊本/2,985人)
得点者:12' 堀健人(水戸)、42' 小森田友明(熊本)、44' 荒田智之(水戸)、69' 堀健人(水戸)
前節のエントリーで、「J1経験チームに1勝2分。胸を張っていいファイトだった」と書きました。それは、これで上位陣と同等の力が着いたとの慢心でもなく、ましてやもう下位チームには劣らないだろうという意味でもない。そこには常に「力の差を埋めるハードワーク」がベースなければならないし、われわれにとって、全チームとの対戦が“チャレンジ”であるという状況に変わりはありません。
順位どおりにはいかないのがサッカーの勝敗。それは自らが体現したことであるし、全く紙一重の勝負のリーグだという経験の真っ只中なわけです。
水戸は強い。前節、湘南に完封勝ちをおさめているし、その前の仙台戦では前半だけで負った3点のビハインドを後半一機に同点まで追いつく底力を持っている。
前回対戦では先制されながらも逆転に成功。しかし、最後に引き分けに持ち込まれました。その後、韓国U−20代表の主将を務めたパク・チュホが加入。技巧派の赤星が、突破力の荒田と2トップを組んでいるという。もともと、ハードワークを身上とする似たタイプのチームだけに、ここまで培った熊本の“経験値”がどう活かされるのか、今節の対戦はそれを測る絶好の機会と非常に楽しみだったわけです。
しかし、悔しいことに全く自分たちのサッカーが出来なかった。
明らかに水戸のプレスが早くて強い。ワンタッチの素早いボール回しに後手を踏むロアッソ。ゴール前で回されて最後は元佐川急便の堀に決められて早々と失点。
けれど、“我慢”し続けチャンスを引き寄せるという試合運びを憶えた熊本も、40分頃からようやくゴール前に詰め寄るシーンが増えました。小森田のシュートで同点に。エンドラインぎりぎりまでドリブルで切れ込んだ木島のマイナスパスに、高橋が敵DF2人を引き寄せ、“すこーん”と空いた中央のスペースに入り込んだ連動性あふれる得点でした。
怪我から復帰した小森田。松岡に代わって左サイドを努めましたが、得点は奪ったものの、この日の出来は評価が分かれるところです。
元々サイドに張るタイプではありませんが、この日は特に誰が見ても中に絞りすぎ。監督から「フリーに」という指示があったのか、あまりにもバランスを欠き、ボランチや後ろに負担をかけたのではないかと思うのです。
セカンドボールは全て水戸に。ポゼッションは相手側に。中盤を完全に支配され、久しぶりに相手の方が人数が多いのではないか、という錯覚すら覚えました。
同点のまま終わりたかった前半終了間際、中盤から荒田にパスが入り、河端が振り切られ失点。荒田に縦にシンプルに入れてくるここ最近の水戸の真骨頂であり、いつかどこかで見たような失点シーンでもありました。
ハーフタイムを挟んで後半、熊本はどう修正してくるのか、経験値を上積みした“修正力”が楽しみだったのですが・・・。
結果は“悲惨”なものでした。
前半、ポゼッションを維持した水戸は、後半の疲労度を配慮したのか、少し熊本に持たせて、要所でのブロックとチェックで追加点を奪うという戦略に見えました。
対して熊本は、寄せきれない。詰めきれない。チェックが甘い。
相手の強いプレスは、選手の判断力を低下させ、視野を狭くさせました。フィールドを広く使えない。狭いところ、狭いところを目指し、そこに数的優位な水戸が襲いかかります。
63分頃、福王の軽いバックパスを荒田が奪って小林と1対1.これは左に反れて事なきを得ます。他にもパス自体がゆるいのか、受け手の出足が遅いのか、カットさせるシーンが相次ぐ。
小林の痛恨のハンドからFK。赤星のキックは一旦は跳ね返されたものの、PA内の堀にこぼれたところを3点目にされました。ここも寄せきれていなかった。
コンディションどころか、まるで11人全員のバイオリズムが“絶不調”だったような試合でした。
広島からバスで深夜に帰熊して中二日のゲーム。厳しい条件ではありましたが、しかしここはホーム。ファンには高いモチベーションだけは示してほしかった。
中二日であろうが、首位広島との激戦の後であろうが、ホームゲームでは(結果はともかく)“魂”のこもったプレーが観たかった。
コンディションを調整するのは、選手個人の高いプロ意識の問題でもありますが、アウェーからの移動方法、移動時間の選択、フィジカルコーチの調整力を含めたスタッフ全体の問題でもあります。そしてフィジカル以上に重要な、メンタルのコンディショニング。試合に入るときにチームの気持ちがひとつに整理されていたのか?対する水戸との戦いに集中されていたのか?
そんな色々なことがとても残念に思われたこの試合。
自分たちのサッカーをする以前の問題。チーム全体の勝手な“自滅”ではなかったかと思います。こんな気持ちになったのは昇格以来、初めてかもしれません。でも、これもまた貴重な経験。これからも続く長い長い熊本の歴史のほんの一歩ではなかろうかとも思います。
チームとして取り組む課題はまだまだ沢山ありそうですが、ただただ「がっかりしている。」それが今の正直な心境です。
熊本 1 - 3 水戸 (19:03/熊本/2,985人)
得点者:12' 堀健人(水戸)、42' 小森田友明(熊本)、44' 荒田智之(水戸)、69' 堀健人(水戸)
前節のエントリーで、「J1経験チームに1勝2分。胸を張っていいファイトだった」と書きました。それは、これで上位陣と同等の力が着いたとの慢心でもなく、ましてやもう下位チームには劣らないだろうという意味でもない。そこには常に「力の差を埋めるハードワーク」がベースなければならないし、われわれにとって、全チームとの対戦が“チャレンジ”であるという状況に変わりはありません。
順位どおりにはいかないのがサッカーの勝敗。それは自らが体現したことであるし、全く紙一重の勝負のリーグだという経験の真っ只中なわけです。
水戸 (先発フォーメーション)
| 18赤星 | 9荒田 | ||
| 6堀 | 8菊岡 | ||
| 16パク・チュホ | 7村松 | ||
| 2小澤 | 4鈴木 | ||
| 32大和田 | 3平松 | ||
| 1本間 | |||
前回対戦では先制されながらも逆転に成功。しかし、最後に引き分けに持ち込まれました。その後、韓国U−20代表の主将を務めたパク・チュホが加入。技巧派の赤星が、突破力の荒田と2トップを組んでいるという。もともと、ハードワークを身上とする似たタイプのチームだけに、ここまで培った熊本の“経験値”がどう活かされるのか、今節の対戦はそれを測る絶好の機会と非常に楽しみだったわけです。
しかし、悔しいことに全く自分たちのサッカーが出来なかった。
明らかに水戸のプレスが早くて強い。ワンタッチの素早いボール回しに後手を踏むロアッソ。ゴール前で回されて最後は元佐川急便の堀に決められて早々と失点。
けれど、“我慢”し続けチャンスを引き寄せるという試合運びを憶えた熊本も、40分頃からようやくゴール前に詰め寄るシーンが増えました。小森田のシュートで同点に。エンドラインぎりぎりまでドリブルで切れ込んだ木島のマイナスパスに、高橋が敵DF2人を引き寄せ、“すこーん”と空いた中央のスペースに入り込んだ連動性あふれる得点でした。
怪我から復帰した小森田。松岡に代わって左サイドを努めましたが、得点は奪ったものの、この日の出来は評価が分かれるところです。
元々サイドに張るタイプではありませんが、この日は特に誰が見ても中に絞りすぎ。監督から「フリーに」という指示があったのか、あまりにもバランスを欠き、ボランチや後ろに負担をかけたのではないかと思うのです。
セカンドボールは全て水戸に。ポゼッションは相手側に。中盤を完全に支配され、久しぶりに相手の方が人数が多いのではないか、という錯覚すら覚えました。
同点のまま終わりたかった前半終了間際、中盤から荒田にパスが入り、河端が振り切られ失点。荒田に縦にシンプルに入れてくるここ最近の水戸の真骨頂であり、いつかどこかで見たような失点シーンでもありました。
ハーフタイムを挟んで後半、熊本はどう修正してくるのか、経験値を上積みした“修正力”が楽しみだったのですが・・・。
結果は“悲惨”なものでした。
前半、ポゼッションを維持した水戸は、後半の疲労度を配慮したのか、少し熊本に持たせて、要所でのブロックとチェックで追加点を奪うという戦略に見えました。
対して熊本は、寄せきれない。詰めきれない。チェックが甘い。
相手の強いプレスは、選手の判断力を低下させ、視野を狭くさせました。フィールドを広く使えない。狭いところ、狭いところを目指し、そこに数的優位な水戸が襲いかかります。
63分頃、福王の軽いバックパスを荒田が奪って小林と1対1.これは左に反れて事なきを得ます。他にもパス自体がゆるいのか、受け手の出足が遅いのか、カットさせるシーンが相次ぐ。
小林の痛恨のハンドからFK。赤星のキックは一旦は跳ね返されたものの、PA内の堀にこぼれたところを3点目にされました。ここも寄せきれていなかった。
コンディションどころか、まるで11人全員のバイオリズムが“絶不調”だったような試合でした。
広島からバスで深夜に帰熊して中二日のゲーム。厳しい条件ではありましたが、しかしここはホーム。ファンには高いモチベーションだけは示してほしかった。
中二日であろうが、首位広島との激戦の後であろうが、ホームゲームでは(結果はともかく)“魂”のこもったプレーが観たかった。
コンディションを調整するのは、選手個人の高いプロ意識の問題でもありますが、アウェーからの移動方法、移動時間の選択、フィジカルコーチの調整力を含めたスタッフ全体の問題でもあります。そしてフィジカル以上に重要な、メンタルのコンディショニング。試合に入るときにチームの気持ちがひとつに整理されていたのか?対する水戸との戦いに集中されていたのか?
そんな色々なことがとても残念に思われたこの試合。
自分たちのサッカーをする以前の問題。チーム全体の勝手な“自滅”ではなかったかと思います。こんな気持ちになったのは昇格以来、初めてかもしれません。でも、これもまた貴重な経験。これからも続く長い長い熊本の歴史のほんの一歩ではなかろうかとも思います。
チームとして取り組む課題はまだまだ沢山ありそうですが、ただただ「がっかりしている。」それが今の正直な心境です。
2008.07.07
値千金の同点弾。首位広島にドロー
7月6日(日) 2008 J2リーグ戦 第24節
広島 2 - 2 熊本 (18:04/広島ビ/7,924人)
得点者:27' 木島良輔(熊本)、35' 佐藤寿人(広島)、55' 佐藤寿人(広島)、67' 山口武士(熊本)
広島は怪我人続出で、満身創痍のフォーメーションだったそうです。ストヤノフが累積で欠場。その最終ラインには、森崎和幸が入って。先制点は、その森崎を木島が襲ったもの。こぼれたボールを高橋が拾って、再び木島にパス。PAで木島はワントラップ。みごとにゴールに流し込みました。高い位置での守備意識が奏功したもの。なんと熊本が先制という展開になりました。
広島は“ガチ”できていましたね。前節は山形に悔しい黒星。最下位熊本から愛媛、岐阜と続く3連戦を“取りこぼさない”ことが重要と、前回対戦以上の高いモチベーションを感じました。
激しいプレスから前線へ運ぶパスワーク。PA前で鋭く入れてフィニッシュ。全くフルスロットルの広島でした。熊本は、序盤にやや押し気味の時間帯があったものの、その後は防戦一方。前半35分には、佐藤寿人が同点弾。熊本の両CBが詰めましたが、GK小林との連携ミスでこぼれたボールを、逆回転に切り返しシュート。日本代表の個人技を見せつけました。これは致し方ない。
後半、勝ち越し点も佐藤。PA内に切れ込んだ佐藤を河端がしっかり引っ張ってしまいましたね。このPKを本人がきっちり決めて広島勝ち越し。
ところが、最後まで諦めなかった熊本。後半22分、左サイド奥まで走った山本からの“タメ”の利いたクロスにピンポイントで山口が合わせ、ゴール右隅に。GK触れず。値千金の同点弾でした。
ゲーム全体を通して見れば、前回対戦以上に、力の差は歴然としたものでした。しかし、ここ数試合、歯車がかみ合ってきた“ハードワーク”が、首位広島から2得点をもぎとり、勝ち点1を奪い取った。
前線でのアグレッシブな守備からの1点目。インターセプトしたボールを高橋に預けたときには、木島はもうゴール前に突進していた。
そして山本の諦めない走りからの2点目。このとき実は山本が狙っていたのはゴール前の高橋の頭だったらしいのですが、わずかに合わず。しかし、山本にパスを出した山口自身が、同時にファーに走りこんでいた。いずれも一本前のパスの出し手がゴールを決めるという、少ないチャンス、少ない人数での攻めの典型。
もちろんこれは、佐藤の2得点のほかにも数々あった広島の決定的なチャンスを、本当に“愚直”に“辛抱強く”潰し続けた全員守備があったからこそかと。スカパー解説者も、熊本の守りを“8人の守備ブロック”と高く評価していましたね。それでも引いて守っているイメージにならないのは、熊本の前線2枚の脅威があったからでしょう。熊本FWの納める力、シュートの意識の高さなど相手DFへの圧力は一定のものがありましたね。
広島との歴然とした“力の差”を埋めようかというまでに改良された熊本型“ハードワーク”。初期の“行けるところまで行く”プレスから、様々な経験を糧として時間帯に応じた非常に細かい連携、意思統一が見えてきました。今日は相対的に劣る戦力の配分を割り切って、全員が非常にクレバーに汗をかき、水を運び、少ないチャンスに集中したという印象です。
リーグ戦も折り返しにかかるこの時期、J1経験の上位チームとの3連戦を1勝2分で締めくくりました。ようやくこのカテゴリーで戦うベースができた、そんな確信を持ってもいいような、胸を張っていいファイトだったと思います。
広島 2 - 2 熊本 (18:04/広島ビ/7,924人)
得点者:27' 木島良輔(熊本)、35' 佐藤寿人(広島)、55' 佐藤寿人(広島)、67' 山口武士(熊本)
広島 (先発)
| 11佐藤寿人 | |||
| 15高萩 | 7森崎浩司 | ||
| 17服部 | 16李 | ||
| 25高柳 | 6青山 | ||
| 5槙野 | 3結城 | ||
| 8森崎和幸 | |||
| 31佐藤 | |||
広島は怪我人続出で、満身創痍のフォーメーションだったそうです。ストヤノフが累積で欠場。その最終ラインには、森崎和幸が入って。先制点は、その森崎を木島が襲ったもの。こぼれたボールを高橋が拾って、再び木島にパス。PAで木島はワントラップ。みごとにゴールに流し込みました。高い位置での守備意識が奏功したもの。なんと熊本が先制という展開になりました。
広島は“ガチ”できていましたね。前節は山形に悔しい黒星。最下位熊本から愛媛、岐阜と続く3連戦を“取りこぼさない”ことが重要と、前回対戦以上の高いモチベーションを感じました。
激しいプレスから前線へ運ぶパスワーク。PA前で鋭く入れてフィニッシュ。全くフルスロットルの広島でした。熊本は、序盤にやや押し気味の時間帯があったものの、その後は防戦一方。前半35分には、佐藤寿人が同点弾。熊本の両CBが詰めましたが、GK小林との連携ミスでこぼれたボールを、逆回転に切り返しシュート。日本代表の個人技を見せつけました。これは致し方ない。
後半、勝ち越し点も佐藤。PA内に切れ込んだ佐藤を河端がしっかり引っ張ってしまいましたね。このPKを本人がきっちり決めて広島勝ち越し。
ところが、最後まで諦めなかった熊本。後半22分、左サイド奥まで走った山本からの“タメ”の利いたクロスにピンポイントで山口が合わせ、ゴール右隅に。GK触れず。値千金の同点弾でした。
ゲーム全体を通して見れば、前回対戦以上に、力の差は歴然としたものでした。しかし、ここ数試合、歯車がかみ合ってきた“ハードワーク”が、首位広島から2得点をもぎとり、勝ち点1を奪い取った。
前線でのアグレッシブな守備からの1点目。インターセプトしたボールを高橋に預けたときには、木島はもうゴール前に突進していた。
そして山本の諦めない走りからの2点目。このとき実は山本が狙っていたのはゴール前の高橋の頭だったらしいのですが、わずかに合わず。しかし、山本にパスを出した山口自身が、同時にファーに走りこんでいた。いずれも一本前のパスの出し手がゴールを決めるという、少ないチャンス、少ない人数での攻めの典型。
もちろんこれは、佐藤の2得点のほかにも数々あった広島の決定的なチャンスを、本当に“愚直”に“辛抱強く”潰し続けた全員守備があったからこそかと。スカパー解説者も、熊本の守りを“8人の守備ブロック”と高く評価していましたね。それでも引いて守っているイメージにならないのは、熊本の前線2枚の脅威があったからでしょう。熊本FWの納める力、シュートの意識の高さなど相手DFへの圧力は一定のものがありましたね。
広島との歴然とした“力の差”を埋めようかというまでに改良された熊本型“ハードワーク”。初期の“行けるところまで行く”プレスから、様々な経験を糧として時間帯に応じた非常に細かい連携、意思統一が見えてきました。今日は相対的に劣る戦力の配分を割り切って、全員が非常にクレバーに汗をかき、水を運び、少ないチャンスに集中したという印象です。
リーグ戦も折り返しにかかるこの時期、J1経験の上位チームとの3連戦を1勝2分で締めくくりました。ようやくこのカテゴリーで戦うベースができた、そんな確信を持ってもいいような、胸を張っていいファイトだったと思います。





